表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/54

第十六話 高品質重視か従属効果重視か。それが問題だ・・・

よろしくお願いします

 優未は夕食を終えた後、おなかを休めるの為に部屋でTCOの情報集めをしていた。

つい先ほど露店をしていた際に会った鍛冶師の男性キャラクタが指摘していた自作製品の価格の問題についてである。それによるとインゴット一つにしても品質の高低や稀につくといわれる従属効果によって

値段はピンきりだった。

 優未はβ時代の相場で先ほど売ったような感じのインゴットがあればいくらで売れるかを見て驚いた。

〔品質30従属なしで1000R〕・〔品質30の攻撃強化(小)で2万R〕・〔品質85従属なしで8000R〕・〔品質85攻撃強化(小)で8万R〕となっていたのだ。


 「ベータテストの時とお金の価値が違うから絶対とはいえないけど、あの鍛冶師さんは2~3倍って言ってたけどもっと高くても売れたかもしれないなぁ。でもそうしちゃうと多分変に目立っちゃうし。」と思ったが、すでに整った容姿を持っているがそれを全く自覚していない優未が些細なことを悩んだ所で後の祭りである・・・。

 インゴットを買って行ったあの男性鍛冶師が目立つことをしない事を祈っておく。いや・・彼自身は目立っても良いが余波が私にこない様にしてほしいと切に願う。優未的には品質が最高になってしまう【絶対的幸運】で作っても従属効果がつきやすい感じのする(理由不明で検証の余地あり)【姫の】で作っても問題が起きるってことが分かってしまった為、自重するか全てを諦めてハッチャけてしまうか真剣に悩むのだった。


 献上品露店・・・いや買い取り露店でもらった優未の見たことの無いいくつかの素材(優未サチはアニエスの森にしか言っていない為他の素材については全く知らないのである)

についても調べると通常の即時回復ポーションとは違って断続的に耐久力が回復する効果を持つスタミナポーションというアイテムが作れることもわかり暇があったら作って見ようと思うのだった。


 他にも掲示板を見ていると職別適性狩場(各国別)や雑談掲示板、チーム・フレンド募集掲示板、女神様掲示板などいろいろあるようだが優未自身としては勇人リュウ以外とパーティを組むのも楽しそうだと思っていたが、当面はいろいろと忙しくなりそうなので (主にクエストに絡んだ生産関連で)落ち着いてから考えてみようと心に決めてTCOへログインした。




 ログインすると直ぐに生産の個室を借り、インゴットを作ることにしたのだが、納品分に従属効果は必要ない為、称号を【駆け出しの】に変更しインゴットの生産を始めた。作り出してから10分もたたないうちにまだ聞いたことの無い音が聞こえた。


 パンパカパーン♪

※《称号【駆け出しの】がランクアップし【熟練の】ヘ変更されました》※


 「お~?称号って変化していくんだ・・・えっと効果はっと・・なになに、

【熟練の】:初期職業のLVが10を超えると取得。生産作業・ステータス補正微(+0~1) かぁ。

10こえた・・・?あ~鍛冶師が10LVになってる上にスキルもおぼえてる・・それにしても格闘家より早く10になっちゃったかぁ。まあいいよね。生産作業にも補正って事は多分成功率とか従属付加率かな・・・。

まあ称号は変化するものって分かったんだし、普通に作業する間はコレ使おう。」


 【熟練の】でインゴットを作っていると今までよりもいい手ごたえを感じたので鼻歌を歌いながらひたすらインゴットを打つ。

 「ふんふんっふっふふふーん♪」ノリノリである。おそらく他プレイヤーが今のサチを見ると(美しさのあまり)卒倒するだろう・・・と後に美希が言ったとか言わなかったとか・・・。


 ゴホン・・では話は戻り丸一日かけて作った鉄のインゴットの数が膨大になりとうとう本来の目的である武器の製作に取り掛かることにしたサチ。クエストの内容は武器の納品である為種類は問われないはず・・。

 引き受けた当初サチは鉄の剣だけを作って納品するつもりだったが、せっかく材料がたくさんあり、なおかつ剣だけにこだわる必要も無いと思い、剣・斧・槍・爪・棒の5種類を10個ずつ作成することにした。


 まずは剣だがコレに関しては何度か作っているので品質60~70を10本そろえることができたが、問題はこの後の武器たちである。

 斧は片刃にするか両刃にするか迷った末、数度の尊い犠牲の上に品質が55前後の片刃・両刃の2種類を5本ずつつくりあげた。

 続けて手がけた槍だがこちらも斧と同じく犠牲を払った上に品質が55前後の三叉の槍と槍斧の言っても差し支えない程の大きな槍を作り上げた。

 爪に関してはサチ自身無手(トンファー未使用)での戦闘が多くなってることを自覚していたので自分用に改良しようと製法を研究していた為品質が70を超えるものを作ることができた。

 最後に棒だが握りの部分と打撃に使う部分の鉄の比率を変えると70前後の品質のものが出来上がった。


 「おわったぁぁーーー。つ・・つかれたよぅ・・・。今日はもう作るのヤダ・・・」


 50個のクエスト納品用武器を作り終えたサチは、気分転換に森へ狩りへ行こうと思い、準備を整えるといつもの森へ出かけた。


 「ん~~~森の中って良いわー。獣人だからかな。というかせっかくゲームを楽しみに来てるのに

工房に篭ってLVあげばかりするのもなんだろうなって今更ながら感じちゃうよ。よし!今日の残りは楽しもう!森の探検でもしようかなっと。あ・・そうだ称号【姫の】の効果検証もついでにしよう。」


 称号を変えてしばらくすると離れた場所にゴブゴブ4体の群れが現れたのだがよく見ると一匹だけ雰囲気の違うのが混ざっていた。職人職スキルの鑑定を使い調べるとゴブゴブリーダーというらしい。

 だが名前が分かったとしてもサチは相手がどういった攻撃をしてくるかなど分からない為、結局の所ぶっつけ本番になるのだ。サチは様子を見ながらゆっくりとゴブゴブたちへ近づき、ラッシュの射程距離内に入った瞬間勢いよく飛び出した。すばやく通常のゴブゴブへ近づきラッシュからの怒涛の攻撃で次々と屠っていく。何もできぬまま一体だけ残ってしまったゴブゴブリーダーは怒り、サチへ襲い掛かってきた。


 「初めて会う敵だしどうやって倒そうかな・・・」サチはつぶやく。

 名前 サチ(♀) 

 種族 獣人種猫又族

 職業 格闘家LV8・鍛冶師LV10・錬金術師LV4

未有効化職業:投擲具職人・投擲手 

称号 〈熟練の〉・〈絶対的幸運の〉・〈無望な〉・★〈姫の〉 

 スキル 格闘家 ;〈ラッシュ〉・〈ダッシュ〉・〈コンボ〉 

     鍛冶師 ;〈鑑定〉・〈鍛冶〉・〈採掘〉・〈固定レシピ化〉New

     錬金術師;〈鑑定〉・〈錬金〉・〈採取〉


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ