7.もっとお菓子を広めましょう ~グラン家家族会議~
今回短いです(;'∀')
私用のハンドミキサーが完成したので作れるお菓子の種類も幅も広がった。
早く色々作りたい♪
でも!でもでも!!
食べたいお菓子は山のようにあるけれど、未知のお菓子との遭遇も果たしたい!
そう。
自分で作ったお菓子を食べるのも大好きだったけれど、ケーキ屋さんやカフェに並ぶ新作メニュー!!
斬新なお菓子や定番のアレンジ等、自分では考えつかないお菓子を作り出してくれる人がこの世界にはいない!!!
ということで、お菓子をこの国に広めたいのだ。
カカオやベーキングパウダーはまだだけど、焼き菓子類は作れるし、ベーキングパウダーもどきもあるから手を広げなければ作れる。
ということで…
「お父様!相談があるの!」
今は晩御飯の時間。
家族全員で食卓を囲んで、クッキーと紅茶のデザートタイム。
あ、今日のクッキーはプレーンとナッツ入りと紅茶入りの3種類よ!
「なんだい、マドレーヌ」
「私、お菓子をこの国中に広めたいの!」
「ふむ」
「焼き菓子の販売でもいいし、カフェでもいい、限定品だとお金持ちしか食べることがないから、出来れば平民が食べられる状況にして欲しいの!」
前世女子高生の私には経営だとか経済だとかはわからないから年長者に任せることにした。
「ふむ。マドレーヌのお菓子を、か」
「あら、良いじゃない、私もお友達に食べさせてあげたいと思っていたのよ」
とお母さま。
「えーうちでだけ食べられる特別感が良いのに~」
これはアルメルお姉さま。
「貴族の茶会などで出されるようになれば少々高くても売れるぞ。販路は絞るべきだ」
儲け第一主義は次男のテオフィルお兄様。
「女の子たちが喜びそうだから手軽にプレゼント出来たらいいなぁ」
女の子大好きなチャラ男のオディロンお兄様はここでも女の子に絡めてきた。
「…発案はマドレーヌだから、出来るだけマドレーヌの意に沿いたい」
とルドルフお兄様。
うん、予想ついてたけどみんな本当にバラバラね。
「お父様はどうしたら良いと思う?」
「うむ…特別感、手軽さ…」
顎に手を当てたお父様は少し考えて口を開いた。
「そうだな、手軽に量産できそうなクッキーは出来るだけ廉価にして店先で販売してみて、カフェと提携してそこでパンケーキ、貴族向けには予約注文で限定販売としてマドレーヌを出してみてはどうだろう」
「商品毎に販売先を絞るのね!」
「あぁ。それと大事なのはレシピの管理だな。とりあえずうちの専売品にして、教える人間を絞った方が良いな」
「じゃあカフェはトリスタンのレストランが良いわ!あの人達は信用できるもの!」
「マドレーヌが良いなら話をしに行こう」
「えぇ!」
「注文制のマドレーヌはしばらくはお前が作りなさい。クッキーはクレマン達に毎日焼かせて店頭に並べよう」
「クッキーは価格帯は押さえたいのだろう?材料はなんだったか?俺が交渉してこよう」
「あとで材料とその量を相談するわ!テオフィルお兄様」
「あ、その時にマドレーヌの材料も頼む。こっちは高級品をそろえて差別化をしよう」
「わかったわ!」
「店先に並べるならラッピングも大事よ?私に任せなさい」
「助かるわ!お姉さま」
「うちでする商談の時や手土産にはお菓子を使おう。未知のものはハードルが高い」
「それもそうね、ルドルフお兄様」
みんな得意な方面が違うから意見がどんどん出てくるわ!
「えーーー僕だけ何も出来てないじゃないかーー」
「アルメルお兄様は女の子達にプレゼントしてあげたら良いのよ!女の子のネットワークってすごいのよ!?」
「それは役得だね」
「じゃあ私は貴族の方にお会いするときにお土産に持って行くわね」
「お母さまお願いするわ」
ふふふ♪楽しみだわ!
「じゃあマドレーヌが新しいお菓子を作ったらどこの販路にするかその都度決めようか」
「ええ!そうしましょう!」
数年もしたら町中にお菓子が広まっているかもしれないわね!
楽しみだわ!!!
そうしてグラン家の家族会議は幕を閉じたのだった。
…あ、パウンドケーキは決めてなかったわ…
まぁ小出しでもいいか♪
やっと二人目の男の子、名前出てきました(;^ω^)




