第四話 一気にお金持ちに?それが問題です
面白いかどうかはともかく書くのが面白くて
本日3話目投稿してしまいました・・。
「あぅ~。これって換金したらだめかなぁ~。どうなんだろうなぁ。」
言葉の主は言うまでもなく私サチである。アニエスの町が見える草原で私はアイテムボックスを見ながら悩んでいた。アイテムボックスの中には『壊れた武器x45』『野生犬の毛皮x10』『野生犬の牙x10』
『鉄鉱石x30』『壱薬草x30』……ここまではまあ良いんだけど問題は次のものだった。
『ゴブ王の証:ゴブゴブの種族の中から次期ゴブ王を選出するための道具。品質60』
これは森から町に戻る際に例の称号 〈絶対的幸運の〉をつけて討伐したゴブゴブからドロップされたものである。
「いかにもレアアイテムっぽいよね……それに……」と目を向けた先にある装備アイテムが2つ。
『金の指輪:高価な素材である金をふんだんに使用した見目麗しい指輪。器用補正+1 品質80』
『金の入れ歯:高価な素材である金をふんだんに使用した入れ歯。少し尖っている。 品質70』
「〈絶対的幸運の〉の称号は戦闘時はレアドロップ率が半端なく上がる。採取時は品質上昇って感じで良いよね。それにしてもなんで犬がこんなものもってたのよ」
ぶつくさ言っていたサチだが考えながら移動しているうちにアニエスの町へ戻ってきてしまったので何も知らない振りしてギルドに提出しようと逃避することにしたのであった。 とりあえずクエストの完了報告のために受付へ向かった。
「こんにちはー。ギルド加入クエストの終了報告に来ました。」
「はい。ご苦労様です。では確認のほうを行わせて頂きますね。クエスト内容はゴブゴブ討伐……は完了確認。続けて壱薬草の採取はっと…品質70と品質は…ひ、120?すみませんこの薬草はどちらで??」多分聞かれるだろうなぁと覚悟していたサチは用意していた答えを虚実を混ぜて報告した。
「薬草に関しては採取スキルが無いといけない事を知らず、探しに探して森の奥で見つけたものです」
「森の奥……ですか……よろしければその採取した位置の情報を提供して頂けませんか?」
ときかれたがサチは首を横にふり、品質が120だったものはもう周辺にはなかったと報告すると職員は残念そうにしたがそれ以上の追求はしてこなかった。
「ではこちらの2つのクエストの報酬のお支払いをいたします。まずはゴブゴブ討伐で200R。
壱薬草採取では品質により報酬の上乗せがありますので、800Rの支払いとなり、あわせて1000Rをお渡しします。ではしばらくお待ちください」
そういうと職員は
「うわぁ・・薬草採取の報酬が8倍になってるし……。私が称号変えるだけでこんなに報酬が上乗せされるのかぁ……ゴキュリっ」サチが自分の称号の恐ろしさに生唾を飲み込んだところで職員が戻ってきた。
「ではこちらが、報酬の1000Rとギルド登録証となります。ギルドにはランクがあり、ランクが上がれば報酬も上がりますし、素材の売却などをされる際には買い取りに多少の上乗せされたりしますので、がんばってくださいね」サチは職員の出してきた報酬と自分のギルド証を手に取ると、ギルド証はステータス画面に統合された。
これ以降は自動的にギルド証が認識されるので毎回出さなくて良いとのこと、便利だなぁと思ったのは現代人の気質だろう。
登録が終わったのでサチは続けて森で狩ったモンスターの素材売却について聞くとそのまま受け付けられると言うことだったのでサチは自分で使いそうな薬草と鉄鉱石以外のもの(ゴブ王の証や金のアクセシリーズ)をだすと職員は発狂した!
「ぼ……ぼぼ、冒険者サチさん。このゴブ王の証はどちらで……?」
顔を青くしながら尋ねてくる職員に森です。と簡潔に答えると職員はまたしても、少しお待ちください。といいあわてて奥へ引っ込んでいった。待つこと数分(待ってる間に職業スキルのヘルプ機能や、チートな自分の称号について考察していた)し、職員が戻ってくると、サチに向かってこう言い放った。
「ギルドマスターがお呼びです。申し訳ありませんがお付き合いください」
あれれ?もしかしなくてもイベント発生しちゃった??
名前 サチ(♀)
種族 獣人種猫又族
職業 格闘家LV4・鍛冶師LV1・錬金術師LV3
称号 〈駆け出しの〉・〈絶対的幸運の〉・〈無望な〉・〈姫の〉
スキル 格闘家 ;〈ラッシュ〉・〈ダッシュ〉
鍛冶師 ;〈鑑定〉・〈鍛冶〉・〈採掘〉
錬金術師;〈鑑定〉・〈錬金〉・〈採取〉
装備 武器:鉄のトンファー
頭:鉄のはちがね
体:布の服
腕:鉄の腕輪
足:革の靴
アクセサリ:なし
アクセサリ:なし
所持金1000R
ギルドランク ウッド