第二十九話 あたらしい力・・・私って・・私って・・ツイてないよ・・という感じの問題が起きました
本日3話目!
よろしくお願いします~。
次話は木曜日か水曜日辺りになると思われます。
ホー・・・・ホケキョ!
夕食の準備の手伝いをしてさあ夕食・・というところでサチの携帯電話にコールがかかってきた。
電話の待ち受けを見ると纏ちゃんだったので、ご飯を食べた後に電話するとメールを送って食事にかかった。・・・コール音がおかしいって?いいじゃない・・わっふぅ(和風)が好きな設定なんだから!?
食事の最中にも美希は優未にかかってきたコールの相手について云々と唸っている。美希とも長い付き合いのある相手だから仕方ないとも言えるのだが・・。それを見た蛍ママが「美希ちゃん!お行儀が悪いから唸るのは止めなさい!」と叱ってたね~。透摩パパはそれを見てハラハラしているようです。
そんなことがありながら夕食も終わり後片付け、入浴(乱入あり)を済ませ、自室に戻った優未は、携帯を取り出し、纏に電話をか掛ける。
プルルルプルルル ガッチャ。
「優未ちゃん!こんばんは!お昼ぶり~。で早速なんだけどTCO一緒にやろうよ~。もう美希ちゃんとも遊びにいったんだよね?」電話に出るなりマシンガントークの纏ちゃん。纏ちゃんは外では大人しいのに
電話のときはすごい勢いで喋るのよねぇ・・。そんな纏に相槌を返しつつ、
「あのねぇ・・・纏ちゃん。約束したのは明日の話だよね?このあともまだ美希に付き合っていろいろしなくちゃいけないことがあるのよ。頼み事もされてるしね。だから今日は無理なのよ。」
と説明するも駄々をこね始める纏。
「それならば纏ちゃんが、美希に電話してこの後一緒してもOKという返事が出たならいいよ」
「うぅ・・分かった・・・ものすごく遺憾だけど美希ちゃんに聞いてみるから一度通話きるね」
通話が切れ、ふぅ~っと一息つく優未。しばらくすると美希の部屋からギャーギャー言う声が聞こえる。やっぱりこうなっちゃうんだ・・・とさらに一息。
美希の部屋からの声が途絶えたと思ったら、美希が自分の携帯を持って優未の部屋に乗り込んできた。
「おねーーちゃーーん。泥棒猫が私とおねぇちゃんのデートの邪魔してやるって息巻いてるんだけどどうしよう・・・。」
纏ちゃんのことを泥棒猫・・ね。美希からするといいえて妙・・といわざるを得ないのかも・・。
「美希がいいなら一緒に連れて行ってあげない?どうせこのあとは町の中で職業クエストと王の証のクエスト受注くらいでしょ?」と一応纏のためのフォローをしてあげる優未。少し面白く無さそうな美希だったが、しぶしぶ了承したようだ。通話がまだ繋がっていたのか、纏ちゃんの喜ぶ声が聞こえたので、
優未は美希の電話を借りてアニエスの噴水広場で待ってるようにいっておいた。
そして纏よりも遅れるわけにはいかないので、優未と美希はTCOへログインしていくのであった。
アニエス噴水広場前
「まだ来てないみたいね。」サチは隣にいるリーシャに話しかける。
「だね。もう・・・あの泥棒猫め~。私とおねぇちゃんの大事な時間を・・・ブツブツブツ・・・」
・・・まだ言ってる・・と思いながら待つことさらに数分。噴水広場にログイン時の粒子化が始まる。
きたかな?と思いつつその光を見守っているとそこに現れたのは・・・え?何その種族・・。
現れたのは金髪のツインテールの猫だった。金髪の猫のPCは周りを見て視界内にサチを捕らえると、
ダッシュで飛び込んできたのだった。しかしそこに美希のインターセプトで入り足払い!
見事に引っかかりスッテェーンと擬音を立て?ベチャッとこける金色の猫娘。それを乾いた笑いで見るサチと大笑いするリーシャ。
金髪の猫娘が起き上がり服をポンポンっと払う素振りをし、足払いを仕掛けたエルフ(リーシャ)に対してシャーと威嚇しつつサチに寄ってくると、見覚えのある顔で挨拶をしてくるのだった。
「こんばんわ~。サチちゃん!でいいんだよね?本名はダメなんだよね?」
「うん。でも私はそのキャラの名前知らないよ?」サチは中の人の正体は顔を見てわかっていたので、自己紹介してくれるのを待った。
「私の名前はマトイだよ?別の名前考える時間がもったいなかったから!でも結局容姿の設定に時間かかっちゃったんだけどね。テヘヘ。」
「そっか名前は同じなんだね。それでマトイちゃんの見た目は今日会った時と髪型以外は一緒だねぇ。分かりやすくて良かった。」
その後リーシャがマトイの見た目について色々とつついたせいで2人が喧嘩になったことの詳細については今は何も言うまい・・。何とか喧嘩を仲裁し、当初の目的を果たそうとリーシャの案内で隠しクエストのある裏路地へ3人でやってきた。その時に一応自分のLVを確認したのだがリーシャに聞いていた条件(LV合計50以上)を超えているのに5つ目の空欄が出ていないことに気づき、クエストを受ける前にリーシャに聞いてみると、リーシャも分からないらしく首をかしげていた。一応今までの知り合いは全員条件を満たすと、5つ目の職業枠が出ていたらしい。
リーシャはその後自分の見解として①4つ目が埋まってない、②職業のLVが2つ以上20こえないとダメかも?、といった点を上げた。リーシャの場合はどっちもクリアしていた為問題なかったと思われる。
リーシャが見つけたというNPCは裏路地にいた執事服を着た老人(以後執事)であった。
リーシャに促されるままサチは執事に反しかけると、クワッ!と目を見開いた執事に手を引かれ、わけの分からない場所へつれてこられてしまった。パーティ通信は使えるようなので、それで連絡を取りつつ別行動となった。マトイはせっかく会ったのに~と不満をたらしていたがリーシャが初心者用の装備を作ってあげるというと喜びホイホイと付いていったそうだ。悪い人に騙されないか心配ですねぇ。まあ私も後で何か作ってあげるつもりなんですけどね(ふふふ
とにかくも執事に連れてこられたのは豪奢な建物で執事についていくとなんとサチに似たNPCがいるではないか。執事曰く名前はフォーチュンというお嬢様が病に伏せてしまい、この後にある晩餐会に出れないので良く似た容姿のサチに代わりを務めてもらえないかというクエストだった。
『職業クエスト:執事と協力しお嬢様を救え! 報酬????』と表示され受諾する。
受注後、ただしお嬢様は何者かに狙われているため、多少武に心得がないとダメだと言う説明を受ける。サチはメイン職に格闘家を持っていたので武術に心得が在りますと返事をすると、執事は安堵の表情を浮かべ、簡単な作法の訓練を受けた後に晩餐会へ赴くことになったのだった。
「このクエストはいがいと縛りがきついのかもね・・」格闘家ではなく魔法使いだった場合、どういう路線になったのか少し気になったがサチはこのまま武術路線で進めることにして、作法の訓練を受け始めた。この訓練が実は厄介で、サチは容姿や学力はいいが、作法に関してはイマイチだったのでクリアするまで1hほどかかってしまう。その間、リーシャたちからもまだかまだかと急かされ、更に焦ってしまうというスパイラルに陥ったのだ。
作法の訓練で3回連続合格を貰い(一度の合格でよかったのだが仕上がりに自信がなかったので繰り返した)とうとう晩餐会が始まる。サチはお嬢様のきる予定だった豪華なドレスに身を包み、気分的にお姫様気分になったので称号を【姫の】へ変更する。この事が後で更に影響を及ぼす事をこの時のサチは知らない・・。
晩餐会にてダンス、社交、食事マナーとたくさんの行事を乗り越え、お嬢様の思い人である男性リクサル=フォンド=アニエス・・(要するにアニエスの国の王子様なのだが)とお話をする事になったときに事件が起きた。リクサルが突如獣化し、あたりかまわず暴れ始めたのだ。
「・・・イベントが起きるタイミングが良すぎるわね・・流石ゲームってところなのかしら・・」
サチは執事を探し、社交場を抜け出す。執事は事件のことをまだ知らず、厨房でコックに指示を出していた。サチは構わず執事の元へ行き報告。執事がすごく驚くが獣化を解くには体力を消費させて解呪の実を食べさせる必要があるという。解呪の実はこの厨房にあったのでさっさと受け取り、リクサルの暴れる晩餐会会場へ急いだ。
サチが戻ってきてもまだリクサルは暴れ続けており、衛兵が必死に止めているが振り払われ気絶させられている。とりあえずリクサルの動きを止める為、サチはドレスのスカートを引き裂き、戦闘態勢へ入る。
その戦闘の気配を感じ取ったリクサルはサチの方へ目を向け、一足飛びのように突っ込んでくる。
サチはスキル〈ダッシュ〉を使いリクサルの突進を回避はしきれずドレスが更に破れステータス異常出血になるが攻撃後の硬直こそ反撃の機会の為〈ラッシュ〉と〈コンボ〉で殴りかかる。
『グルルルルル・・ガウッ!?』リクサルはサチのコンボをかすり傷程度を追う程度で避けて距離をとった。思った以上にやり辛い・・サチは思う。打撃が避けられるなら密着するしかない・・と。
サチとリクサルは向かい合いながらお互いの隙をうかがう、このままでは埒が明かないと思ったサチは走り始めてすぐにわざとバランスを崩す・・それをチャンスと見たリクサルはサチへ襲い掛かる。
「チャンス!」サチは呟き、覚えたばかりのスキル〈エアリアル〉を発動し猫種族のバネを生かし高く飛び上がる。このスキルは一定時間空中で行動制限が解除されるのだ。
〈エアリアル〉を発動し、サチの姿を見失ったリクサルの直上から、思いっきり踵落しをリクサルの脳天へぶち込む。確かな手ごたえを感じたサチはそのままリクサルの胴に抱きつき、スキル〈ロック〉を発動する。このスキルは体術で使う絞め技を外しにくくする組技である。
『ギュアァオォォォォォォォ』
ギリギリとサチに締め上げられ苦悶の声を上げるリクサル。絞め続けること3分ほどし、何とかリクサルの行動を止めることに成功し、解呪の実をすぐに飲ませる。
解呪の実を飲ませて1分もたたぬうちにリクサルは目覚め、
『あ・・あれ?僕は何故こんな所に寝ているんだい?』と一言。
執事が現れ事の経過を説明するとリクサルはサチのほうへ向きなおり頭を下げた。
『ありがとう!君が僕を止めてくれなかったら規模が大きくなりすぎてしまう所だった。もしよければ君の名前を教えてほしい。』
サチはフォーチュンと名乗っておく。その答えになぜか執事のほうが驚いていたがサチは構わず
「今回殿下をお停めするにあたり傷を負ってしまい体調のほうが思わしくないので屋敷に戻らせて頂きます」とリクサルへ伝え、執事と共に晩餐会会場を後にする。
フォーチュン邸へもどったサチは執事にお礼を言われ、この後の帳尻あわせはお願いしますとだけ伝えるとクエスト達成の表示が現れる。
パンパカパーン
『職業クエスト:執事と協力しお嬢様を救え! 報酬????』をクリアされましたので報酬をお渡し・・・する前にクエスト評価をお伝えします。
『職業クエスト:執事と協力しお嬢様を救え!クリア条件各種評価・・・
①職業スロットに空きがある・・・クリア20点/20点
②執事からの提示条件・・・・・・クリア10点/10点
③作法訓練評価・・・・・・・・・クリア30点/30点
④事件発生時の行動評価・・・・・クリア15点/20点
⑤ボス(殿下)への配慮・・・・・クリア20点/20点
総合評価・・・・・・・・・・・・95点/100点
以上合計点数が91点を超えた為ユニーク職業を授与いたします。
ユニーク職業は取得した場合必ず職業スロットへ登録されますが育てれば役に立つこと請け合いですよ!
パンパカパーン♪
※サーバー初のユニーク職業がプレイヤー名サチにより開放されました。他にもたくさんユニーク職業がありますので他のプレイヤーの皆さんも頑張って探してくださいね。なおこの放送は全てのプレイヤーに届けられます。
「・・・・なんて・・こと・・・・また目立ってしまうことをしちゃった・・」
サチは特別フィールから元のフィールドへ転移し元の裏路地で膝を付いていた。orz
放送を見たのかパーティチャットにはリーシャとマトイから、フレンドチャットにはリュウからのメッセージが届いていた。がサチは大事なことを確認していないことに気づいた。
「と・・とにかくどんな職業が手に入ったのか確認しないと・・・」
サチはステータス画面から職業欄を呼び出し、目的の職業を探すと・・・
《【女帝】:経済的、軍事的統率面で能力を発揮する職業。初期スキル〈ひれ伏しなさい〉・〈オーホッホッホ〉・〈貴女何様かしら?〉
職業特典:パーティリーダー時に自分を除くメンバーの人数x2%能力の底上げ補正をする。
パーティメンバーの能力を1%上昇補正する。
職業LVがあがれば上がるほど効果が上乗せされる。
〈ひれ伏しなさい〉:敵に対して発動。一定確立でスタンもしくは麻痺させる。
〈オーホッホッホ〉:モンスターの敵愾心をあおる。モンスターの意識を自分へ向ける。
〈貴女何様なのかしら?〉:冷めた視線で相手を見つめる。相手を恐怖状態へ陥らせることがある。
装備可能武器・鞭・扇・暗器・ツメ 》
「ひ・・・ひどすぎる・・・なんて根暗スキルな職業なの・・・」落ち着いていた気持ちが再度急降下するサチ。
「あ!?おねーちゃんいたぁぁ!」
落ち込み続けている所にリーシャとマトイが戻ってきた。パーティメンバーの現在位置を調べたらサチが動いてない為来たらしい。
「サチちゃん。いきなり大変な目にあっちゃったね」しみじみと同情たっぷりに言うマトイ。
「おねぇちゃん・・・落ち込んでるのは分かるけど詳しく教えて!!ワクワク」愛する?姉の都合を考えず情報を確かめたがるリーシャ。
そんな自分勝手な2人を見てなんとなく落ち着いたサチは、他の人の目が気にならないエリアである生産施設へ2人を連れて行き、そこで取得した情報と条件を分かる範囲で教えることにしたのだった。
名前 サチ(♀)
種族 獣人種猫又族
職業 格闘家LV20・鍛冶師LV18・錬金術師LV12・女帝LV1
称号 〈駆け出しの〉・〈絶対的幸運の〉・〈無望な〉・〈姫の〉
スキル 格闘家 ;〈ラッシュ〉・〈ダッシュ〉・〈コンボ〉・〈ロック〉・〈エアリアル〉
鍛冶師 ;〈鑑定〉・〈鍛冶〉・〈採掘〉・〈固定レシピ化〉
〈看破〉
錬金術師;〈鑑定〉・〈錬金〉・〈採取〉・〈分離〉
女帝 :〈ひれ伏しなさい〉・〈オーホッホッホ〉・〈貴女何様なのかしら?〉
装備 武器:真鋼鉄爪
頭:なし
体:真鋼の胸当て
腕:真鋼の手甲
足:真鋼の脛当て
アクセサリ:真鋼のリング
アクセサリ:なし
所持金385450R




