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第八話 危機との遭遇。それって問題よね~

うーん 今回もまた 微妙な ナンパ回です

(これもきっといつか布石になるはず・・なるといいな)

 用事を済ませログインをしたサチは、勇人と待ち合わせをしたアニエスの初期スタート位置兼復活ポイントへ向かい、しばらく待っているとサチに声をかけてくる猿、鼠・馬獣人3人組のプレイヤーが現れた。


 「おーいそこの美人な猫のおねえさんよー。俺らとPTくまねぇかぃ?」

 「俺達はもうすでにLV10になってるんだ。結構強ぇから簡単に経験稼ぎができるぜ~」

 「ちょう楽し~ぞ~」


 サチはまたこの手合いか~鬱陶しいなぁ……と内心で思ったがそれは表面に出さず答える。

 「あ~、このあと彼氏と一緒に遊ぶことになってるのでごめんなさい」と答えるが当然3人組はさらに喰らいついてくる。


 「いいじゃねぇかよ。この強い俺らがせっかく誘ってやってるんだぜ?おとなしくついてこいよ」


 はぁ……やっぱりこういう手合いだったかぁ……。最近このような手合いの輩にリアルの方でも近寄られる頻度が増えておりサチはもううんざりだった。何とか逃げる手段がないか探していると、やっと待ち人から声をかけられた。


 「おーい。サチ待たせたな。設定に手間取ってよ~。あんな長くなるなんて聞いてなかったぜ全く……」


 「あ~……勇人。やっときたのね。待ちくたびれたわよ~ここにいるの嫌だから早くいこ~よ」


 手早く勇人を連れてこの場から離れたかったサチだが3人組がサチ達を取り囲むと

 「おいおい……待ってた彼氏ってのが作りたてキャラだと?そんなザコと行動するより俺らと行動する方がいいに決まってるじゃねぇかよ。なあ彼氏さんよぉ、その美人な彼女、俺らに渡せよ」


 「は?彼氏・・・?」勇人は一瞬きょとんとしていたが長年の付き合いのおかげか漸く状況が読めたらしく、あ~と手をポンと打ち言い放った。


 「なに言ってんだお前、こちとら長年口説き続けてやっとOKもらえた彼女をお前らみたいな猿や種馬野郎にやるわけねぇだろ?さっさと消えろよ?」



 あれ?いつの間にか私が勇人の彼女扱いにになってる……そっかさっき彼氏と待ち合わせしてるって言ってしまったものね……などと思う間もなく挑発の言葉により3人組は怒り、

「コイツ。作りたての癖に生意気だな。やっちまえおめぇら!!」


 とリーダー格の猿獣人がいうと取り巻き二人が勇人に飛び掛る。が勇人も現時点では複数相手に勝てない事は分かっていたので、足を引っ掛けて取り巻き二人を転ばせサチに声をかける。


 「いまだ!サチ!逃げるぞ」

 勇人はサチの手を引き3人組の逆へ走り出す。


 「まてやゴルァ~」

 猿獣人が後ろから追って来る。取り巻き二人もやや遅れて追いかけてきているようだ。


 一方私は後ろを気にしつつ、どこに逃げ込むのがいいかを考え

「え?うん……わかった。とりあえず生産個室まで急ごう。あそこならPT以外の他の人は入れないから!」


 逃げる間に素早く勇人へPT申請しPTを組むと生産個室へ逃げ込むことができ、2人揃って息をつく。


 「はぁ~ひどい目にあったわ。これだから男ってのは……」とサチ。


 「あ……あぁ……まあサチの見た目なら仕方ないというか……それよりもリアルのストレートロングもいいけどこっちの銀髪ポニテもかなりアリだな~。っとそうだ俺こっちじゃ狼族の獣人〈リュウ〉だからな?リアルネームで呼ぶなよ?」


 「ほーい。それじゃ改めてよろしくね、リュウ」

 「こっちこそよろしく頼むぜ。サチ。あ……あとさっきのは冗談だからな?き……気にするなよ?」

 「ん?気にするなって何のこと?」

 サチの反応にがっくりするリュウを見てなんだろう?と思うサチだった。


 挨拶を済ませた二人は、先ほどの3人組がまだ近くにいるかもしれないことを考え、町へ出るよりこのままお互いの職を確認し、育成方針を相談するということに収まった。


 「リュウってさ職どういう感じにしたの?」


 「ん?俺は戦闘職がしたいからな、《戦士》・《探索者》・《細工師》にしたよ。ほんとは全部戦闘職にしたかったんだが規定上、必ず生産職が一つ入らないとならなかったから目瞑って適当に取った」


 「たしか職って後々増えるんだよね?それまでの辛抱だね」

 「ああ、まずは戦闘、生産のどちらでも良いからLV10まであげれば職業追加クエストが受けられるはずだ」

 「LV10かぁ。まだちょっと遠いね」

 「まあな。でも職業を追加して控えボーナスが入るようになれば、他人と違った育ち方できるしな。自分に合った育成探してがんばろうぜ。」



 その後生産個室に来たついでと思い、サチは鉄の剣の製作(駆け出しの)をしリュウに渡し、ある程度の時間を稼いだ所で3人組がいないことを確かめ、当初の予定通り二人で森へLVあげに向かったのだった。

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