二回戦目の私の番って、マジ?
最近本当にスランプで…
すみません
いやいやいや、グランさん‼︎貴方グレース先生だよね⁉︎魔術コースの講師だよね⁉︎
「では…ふふっ…はじめ!っ…」
ルーゼも笑ってんじゃん‼︎‼︎
グレー…グランさんが、初っ端から中等魔術「炎刃」を放つ。
これの厄介なのは、刃物のように鋭く跳ぶだけでなく、どこにでも良いから魔術が触れたところから半径1メートルくらいが燃え上がるところ。
私の周りがどんどん炎に浸食されていく。
風魔術で炎を分けて出ようとして…やめた。
多分これは…罠だ。
(このまま出て行ったらどこかから攻撃される…)
…だったら。全方位から、突破してしまえばいい。つまり、360度全てに風刃を作って、一斉に放ち、自分は上に跳んで脱するということ。
正直、今までで出来たどころかやったこともないので上手くいくかはわからない。けどまあ、
(やる価値はある…よね)
決めたら即実行!即断即決が売りの女とは私のことだ!今はショタだけど!
「風刃!」
そのまま大きく跳ねる!やった、成功した!
…とグレー…グランさんがニコリと笑って、同じく風刃で相殺しているのが見えた。
私の、常人より何倍も速いやつを、だ。…流石はコーチってところかな。
多分、何をしても勝つことは…出来ない。でも何もしないまあ負けるのは悔しいから嫌だ。
右手に火球を纏わせたレイピアを持ち、左手はいつでも風刃を打てるように構えたまま斬りかかる。
「ハァアアア!」
「水蓮」
私の一撃は、中等水魔術に弾かれる。
もう一度。
斬る、弾く。斬る。弾く、斬る、弾く、斬る弾く斬る弾く……
もう、どうしようもない実力の差は明確だった。それに絶望して、やけくそ気味に風刃を打つ。
……すると。それに当たった…ようなそぶりをしてグレー…グランさんが場外まで吹っ飛んだ。
ワアァーーーーーーーー!
会場が沸いた。
でもやっぱり。勝ちを譲られたことに変わりはない。
私は試合に勝って勝負に負けたのだ。
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