EP.18 時空魔導 (三)
サラ、エリス、エーコ、ラゴスら四人が応接室で談笑していると、ルティナが目覚めて、この応接室にやって来た。
「エリス、エーコちゃん、ラゴス、久しぶり」
「やっと目覚めたな」
「ルティナお姉ちゃん、おはよー」
「久しぶりじゃの」
三者三葉に再会を喜んでるようだった。
そして、一段落つくとルティナがサラを見る。少し気まずそうにしていた。
「サラも到着してたのね」
「ああ」
「えっと、やっぱりいろいろ聞きたい?」
「ああ」
「じゃあ何から聞きたい?」
「もっと早く来れる近道があったのではないか? 冒険になるような」
ルティナが鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。他の三人は目を丸くしてる。
「そこ?」
「当たり前だろ。私に取って危険な事程……」
「楽しい冒険ね」
ルティナはサラの言葉を遮る。他、三人はポカーンとしていた。
「そうだ」
「ははは……サラらしいね。残念だけどあのルートが最短」
「そうか」
「えっと……他に聞きたい事は?」
再び気まずそうにしているルティナ。
「うん? 気まずそうにしているが、ルティナの親が精霊かそれに似たものという話をあまり言いたくないからか?」
ルティナの目が丸する。
そして、エリスに視線を向ける。
「言ってない言ってない」
首をこれでもかって程、横に振る。
「どうしてわかったの?」
「ルティナとエリスが似た空気をしていた事、エリスは自分の事を人工魔導士だから紛い物だと言っていた事、ルティナの親が関連してて誰よりも魔力が高いと言っていた事、ルティナの内情は本人に聞けって言われた事、これらから推察した」
サラは、理路整然に言った。
「凄いなぁ。その通りだわ。サラは言ったよね? 純粋な人間かって」
「ああ」
「その時点で半分見破られていたんだけど化物と思われるかもって考えたら言えなかった。ごめんなさい」
ルティナが頭を垂れる。
「いや、無理に話す事でもないだろ」
「ふふふ……ミクと一緒で変わってるね」
「あれと一緒にされるのは心外だがな」
「私の父は精霊だから、私はハーフになるの」
ミクの話を持ち出した時は、穏やかに微笑んでいたが、意を決したように語るルティナ。
精霊とハーフか。そういう人間もいるのか。さしずめ天然魔導士か。と、内心納得するサラ。
「サラを信用して、見て貰いたいものがあるの」
「何だ?」
シュィィィ~ン!
ルティナが中空に浮き体が光輝く。
ビリビリ……。
ルティナの体の周りに電気みたいのが走る。そして体全体は黄緑色になり半透明になって行く。
髪が足元までの長さまで伸び、ウェーブが掛かる。爪が10cm程伸び、服は一新され羽衣のようなものを纏いだす。
「何だ、それは?」
「精霊の血を引く私だからなれる半精霊化」
「なるほど。不可思議な力を強く感じるな」
シュ~ンと、萎むような音が鳴り元に戻る。
「これで空飛んで此処まで一直線に来たからサラより速かったの。ただ一年ぶりだったから魔力が枯渇して、暫く寝込んでいたんだけどね」
そう言って、自嘲気味に笑う。
「なるほど」
「それにしてもミクもそうだけど、ユグドラシル大陸の人は驚かないのね」
「前情報無しだったら驚くぞあれは」
「前情報があっても人によっては、化物って恐れるから、知られるのが怖かったの」
「そうか」
サラは、得心が行ったと言う感じで頷く。
「もうわかってると思うけどサラが考えていた通り精霊が復活してるわ。だから、この事態を対処しないといけないから会談はできないかも?」
「私は、あくまで橋渡しの命を受けただけだ。それ以降は私は関知せぬ」
そんな話してると応接室に一人の男が入って来る。身なりが良いので貴族か何かかと、サラは判断した。
そして、その者は部屋を見回し、まずルティナの方を向いた。
「ルティナ、もう良いのか?」
「ええ。迷惑かけたわ」
「これくらいお安い御用だ」
ウインクしてる。キザな奴だなとサラが思っていると自分の方を向いて来た。
「これはこれは麗しいのレディ。貴女の緋色の髪はまるで絹のような美しさだ」
「………」
何を言ってる? 貴族相手では下手な言い方はできぬ。困った。
其処でサラは、エリスに視線を向けた。
「これがエドよ」
溜息混じりに答える。
なんと。そうであったかと、サラは直ぐ様跪く。
「これはこれはエドワード陛下としたは知らず。私はサ……」
「レディに跪かせるなんて私の矜持が許さない。どうか立ってください」
エリスの言う通り砕けてる人だなと、感想を抱く。
「では、失礼して」
サラは立ち上がり……、
「では改めまして。私はサラ。サラ=マンデーラでございます」
「もう少し砕けても構いませんよレディ」
サラは、参ってしまう。どこまで砕ければ良いかわからぬ、と。
「そうですか」
「サラと言いましたか。貴女の事は、ルティナからそういう人が近々訪ねて来ると伺っていました。ゆっくりレディの話を伺いたいのは山々なのだが……」
「精霊の事ですか?」
「知ってるなら話が早い。ついでなので聞いて行ってください。全員此処では狭いので謁見の間へ。新たな事がわかった」
全員に呼び掛け皆頷いて出て行く。
「さ、レディも。私に何の御用かまでは伺っていませんが、状況的に詳しく聞けぬかもしれませんので、それを知って頂く為にも来て頂けますか?」
この王は自分が畏まっているのに私に砕けろと要求するのかと、困り果てるサラ。
「わかりました」
そうしてサラは謁見の間に向かった……。
「………と言うわけだ」
エドワードは玉座に腰を掛け現状を説明した。
「過去から……一体どうやって……」
沈鬱な表情で口を開いたのはエリスだ。
皆、同じく沈鬱な表情をしてる。
確かにこれの対処は難しいだろうなとサラは他人事のように思う。実際他人事なのだけど。
「レディはあまり驚かれていないご様子。何か過去に干渉する方法に心当たりが?」
エドワード陛下や他の皆の視線がサラに集まる。
「時間と空間を操る魔法を知っているというだけですが」
「時間と空間を?」
「はい。時空魔法呼ばれているものです。尤も人間一人の命を賭けても数分しか過去に干渉できないと言われていますけど」
「何処でそれを?」
「私の大陸では珍しい魔法で使い手も極僅かですが一般的に知られいます」
「レディの大陸?」
エドワードが首を傾げる。
あ、まだエドワード陛下には話していなかったな。それにしてもレディという呼ばれ方は慣れんなれないなと、サラは思う。
「私は、此処とは別の大陸である、ユグドラシル大陸から参った。この大陸と国交を結ぶ橋渡しをするようにと命を受けまして」
「そうでしたか。それは我が国、いえ我が大陸に理がある事でしょう。ですが今の状況、それは難しい事ですね」
「では、それを私に命じた者に伝えて頂けませぬか?」
「このユピテル大陸に来られているのですか?」
「いえ……」
そう言って、サラは懐から一つの魔晶石を取り出す。
「それは?」
「これに魔力を籠めれば我が主に伝わり、先程話した時空魔法で瞬時に此方にやって来られるでしょう。宜しいでしょうか?」
「にわかに信じがたいですが、レディにも命を受けた立場があるでしょう。先程の話、確りと伝えさせて頂きます」
お許しが出たので、サラは魔力を籠めた。
さて、あっちに伝わってどれくらいで来られるかな? あっちにも準備があるだろうから。
あ、直ぐに来るみたいだ。空間が騒めいてる。
「なんじゃ?」
「精霊が……」
「蠢いてる」
ラゴス、エーコにルティナが真っ先に反応した。
流石は魔導士の村の者に親が精霊のルティナだな。と、サラは感心した。
そして、五芒星の魔法陣が現れる。
「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」
流石に魔法陣が現れれば全員驚くようだな。
やがて、其処から水色の髪をした二人の女性が現れた。
「早かったな。ディーネ」
「ついさっき、ミクが帰って来たから準備してたの」
「そうか……では、ご紹介し……」
「これはこれは美しきレディ達よ。このようなむさ苦しい場所にようこそおいでくさいました。お二人のような見目麗しい方には不釣り合いかもしれませんが」
サラの言葉をエドワードが玉座から立ち上がり遮る。
この王は女を見ると口説かないといけない呪いでもあるのか? と、サラは思った。
「サラ、誰ですか? この不浄な者は」
水色髪の一人がまるで視界に入れるのを憚れると言う感じで言う。
「まあ見目麗しいですって~」
最初にサラと話していた方は方で、両頬を両手を添え身悶えしてる。
「此方はエドワード陛下……この国の王でございます」
そう言った途端、蔑みの視線を向けていた女性は、自分の髪と同じ色の扇子を取り出し、それを広げ口元に当てる。
ブルートパーズが細工されており、いつも見ても奇麗だしに良く似合うとサラは感じる。
「あら、ふふふ……それは、失致致しました」
と、優雅に笑いながら言いつつも、まだ蔑みの視線のままだ。
「エドワード陛下、紹介します。此方は、我が大陸を統べる女王であらせる、ルークイン=ロッカ=ユグドラシル。こちらが我が主のプリセン=ディーネ=イクタベーレでございます」
「ご紹介に預かりましたわたくしは、ルークイン=ロッカ=ユグドラシルでございますわ」
「わたくしは、プリセン=ディーネ=イクタベーレです」
蔑みの視線を向けていた水色髪の少女は、ロッカと名乗り、見悶えていた方はディーネと名乗った。ちなみにディーネは、ロッカを立て控えるように一歩後ろに下がっている。
「これは失礼。レディに先に名乗らせるなど。私はこの城の主、エドワード=フィックスでございます。宜しくと言いたいとこなのですが、現状国交は難しい状況にあります」
「理由をお伺いしても?」
エドワードはこの大陸に置かれている事を説明した。
ん? ルティナも一年前の戦いに参加していたのだな。と、サラも初耳の話もしていた。
「なるほど。お話はわかりました」
ロッカは、そう言って暫く黙考し、サラに視線を向ける。
「サラ、この大陸は如何でしたか?」
「良き大陸だ。先の大戦で一時的に魔法は失われ大地は荒れているが、機械技術は素晴らしいものだった」
国交するに値するかを問うと事前に聞いていたサラは、素直に答えた。
聞き届けたロッカは次にディーネに視線を移す。
「ディーネ、もう暫くサラを貸してくださらない?」
「ロッカ様のお考え読めました。わたくしに依存はありません」
自分の与り知らぬところで、自分の話をされて小首を傾げるサラ。
「エドワード陛下、良ければサラをお使いください。戦力は多いに越した事はないでしょう?」
ロッカがそう申し出る。
なるほど、そういう事かと、得心が行くサラ。
「戦力ですか……」
サラは、エドワードは自分の実力も知らないから判断に困るだろうな、と感じた。
「サラなら問題無いわよ。私を助けてくれたのだけど戦い慣れしていたわ」
と、ルティナが援護の言葉を掛ける。
「ほ~」
「それにサラお姉ちゃんはこの中に二番目に魔力があるよー。たぶんわたしと同等かそれ以上ー」
これは思わぬとこからの援護射撃に目を丸くするサラ。
「エーコに其処まで言わせるとは……ルークイン女王よ」
ん? 女王女王? 訝しがるサラ。
「あら、わたくしとした事が失礼致しました。ルークインは我が大陸で女王を意味します。従ってロッカとお呼びください」
「それは最初に確認せず、とんだご無礼を……では、改めてロッカ女王」
「はい」
「戦力を貸して頂けるのは有難いです……が、何故でしょうか?」
疑問に思って当然だろう。今日初めて会って、いきなり戦力として差し出すと言っているのだから。エドワードは、訝しげに問い掛けた。
「先程サラが仰っていた機械技術、実に興味深いです。それでは理由として不足でございましょうか?」
「なるほど。では、有難く借り受けます。それでは、今後の国交の為にも本日は我が城を見学致しませんか? 我が国は機械技術の最先端を行っております」
得心行ったエドワードは、そう申し出た。
「それは是非とも宜しくお願い致しますわ」
「サラ、君も見て来ると良い」
エドワードがサラにも言ってきた。
だいぶ砕けたな。共に戦う事になったからか? レディと言われるよりこっちのが良いなと、感じるサラ。
「承知しました。是非とも拝見させて頂きます」
「それと見学の後でも宜しいのですが、時空魔法について教えて頂けませんか?」
「ディーネ、後でお願いできますか?」
「はい、ロッカ様」
「我が主であるディーネは、私が知る限り唯一の時空魔導士です」
サラは、一応言ってみた。
「それにしてもそんなに珍しいのですね。少しでも今は情報が欲しいので心強いです。それと二人きりでお茶とかも如何ですか?」
そう言うと、ロッカが再び蔑みの視線をエドワードに向ける。其処……、
バコっ!
と、良い感じにエリスの蹴りがエドワードに決まった。
「国賓でしょうがっ!!!」
「兄貴、今のちょっとまずいぞ」
エリスが怒鳴り付けムキムキの男がドン引きしていた。
ん? 兄貴? あのムキムキの人はエドワード陛下の弟だったのか? と、今更な事を考えるサラ。
その後、衛兵がロッカ、ディーネ、サラを城内を見せて回った。
様々な機械類の開発を見れた。その為に、城の一部ではガッコンガッコン煩かったのだ。
それに開発となれば汚染物質を出し自然を破壊する可能性がある。それ故、砂漠の上に城を建てたらしいと、内心でサラは得心が行っていた。
尤も精霊大戦の影響で今では自然なんて残っていない荒野が広がっているが。
見学を終わるとディーネが時間に干渉する魔法を披露した。
紙に文字を書き、それをサラが凍らせる。そしてディーネが魔法を唱えた瞬間、氷は溶け書いてた文字も別のものに。
ただ帰りの魔力を残しておくために一分程前にしか干渉しなかった。
「これは凄い! ディーネ王妃よ、ちなみにもし全力で過去に干渉するとしたらどれくらいの時間でしょうか?」
エドワードが興奮したように称賛した後、問い掛ける。
ちなみにプリセンが王妃を意味する事をだと聞いていたので、今度は間違える事はしなかった。
「全魔力を賭けて5分、命までも賭けて10分と言ったところでしょうか」
「やはり一年には程遠いですね。何かそれを可能にするのに心当たりはありませんか?」
「魔道具なら可能性はあるかもしれません」
ロッカが答える。
「魔道具とはどんなもので?」
「あ、サラの槍!」
ルティナが気付く。
「そうですね。サラが使うのは雷の力を宿した魔道具とも言えましょう」
「では、時空を操る魔道具があると?」
「わかりません」
ロッカがかぶりを振り……、
「そもそもサラのサンダーランスの元となったのは、我が大陸に現存する七つの伝説の武器。それを解析して作られたのだと思われます。故に我が大陸には特殊な武器が多数存在しますが、時間操る伝説の武器はございませんでした」
「なるほど。現存が確認できないだけで可能性はあると?」
「はい。わたくし達も数年前は戦争をしておりましたが、敵側が変わったものを持ってるの者が多かったです。例えば無限に魔力が沸く杖とか……ただそれらを持つ者と相対した時に、それを破壊しないとならない状況でした。魔道具の捕獲が出来ていれば解析し色々わかったのですが……申し訳ございません」
ロッカが口惜しいと言う感じで頭を垂れた。
「いえ、謝る事ではございませんロッカ女王。これは元々我々の大陸の問題。情報提供に感謝しております」
「あの宜しいでしょうか?」
ディーネが声を上げルティナを見る。
「私に何か?」
「はい、貴女は少し特殊な魔力を感じます。それを踏まえお聞きしたいのですが」
「私に答えらる事でしたら」
「精霊王の力があれば一年くらいなら時に干渉できるのではないですか?」
「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」」
全員に衝撃が走る。考えもしなかったと言うように……。
「例えばですけどラフラカという者は、やろうと思えば時間に干渉できたのではないですか?」
「……そうですね……可能性はあります。私達もラフラカも時空魔法を当時知りませんでした。もし知っていたならラフラカは試したのではないでしょうか? 精霊王程の膨大な魔力があれば、かなりの時間干渉が可能だった筈」
ルティナは、思案するように答える。
「なるほど。魔道具より、そっちの線のが濃いかもしれませんわね」
「どういう事ですか?」
エドワード陛下が疑問を口にした。
「過去に自らの手で直接干渉は難しいですが、例えば手紙等あるいはテレパシーのようなものを過去に送れればラフラカなる者から精霊王の力を奪ったダームエルなる者は、そのまま時空魔法を使えたかもしれません。まあ結局手紙等を送るにも魔道具が必要ありそうですが、自らが過去に干渉する必要はないという事です」
「なるほど」
その後、時空魔法や魔道具についてあれこれ話すとディーネはロッカを連れて帰っていた。帰る時も五芒星の魔法陣が現れて皆驚いた。
「今日はもう遅い。客間を用意するから、それぞれ休んでくれ」
エドワード陛下の一言で解散となる。
そして翌朝、謁見の間に集合した。
「では、これからどうするか意見がある者は……」
「エド、久しいでござる」
エドワード陛下が何か言おうとすると謁見の間に新たな客が現れる。
侍風の恰好した者と……、
「ムサシ、ガッシュ」
そうガッシュだ。
サラをエド城の途中まで案内してくれた者だ。何故こんなのところに? と首を傾げる。
「これでユキがいれば、一年前の大戦でラフラカの城に乗り込んだ者が勢ぞろいしたな。まあユキも後で合流するし全員揃うな」
エドワードの弟の人が呟く。
サラは、ほ~……十一人の英雄とやらが集まるのかと、関心を示した。
「ムサシ、お前、腰壊したとか言ってなかったでガンスか? 普通に動いて大丈夫なのでガンスか?」
ツンツン頭の男が言う。
「それがでござるが、ある御仁の助力によりすっかり良くなったでござる。そしてダーク殿にお客さんでござるよ。此処にいると思って連れて来て良かったでござる」
そう言うと侍は後ろに視線を向けた。
そして、もう一人女性が歩いて来た。
「……アーク、やっと会えたさぁ」
ほろりと一滴涙を流してる。
ダーク? アーク? どっちだ? 聞き間違えたか? と、サラは首を傾げる。
「……ナターシャ」
ダークまたは、アークと呼ばれた者がぽつり呟いた……。
オリジナルの『アーク・ザ・ストーリー』でも言いましたが、サラ、ミク、ロッカ、ディーネの事が気になる方は、『戦慄のイクタベーレ』を是非宜しくお願い致します
もっとも、この『アサシンズ・トランジション』は、アーク・ザ・ストーリーと違い戦慄のイクタベーレの外伝として位置付けていないので、サラとミクのエピソードを一部はしょりました。