男女関係
恋っていうのは、する前に覚悟が必要だと思っていた。
だって、皆、何かを覚悟してる目をしていた。
でもそれはきっと、他者を傷つけてでも、私を手に入れたいという願いの意志。
私は願いを知っていたから、受け入れるにも覚悟が必要なんだと思っていた。
「勇者の仲間って、何かを壊すの得意なのね」
「任せろ! だってさァ、恋ってしようと思ってするものじゃないと思うよ。
しようと思ってするのって、思い込みとか、憧れとか、――作り物めいている。
どうしようもないよー抑えられないよ-! 鎮まれこの気持ちィイイ!ってなるのが恋じゃない?
そんなの覚悟してから恋できるって、どこの修行僧だよ」
「君って……変な人。何だか、馬鹿馬鹿しくなってきたわ」
馬鹿馬鹿しくなったのは、美鶴の言葉ではなく、今までの自分に。
私は結局、覚悟しなければならないと言い訳して、呪いを理由に逃げていた。
皆の、あの獲物を狙う瞳から。
皆と私で、もう差が付いている。それは、男女という異変。
これは今後生きていくからには受け入れなければならないし、もう変えることもできないのだろうね。
男女という関係で、親密の先を望むなら、そこには必然的に恋人という位置ができる。
「美鶴――有難う」
「どーいたしまして、エエト、君の名前は?」
「薫よ、しょうがないから仲良くしてあげる」
「倒した敵相手にそう言ってくれる君って奴は、スペシャルに最高だよ」
美鶴はきょとんとした後に、大笑いしていた。
美鶴のターン終わり。




