戦闘
どうもスプラッシュです。VS勇者ですね。本編をどぞ。
さて、まずは誰から殺ろうか・・・
「くっ食らいなさいっ!『ファイアーボール』!」
魔道士の女が杖を前に構えてそう叫んだ。恐らく魔法だ。魔法は無闇に避けようとすると、かえって大ダメージを負う可能性がある。俺は魔道士の方向を向いて、腕を顔の前でクロスさせる。俺の防御体勢だ。
そのすぐ後に小さな火の玉が飛んでくる。小さいと言っても俺の頭と同じくらいの大きさだが。火の玉は俺の腕に直撃する。少し熱い感覚がする。ステータスを見てみよう。
テッド
魔王
レベル8
HP60/70
MP35/60
攻撃力70
守備力110
素早さ70
魔力50
10ダメージだ。アンデッドには効果抜群で、このダメージは凄い。俺の体最高だ。
「あっアンデッドには魔法が効果抜群だったんじゃないの!?なんでほとんど効いて無いのよ!?」
何故か俺がアンデッドだということがバレている。鑑定では見れない筈だが。魔道士を始末しようとすると、戦士が道を塞いできた。
「おい!お前の相手は俺だ!」
「・・・邪魔だ。」
邪魔だ、つい声に出してしまった。先に戦士を始末するか。レイス入りナイフの実力を見せてくれよ。
俺は戦士の盾を掴んで盾に飛び乗る。
「なっ!?」
・・・既に驚いているが、まだこれからだ。盾の上から、戦士の上に乗り移る。
「止めろ!どけ!」
戦士が叫びながら俺を振り落とそうとする。素早さが無いので、あまり効果は無い。俺は腰のベルトからレイス入りナイフを取り出す。
「貴様はこれで終わりだ。」
そのナイフを戦士の鎧の首の隙間に刺す。鎧は意外と隙間がなく、俺の技術だけでは、まず刺せない。しかしこのナイフ、自分で動くのである。ナイフ自体が動けばその限りではない。見事戦士の首を刺す事に成功した。ナイフを抜き、飛び降りる。戦士は前に倒れる。
「ウゾー!?そんな・・・」
魔道士の絶望した声が聞こえる。何処か高揚感がする。魔道士も始末しよう。
「お前は俺が倒す!」
勇者が前に立ち、邪魔をしてくる。そこで、俺はスケルトンを呼ぶ。勇者達が調べていた人骨はスケルトンを横にして偽装したものだ。鑑定の一つかけていれば見破ることが出来たものを。
スケルトン達は勇者を囲むように並ぶ。
「シーラ!数が多い!助けてくれ!」
「もっ勿論よ!『ファイアーボ・・・」
魔道士の声が途切れる。ちなみにゾンビもいる。魔道士の声が途切れたのは簡単な事だ。魔道士が死んだのだ。どうやって殺したかと言うと、これも簡単な事だ。魔道士と勇者はスケルトン達に注意を向けていた。俺は見られていないため、魔道士の後ろに回り、首を跳ねた。それだけだ。
「シーラ?・・・シーラ!?そんな・・・」
最後の仲間の死に気づいた勇者は膝から崩れ落ちる。俺はスケルトンの間を縫って勇者の前に立つ。
「ひいっ!?ゆ、許して・・・」
俺の存在に気づいた勇者は命乙いをする。
「そうだな、俺の質問に答えてくれたら命は助けてやろう。」
「ほっ本当か!?」
俺は前からあった疑問を言う。
「ああ、本当だ。それじゃあ、聞きたいことは、お前は異世界から来たのか?」
「異世界?なっ何の事だ?」
「異世界を知らないか。じゃあ次だ。勇者になった時、女神から何かスキルを貰ったか?」
「もっ貰える訳無いだろ!?・・・もういいだろ、助けてくれよ!」
俺はそんな事を言う勇者の首に剣を降り下ろす。勇者の首が落ちる。
・・・そんな事よりだ。俺の疑問が一つ解決した。女神、又は邪神からスキルを貰えるのは、転生者だけだ。これを覚えておこう。さて、ステータスを見てみよう。
テッド
魔王
レベル10
HP60/90
MP35/70
攻撃力90
守備力130
素早さ90
魔力60
レベル10に到達した。特に言うことはない。今日は疲れたな。洞窟で、少し休むとするか。
次回から、少し展開が変わります。