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ある日のスナネズミ

作者: 火路名 ひろ

スナネズミの一日、のような、フォーカシング日記のような短文。

スナネズミは震えている。


朝。スナネズミは目を覚ます。


スナネズミは水を飲む。砂浴びをする。穴を掘る。


スナネズミは食べ物を探す。歩き回る。空を眺める。


ふいに危険を感じたスナネズミは、戦うか、逃げるか、ただ固まるか、の3択で反応する。


スナネズミは固まっている。スナネズミは震えている。スナネズミは、体に力が入らない。



なんとなく、足場が崩れた。スナネズミは、円筒型の世界を降下する。ゆっくりゆっくり降下する。


下は時間軸を戻した過去の世界だ。少し昔-大分昔-大昔へと降りてゆく。


やがて、底に着いた。狭い。スナネズミは自分が、今どんな感じなのか、考える、感じてみる。


底にあるのは、昔の自分。最初の機体。今の年老いた自分よりも若く、生まれた後、少し年月が過ぎただけのころの、昔の形。最初のスナネズミ。


今の自分の形は、年月が過ぎると共に、その上に少しずつあれこれ積み上げていったものだ。


だから、底の最初の形は、昔の形というだけではなくて、円筒の上にある今の自分にも、リアルタイムで影響を与え続けてもいる。


暫く見ていたスナネズミは疲れた。底にいて、見て感じるのを、今は一旦やめることにした。


スナネズミは、円筒形の世界をゆっくり上昇する。時々イメージが見える。現在へと戻りながら、ぽろぽろと印象に残ったことを思い出すような。死ぬ時に見る走馬燈みたいな感じ? それを、先取りで試し見てる感じかな、とスナネズミはちょっと愉快に思う。


スナネズミは、地表に戻った。


スナネズミは水を飲む。砂浴びをする。穴を掘る。スナネズミは食べ物を探す。歩き回る。空を眺める。


夜だ。スナネズミは眠る。またあした。




ぼーっと、寝ぼけつつ、体の感じを見ながら、何となく、書きたいように書きました。フォーカシングというのは、心理療法の一つで、カウンセリングみたいなやつです。PTSDっぽいので、習ってます。


別作品(オムニバス小説)も書いてます: 異世界トカゲは夢を見る。今どんな感じ?

https://ncode.syosetu.com/n1357fj/

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