赤羽由希
つまらない日常だ、何だか最近よくそう思うようになった、いつまでも同じような日常を繰り返して行くのかな、なんて、昔から正義の味方に憧れていた、悪を倒し自らの正義を証明する、何ともカッコイイじゃないかと。
でも実際にはそんなわかり易い悪も無ければ、わかり易い正義も無くそんな力もある訳でもなかった、もっと前から分かっていたのだろうが、認めたくなかったのだろう、自分の正義をずっと探し続けていた。
でもそんな日々によって溜まった鬱屈とした何かが確実に私の奥底に溜まっていった、そんな私、こと赤羽 由希は自分の人生に何を見出せばいいのか分からなくなっていたのだ。
いつも同じ時間に起きて、高校へ行き、授業を受けてクラブなんて入っていないから家に帰って、宿題をして毎日暮らす事によって作られたルーチンワークで動いて、でも周りからの評価は悪い訳では無かった、特筆した何かを持ってる訳では無いが、何でもソツなくこなせるし、愛想だって悪い訳でもないし、見た目やスタイルもいいという程では無いが、普通に整っていると自負している、まぁそれを活かす機会なんてなかった訳だが、ほぼ全ての事において可もなく不可もなくといった微妙な評価を得ている自分はもしかして逆に珍しいのだろうかと思わないでもなかった。
こんな取り留めのないことをつらつらと考えながら私は帰路に着いていた、少し今日は友人と話をしていたので、時刻は十九時をまわっていて、もうすぐ七月になるとはいえ、辺りは夕闇に包まれつつあった、この辺は特に治安が悪い訳では無いが、高一の女子が一人で歩くには不安が残る、幸い学校から自宅までは遠くなく歩いても十五分あれば着く距離であったので、やや急ぎ足で家に向かっていく。
私は思いもしなかった、この日自分の運命が目まぐるしく変わって様々な出来事がこの身に降りかかることになろうとは。
色々機能の使い方分からずガバガバですが宜しくお願いします




