第三十七話 先生は今日も忙しい。そんな日常も含めた問題です。
私は真木仁美といい職業は学校の社会科教師をしております。
学校の先生と言うことで御堅いイメージを持たれる方がいらっしゃると思いますがそんな事はありませんよ。人並みに恋もすれば、心無い発言をする相手に腹を立てることもあるのですから・・。
学校内では自慢する訳ではありませんが、普通に人気があるほうだと思います。
女子生徒には頼れるおねえさん的ポジション(とおもいます)ですし、男子生徒には姉御的なスタンスと思われている気がしますね。相手によって対応を変えることは教師としては本来ならダメなのですが、私はあえて相手によって対応を変えています。問題を起こす生徒がいても頭ごなしに否定せず、その子がどういった経緯で問題をおこした(おこしてしまった)かを、聞いて考え非があると思ったらその子が理解してくれるように言葉を選んで諭しますし、相手側に非があったなら相手側へその子と一緒に怒鳴り込んでいく程度には真摯になっているつもりです。
そんな私にも趣味の一つ位はあります。それはVRMMOと呼ばれるゲームで、数年前(20代前半くらいかしら)に医療目的でつくられたVR技術をあるゲーム会社がゲームへ転換させ人気を呼んだのです。その記念すべき第一作目のVRMMOをプレイした時に私はこの世界に嵌ってしまいました。以後発売されるVRゲームをチェックしては少ない時間を利用してのプレイをこなすことで短時間で高効率を求めてしまう傾向になりつつあったものです。
そんなプレイを続けていれば当然、他のプレイヤーからの嫉妬や妬みを受けるわけです。
そういった反応をされると私としても徐々にやる気をそがれて引退を繰り返しまたゲームを探して・・・。
となるわけです。そんなことを繰り返していれば当然私自身にも考えに変化が置き、次に始めるゲームでは人に嫌われないようになろう・・と決めであったのがTCOと呼ばれる最新VRゲームでした。
TCOのサービス初日は8月の1日金曜日だったのですが学校は夏休みです。生徒はいません、しかし教師は出勤しなくてはなりませんでした・・。今日行けば明日と明後日はお休みです・・・でも私は体調不良を理由に出勤せず、TCOをプレイしてしまったのです。初めてのズル休みでした。反省はしました・・しかし後悔はしていません。昔流行った言葉ですね・・・。
私はこのTCOのベータテストはしていませんでしたが存在だけは知っていたので暇な時にベータテスト時代の攻略サイトのデータを取り込みどういった狩場でどういう狩りをするか・・・等を考えるのが正式サービスまでの日課でした。
初日と言うことで、キャラメイクに時間がかかりましたが、何とかサービス開始前に作成を完了。
VRで定番設定の自分の姿をベースにして大きく変更はできないので髪型と肌の色だけ変更しました。
次に種族と職業の設定となり見た目を気に入ってしまった妖魔族を選択。メイン職業を魔術師・地属性・サブ職業を補助スキルが豊富な方術師と生産職の方で精神力を回復するアイテムを作る為に薬師を選択しました。薬師の方はかなりLVをあげないと精神力回復アイテムを作ることができなくて失敗した気分でしたね。
そしてメインの地属性魔術を選んだ理由なのですが、β時代の説明を見る限り攻4割守6割と言った感じで
扱いやすそうな設定だったからです。事実ログイン後すぐにフィールドに出た私は地属性の試し撃ちを一通り終わらせた後は、プレイヤーのいないエリアに引きこもって地属性によるハメ殺しを編み出したものです。このおかげで私のLVはどんどん上がり夜になってログアウトする頃にはLV12を超えておりました。
PTプレイの練習をするときは職業を方術師に変更して補助メインで走り回ったものです。
方術師のスキルを使用するには、店売りアイテムの符紙というアイテムが必要(β時代は不要)だったので、地魔術で資金稼ぎをしていなければ大変なことになっていたでしょう。
そして私の最後の日課。プレイしたゲームの公式サイトから入る掲示板コーナー。
ここで私は獣人国に現れたという美しい女性の話を知ることになるのです。初日は話と噂だけでしたが、
2日目になるとスクリーンショット(SS)があげられ、掲示板が一時騒然としていました。
もちろん私もそのSSを見たのですがそれを見て驚きましたよ。そこで話にあがっていた女性キャラは私の受け持つクラスの女子生徒だったのですから・・・。その女子生徒はクラスでも容姿も含めて非常に目立つ・・のですが男子生徒に対してだけは頑なに壁を作る子です。そんな子がゲームでなら男性と話しているのを見て、どうして現実では同じ事をできないのかと不思議に思いました。
数日後学校で必要な資料を図書館で集めている時にその女子生徒と会いまして、ついついTCOの話を振ってしまいました。その時に数日前に見た動画の事で落ち込んでいることを相談され、私は私にできるアドバイスをすると変える頃には会ったときよりも晴れやかな表情になっており安堵しました。
別れ際、女子生徒に頼まれTCOでもまた相談に乗ってほしいといわれましたのでフレンドコードを渡して別れたのです。コードを渡して数日しないうちに相談ではなく遊び(狩り)のお誘いがあったのにはびっくりしましたよ・・。
その後はなんとなく行動をする事になり、ギルドを作り今までVRゲームをやってきた中で一番充実している気がします。




