第三十四話 ギルド設立を目指してその⑤。最後の材料は何処?女神の魅力発動?それは驚異的な問題かもね?
思ったより長くなりました。
次でギルド設立編が終わるはずです・・。終わるよね?
サチは夕食時間までのわずかな間に掲示板をざっと確認し、スレの流れ具合が良さそうな質問を投下しておくことにした。
TCO公式認定! 【雑談・質問掲示板Part144】
※キャラネームで投稿されますので影(後ろ暗いこと)がある人はご遠慮ください。
質問するのは歓迎されますが節度を持って行動(発言)し、返信が役に立とうと立たなかろうとお礼は必ず言いましょう。
1・ガウェイン
というわけで前回きり番を踏んだのでスレを立てておいた。また皆で盛り上がっていこう!
2・デュラ
>1 おつかれさん
その後数時間ほど雑談が続く・・・・
188・サチ
突然お邪魔いたします。今回は質問があって書込みをさせていただきます。
現在ギルド発足クエストを行っていまして5つのアイテムを集めることになり、何とか4つ目までは集め終えたのですが、最後の一つ『光油』の存在だけが確認できなかったので皆様の知恵を借りたく書込みをさせていただきました。もし入手法や入手場所等、ご存知の方がいらっしゃるならば返信をお願いします。
食事が終了後にログの確認しますので詳しいお話はその時にでも~。
189・クロス
!!女神様だ!!専用掲示板にコピペして質問情報とギルド作成中の情報を張ってくるわ!
190・ガラハム
まさか質問掲示板に降臨されるとは・・・しかし光油か・・・聞いたことがある気はするんだが・・思い出せぬ・・・
>>189 ナイスだ。あっちの掲示板なら有力情報だけが集まるはずだな。
191・クノウ
>>189 女神様?
192・ふぁふな
>>190 私が知ってるよ。場所だけで入手方法は知らないけどね。
193・クロス
>>192 まじか・・いきなり女神様の質問の半分解決しちまった・・。
他に詳しいこと知ってる奴いないかな・・。
>>191 これ以上の信者は必要ないが知りたければ自分で調べるんだな・・それができる有能な人材であれば歓迎するぞ?
194・クィーン
しらないねぇ・・・・
195・ルーミエ
光油じゃなくて ヒカリゴケならドワ国で取れるけどねぇ・・
196・リリーナ
189の情報を聞いてきました!でも何も知りません。すいません188様!
代わりと言ってはなんですが、光々草というべとべとした燃える液体を出す植物の情報なら持ってます!
197・ガウェイン
>>193よ 188は有名なのか?先ほど大山脈ー中腹ーで話をしてフレンド登録はしたのだが・・
198・クロス
>>197 なん・・だと?まさか女神様を見てもなお自我を保ったのか?彼女を見て何も思わなかったのか!?
199・ガラハム
198に同意!197には会った時の詳細な情報を提供することを我等は所望する!
200・ふぁふな
>>196 私が知ってる情報と繋がりそうだね。もしその草がエレクト霊原で取れるアイテムなら・・だけどね。あと光つながりで195の情報も関わって来そうじゃないかと思う。
・・・・この後も少し素材の情報交換が続く。
241・サチ
ただいま戻りましてログを確認させて頂きました。キャラ名ですみませんが、ふぁふなさん、ルーミエさん、リリーナさん。もしよろしければお会いして聞かせていただけませんか?
あ・・あとガウェインさん。私はちょっとだけしか有名じゃない・・はずです!
クロスさんは、しつこいです・・通報しますよ?(笑)
ガラハムさんも思い出そうとしてくれてありがとうございます。
242・ふぁふな
>>241 あぁ構わないよ。獣人国にいけばいいかな?
243・リリーナ
>>241 喜んで会わせて頂きますぅ~!
244・ルーミエ
>>241 あぁ・・すまないねぇ。私はまだ国外に出るクエストをしてないので悪いがフレンド登録で通信で構わないかな?
245・サチ
ありがとうございます。ルーミエさん、ぜひぜひ登録お願いします。他国の知り合いが増えるのは私としてもありがたいので!それでは皆さん色々な情報ありがとうございました。今回はこれで失礼しますね。
246・クロス
おつかれ~
247・ガラハム
おつかれです~(くっ俺もフレンド登録がしたかったぜ・・)
248・サチ
ガラハムさんにも申請飛ばしますね~^^
249・ガラハム
!!!あっざーーーっす!!!
この後サチの返信がなくなり、いつもどおりの雑談に変わっていく・・・
掲示板での一コマが終了しサチは、ふぁふなさんとリリーナさんが来るアニエスの噴水広場へ向かう。
向かう間にフレンド申請をルーミエとガラハムへ送っておくとすぐにフレンド登録完了の返事が届く。
サチはすぐにルーミエとのフレンド通信をつなぎ挨拶を済ませる。ルーミエは弓をメインとするが残りの枠は全て生産職という生産型のプレイヤーでありサチとしては素材情報を仕入れる相手ができて嬉しいのだ。早い目に顔合わせをしていい関係になりたいと思える相手である。
噴水前にたどり着いたサチは、噴水前に立つ竜人女性とエルフ女性を見つけた。
「こんばんわ。ふぁふなさんとリリーナさんですか?」
サチが声を掛けると、2人はサチのほうを向き一瞬硬直したが、すぐに返事が返る。
「あぁ。私がふぁふなだよ。なるほど噂以上とはこの事なのか・・・」ふぁふなさんはサチに聞こえない小声で呟く。
「あの!わたしはリリーナです!サチさんを見かけることはたくさんありますがお話するのは初めてです!」リリーナからは何やらマトイやリーシャのような危ない気配を感じる・・・。
まあ今はそんなことは関係ないので本題に入るとしましょうか。問題がありそうなら距離をとればいいだけですからね。
「わざわざご足労いただいてありがとうございます。早速ですが掲示板でお話した件について詳しく聞かせていただけますか?」
「あぁ、君が来る前にこのリリーナさんと話をして大体の筋が通ったが確定情報ではないことだけは理解してほしい。」ふぁふなさんはそういってサチを見る。
不確定でも情報があれば確かめにいくことはできるので、間違っていたとしても構わないのだ。
そのときはまた情報を集めればいい。幸いサチには味方してくれるクロスを始めとする掲示板の住人たちがいるのだから・・、いざとなれば彼らにおねだりすれば・・ゲフッゲフッ。
そしてファフナが推察した光油について聞いていく。掲示板にも書いていたが妖魔族エリアのエレクト霊原で採取できる光々草からとれる液体が油のように光り燃える液体であると聞く。
ここまでは掲示板に書いてあった。ふぁふなの推察はこの後である。
「妖魔の国サラセニアの神霊街で料理屋をしているNPCから光油の名前を聞いたことがあるのだよ。
彼から光油の材料で足りないものがエレクト霊原の光々草だといっていたのだ。材料の一つということは光々草以外にも必要なアイテムがあるということだ。そこで私が怪しいと思ったのは掲示板でルーミエのいっていたヒカリゴケだと思っている。とはいえあくまでも予想の範疇なので詳しい話はサラセニアで聞いてから行動するほうが確実かもしれないね。あ~そうだ、バザーを見れば意外と素材は売ってるから無理して取りにいく必要はないと思うよ」
それを聞き、サチはハッとする。バザーで売ることばかりに気が行き最近買い物をしていないことに・・。そこでこの後買いに行こうと考えているとリリーシャがサチのほうへ近寄り、
「あの~サチさん。私の職業上光々草を良く使うので在庫がありますからこれどうぞ。」と差し出したのは光々草である。サチはすぐに鑑定を開始。
『光々草:妖魔の国に生え夜になると光る奇妙な草。食用油や糸素材として使用されることが多い。』
「あ・・ありがとう。助かります。じゃあこれをタダで貰うのは私がいやなので買い取りますね」
とサチは笑顔で言う。リリーシャはあわてて手を振りながら代金受け取りを断ろうとしたが、サチに押し切られ受け取ることになった。
そして話すことは話したということで、ふぁふなさんはどこかへ転移していってしまった。
リリーナさんからは、ギルドを作ったなら入れてほしいと頼まれてしまった。変な子の相手は、リーシャとマトイで慣れているので、あくまでも他のメンバーがOKを出せばということで理解して貰い
リリーナと別れた。一応連絡先ということでフレンド登録した際、リリーナが喜んでいたのは言わなくてもわかるよね?
2人と別れた後サチはすぐにマキノへ連絡を取り、調べてきてもらうことにした。
なぜならサチは国外へいくクエストをしていないから出れないのだ。
マキノへお願いし、その間にサチは冒険者ギルドへ行きクエストを受ける。
クエスト内容は、獣人国内で取れる素材系アイテムを20種類納品ということであったが、素材アイテムは、たくさん集めていたのですぐに報告、ランクも規定を超えているので無事クエスト達成となった。
クエスト達成報告が終わりちょうど良い所でマキノから連絡が届き、ふぁふなの推察が正しかったことを証明した。『光油』は光々草、ヒカリゴケ、食用油があれば、料理人か錬金術師が作ることができるということだった。サチはマキノにお礼をいい、必要材料を集める為バザーへ向かう。
「おぅ、らっしゃい!どんな素材が入り用だい?」バザーNPCに聞かれ、光油を選択するが売りには出ていなかった。
次にドワーフ国のヒカリゴケを選択、ひとつあたり1万Rと高い気がしたが10個ほど買っておく。
続けて食用油を選択すると、一つあたり100Rと安かった。ついでに光々草も調べてみると、単価3万R
と一番高級品だったのだ。リリーナには1万Rしか渡してないのに・・・これはギルド加入でチャラにしてもらう必要があるか?と考えた。
「うん・・・分かっちゃえば早かったね。さて~早速作らないと!」サチは意気揚々と生産施設へ向かった。
「しかし錬金術のLVが足りなくて作れないとか・・・。私って結構このパターン多いよね・・」
自分の無力を嘆いていても光油はできないのでサチは一生懸命ポーション作りに精を出すのだった。
PT通信で会話をしながら素材を投入するだけのお仕事を延々と続ける。ポーション以外にも手を出し、毒薬、麻痺薬、幻影薬、劣化薬といったものもどんどん作っていく。初回作成ボーナスで経験値が多いものがあったのだ。
ふと気が付けば自分の周囲には薬瓶だらけになっていた。
「あ・・・いつの間にか作りすぎてた・・」個数を数えるとそれぞれ50~100個作っていたのでこれならLVアップ期待できるかもと思いステータスを確認、残念・・・4つしかあがってませんでした。
もちろんまだ光油の錬金作業はできなかった。
「うぅ・・錬金術ってLVあがりにくいよ・・・」ぼやくサチ。
ガックラーム大山脈やアニマ洞穴で拾った素材の半分消費して良質なポーションを作ってもLV20にすら届かないのだ。ある程度アイテムボックスが埋まってきた所で再度バザーへ行き、作ったポーションや異常薬関連を売っておく。その開いたスペースにはバザーで購入した素材をどっさりと入れておく。そしてまた生産施設へもどり調合をするのだ。売りに出したアイテムがさばければプラスになりますが、20万R位を一日で使っちゃいました・・。
そんなお金に物を言わせて頑張った甲斐があり、寝る前には錬金術師のLVが20を超えたのだ。
作成可能物一覧を確認すると、光油の表記があった。それを見たサチは嬉しさをかみ締める。
光油を作ったら今日は落ちようと決め、作成に入る。成功させるだけなら称号【絶対的幸運の】がいいのだ。そしてできたのが・・・、
『光油:産地の違う材料を組み合わせ作られた光り輝く油。食用、火薬何でもござれ!品質100』
品質が120にならなかったのは初めてです・・。とはいえこれで目標達成ですね。
ポポポーン♪
『ギルドクエスト:申請用紙に記入し、所定アイテム5種を集めよ。《木炭、光油、魔石、無明草、孤高狼の牙》』 を達成しました。※報告は朝時間に役所で行ってください。
「終わった・・・長い戦いでした・・・ボスよりも苦戦しました・・ふぅ・・続きは明日皆とする事にして、寝よっと。」
ログアウトをした優未は、明日の予定を考えながら深い眠りに落ちた。




