第五十話 一部最終話 ダンジョンアターーック⑬そして語り継がれるかもしれない伝説へ?という問題であります!
最終です。
結局無理やり纏めてしまいました。
後半部分はいつの日か続きを書きたいという2部のさわりになります。
「こうなったら……奥の手を出すしか!」
私は暗器セットの中から双龍の協奏曲をとりだした。新しく覚えたこのスキルは鞭装備に威力が3倍になるという効果があったためだ。
「皆私の後、同じ場所に全力で攻撃をぶち込んで!」
そういって私はなにやら詠唱を開始しながらジークフリードへ突っ込んでいく。
この新しいスキル武術スキルの癖に詠唱が必要なのだ。
「私に従いなさい!スキル【支配する君主の聖域!】
このスキルは自分の周囲の存在を自在に操るというスキルで意思がある物無い物問わず思い通りにし
鞭を装備していればその性能は飛躍的に上昇するというものだ。
ピシィピシィッン!
鞭を振るいリーシャやマトイなどの遠距離攻撃の全てをサチの空間で自在に操り融合指示。
ジークフリドは360度から隙間無く高威力の魔法が叩き込まれ声を上げる。
『ぐぅ!?ばかな?このような攻撃方法があるなど!
し、しかしまだまだこの程度で私を倒そうなど片腹痛いわ!』
むぅ、いくらコチラの高威力攻撃で、初のクリーンヒットでもジークフリードの体力は5%も減っていない。
これ以外に使えるスキルが無い以上この攻撃で隙を突くしかないので引き続きリーシャたちには魔法をバンバン私に打ち込んでもらい攻撃手段を増やしていく。
鞭による直接攻撃は攻撃軌道を読ませにくいため、ジークフリードは徐々にダメージを蓄積させる。
ジークフリードは私の意志一つで発動する溜め込まれた大量の攻撃を警戒しながら鞭の攻撃を回避しなければならないので、他のメンバーを攻撃しようにも思うように攻め込めないでいるのだ。
『くくく。なるほどこれは楽しいな!いくら実力を抑えているとはいえ私とここまで戦えたものはあちらにもいないぞ!
今の実力でこれほど戦えるのならば暫しの修行をこなせば魔の者との戦いでも役に立てるだろう!』
徐々にイケメンの顔が戦闘狂の顔になる。んー、今までの状態でいっぱいいっぱいだったのにこれはまずいかな?と思う。
ジークフリードの顔つきが変わると戦闘方法も変更され、ターゲットはサチだが【スラッシュブレイド】という範囲攻撃で後衛職も巻き込むべく繰り出してきたのだ。
「リーシャたちは一塊にならずに、魔法を放ったら逃げ回って攻撃食らわないようにね!」
後衛職に攻撃食らうななどと自分でも無茶な要求をしているのは分かるが今はこう言うほか無かった。
リュウがなんとかパリィやシールドスキルを駆使して後衛を守ってくれているがそれも時間の問題だろう。
『はーっはっは!くらえぇぇ!【蒼刃・滅破】!!』
ジークフリードは自ら振るう剣の衝撃波を可視化するほど合成し放ってくる。
「や、やば!」
サチはストックしていた攻撃の半分を使い迎え撃つ。
蒼刃・滅破と支配する君主の聖域に溜め込まれた攻撃魔法で鍔迫り合いが起きる。
『ほぉ?私の剣技を押さえ込む威力を備えていたか。しかし私の剣は負けぬ!』
ジークフリードは鍔迫り合いを制するべく、衝撃波の中へ突っ込んでいく。
それならば!とサチもストックしていた魔法を全て一点集中し撃ち込む。
サチ自身もジークフリードの行動を阻害するべく衝撃波の中へ。
ガリガリと耐久を削られているが気にすることは無い。
ジークフリードは低位置に留まっていて剣を放っている為捕捉は可能だ。
サチは鞭をジークフリードに巻きつけ、釣りの要領で持ち上げる。
その際運よく剣を持つ腕にビシィと攻撃を加えることができ、鍔迫り合いの優位がサチに傾く。
『うぬぅ!まさか私以外にもこの中へ突っ込むものがいるとはな!その意気や見事!』
支配する君主の聖域を再発動し、鍔迫り合いで発生した全ての攻撃の威力がジークフリードへ向う。
チュドーーーン!
私とジークフリードを巻き込み宙を舞う。これにより私の耐久値はほぼなくなるだろうけど
気にしない。
そしてほぼ同時にドサドサッと物体が地面に叩きつけられた。
『そこまでです!』
パラスアテネの凛とした声が響く。私は地面に転がったまま、ジークフリードはすぐさま起き上がりパラスアテネの元へ向う。
あの威力の攻撃食らった後でもサッと動けるとか勝てるわけ無いじゃんと思う。
『私に降った信託の通りあなたはすばらしい力をお持ちのようです。その力を是非私達にお貸しいただきますようお願いします』
そういえば戦闘前に何か大変なことを聞いていた様な気がする……。
「えっとそれでこれから私達はどうすればいいのでしょうか?」
『ただいまよりこの空間から私の城へ転移いたしますので詳しい話はあちらでいたしましょう』
そういってパラスアテネが持っていた杖を振り上げると私達は見たことの無い程豪華な雰囲気の大広間に転移していた。
『早速ですがあなた方にこちらでやって頂くことと特典についての説明をいたしますね』
パラスアテネの話によるとこうだ。
この世界はTCOの世界と平行した世界で
①私達の能力はゲームのときと同じように使用ができる。(死に戻りも可能)
②称号などは設定しなくても常に効果が発揮される。(全称号がパッシブ化)
③ゲームのときに購入した施設などはこちらでも引き続き使用できる。
④この世界での成長率は各種3倍以上でパラスアテネからの依頼を終えTCOに戻っても成長した証は消えない。
⑤特定の人物に会い称号を貰うことにより種族の進化が行える。
大雑把に上げるとこんな感じですね。個人的には4番と5番が気になります。
「おねぇちゃん。大変なことになっちゃったね?」
大変なことになったと口で言う割には嬉しそうな顔をしているリーシャにマトイやリュウが口を挟む。
「リーシャちゃん!何でそんなに嬉しそうなのよ?」
「確かに大変なことになったみたいだが……パラスアテネさんに聞きたい事があるんだが?」
『伺いましょう』
「このゲーム内から別世界に転移したって言うのも信じがたいことなんだがまあそれは今はいいとしよう。
それよりも問題なのは俺たちの現実の体はどうなっているんだ?」
『そちらのほうは問題ございませんよ。こちらでどれだけ時間をすごされようとも現実の肉体にも時間軸にも影響はいたしません。そうでなければいくら私達でもあなた方を迎え入れることはできませんので』
「ということは、俺たちの体はまだゲームに繋がったままという扱いで俺たちがボス部屋に入った状態で向こうは時間が止まっていると言うような解釈でいいのか?」
『その通りです』
私が気づかなかった現実の体のことに気づいたリュウは偉い。
それにここでどれだけ過ごしても問題ないと聞いて安心した私がいることに気づく。
『そして魔のものとの戦いに備えてあなた方には戦闘経験などをつんで頂き、ジークフリードの完全体と戦える位にはなってほしいと思っていますので頑張ってくださいね。
この城からであれば先ほどのダンジョンやアニエスの町にも転移できますのでどうぞご利用してください』
パラスアテネがそういって自室へ戻っていく。
これからどうするか決めようとリーシャやビャッコ、シズルが集まったところへジークフリードが来て
助言らしきものをしてくれた。
『今の君たちに修行をするならちょうど良いダンジョンを紹介しよう。……ココと此処だ。
モンスターどもの特性は厄介だが君たちならいけるだろう』
場所だけ示すとジークフリードはパラスアテネの元へ歩いていった。
「これからどうしようか?」
私達が相談しあった結果ジークのお勧めへ行くよりも鉱山ダンジョンで【ゴッドメタルイーター】を倒すほうが早そうだと判断してそれぞれのPTでレベル上げに励むことになった。
こちらの世界で1ヶ月が経過し私達全員が既に上位職業でジークフリード30%形態に勝てるようになっている。(ジークフリードは強すぎたのだ)
レベル上げをしつつ各国を回りイベントやクエストを消化していく。
一番の大きな収穫はドワーフ国探索時に見つけた【大地の王の加護】
妖魔の国サラセニア探索時に見つけた【闇の王の加護】・雷の王の加護】
獣人国アニエス探索時に見つけた【炎の王の加護】
妖精国フィエラ探索時に見つけた【風の王の加護】・【光の王の加護】
龍の国ドラグレイ探索時に見つけた【原始の王の加護】
である。
属性王の加護は氷の王と同じくクエストが発生しそれに対処して入手。
原始の王の加護は全てのかごを集め流の国へ行った時に自動的にクエストが起動し流されるまま入手した。
全ての加護を手に入れパラスアテネの元へ向うと私達の種族が進化し上級職の更に上の神級職を取得することが可能になった。
探索とLVあげとたまに襲ってくる魔のものとの戦いを経て成長していくサチたち。
この世界に来て1年が経過しサチたちはとうとう100%ジークフリードを打倒できる力を入手した。
それを見たパラスアテネに【神に認められしもの】の称号をもらい同時期判明した魔のものの生息区域
へ攻め込み、大魔神と超魔神と討伐し異世界の住人に歓迎されたり崇められたりした後に見事サチたちは元の世界へ帰還する。
「という夢を見ました」
サチは異世界に転移してきた翌日皆が集まったときにそう話したという。
今まで読んで頂きありがとうございました!
他にも似たような文体の暇つぶしを書いていますのでもしよろしければそちらも感想をいただけるとうれしいです




