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EP.03 久々の日本食は味がわかりませんでした

『EP.02 野生人ガッシュ (三)』では、間違えて中途半端なとこでアップしてしまいました

申し訳ございません

残り半分を追加しましたので、もし宜しければ前話に戻って半分からお読みください

 エド城に到着していた俺は、固まってしまった。

 いや、だってさエドという名前だけど何故に江戸時代を感じさせる街並み? これ絶対ムサシが絡んでるよな? 

 ムサシと言えば、渋く恰好良いおっさんキャラだ。髪は白髪で首の下まであり後ろで束ねている。

 プレイアブルにできるキャラの一人で、侍バカ……もとい剣を極めた強キャラだった。

 しかし、おっさんという事もあり人気は今一つ。

 ちなみにうろ覚えだが、最終エピソードでのムサシを鑑定した時のステータスが此方。まあエドの時も語ったが自分のキャラじゃないので、うろ覚えってのはご愛嬌だな。

 ドンっ!!



 名前:ムサシ=ガーランド

 年齢:三十五歳

 レベル:100

 クラス:侍

 称号:怨嗟の鬼侍

 HP:9900

 MP:0

 力:4500

 魔力:0

 体力:1500

 俊敏:2200

 スキル:刀使いvMAX、小太刀使いLvMAX、小刀使いLvMAX、闘気Lv6、気配察知Lv6

 エクストラスキル:痛覚鈍化

 ユニークスキル:刀ノ秘儀

 装備:大典太光世(おおてんたみつよ) (攻撃力6000、俊敏100)

    武人の鎧 (防御力3000、俊敏-100)

    武人の靴 (防御力700)

 セット装備効果:武人 (攻撃力800、防御力2000)



 力が全キャラ中、最高値。だが、MP魔力ゼロ。典型的な脳筋キャラだね。しかも基本的に使われる武器は、最強武器になっている刀だ。

 にしても称号が酷い。攻略サイト見た時も『え?』ってなってしまった。この称号は必ず『怨嗟の〇侍』となる。そしてラストが鬼侍だ。

 必ず怨嗟が付くってのがひでぇと思ったね。


 さて、俺は傭兵志願という事で国防将軍と試合をした。俺の鍛えた暗殺者(ダーク)が早々負ける事はない。どれだけ時間を費やした事か。

 勝負は一瞬。あっさり後ろを取り勝った。


「なかなかやるでござるな、アーク殿……いやこの場合、流石はダーク殿と言うべきでござるな」


 速攻バレたし。クソったれが。

 中身がダークじゃないとわかるのは嫌だから、ダークとバレたくなかったんだけどな。

 あの動きだけでバレるとは流石は侍バ……いや剣を極めただけはある。


 そして俺は依頼を受けた。内容は簡単だ。サバンナに行きガッシュを連れて来る事だ。

 同じくプレイアブルにできるキャラで、野生人で戦闘能力はかなり高い。

 レベルを上げ、極めれば最強クラスだ。

 ただリアルを追求したFFOでは何を喋ってもカタコトに変換されるんだよな。

 そのせいで人気が少ない。

 しかも最強クラスだがPS――プレイヤースキル――を一番必要なキャラで、簡単に言えば操作が難しい。

 まずはうろ覚えだが、ガッシュの最終エピソードのステータスを。ドンっ!!



 名前:ガッシュ

 年齢:十九歳

 レベル:100

 クラス:野獣

 称号:野獣

 HP:6000

 MP:0

 力:700

 魔力:0

 体力:2500

 俊敏:3000

 スキル:拳使いLvMAX、闘気Lv5、気配察知LvMAX

 エクストラスキル:毒耐性、麻痺耐性、痛覚鈍化

 ユニークスキル:立体軌道、挿爪生成

 装備:猛獣の毛皮 (防御力1000、俊敏1000)



 ユニークスキル 立体軌道が扱いが難しいらしい。どう言う原理か空を蹴り、空中を駆け回る事ができる。闘気で足場を作ってるのか……の割には闘気レベルは最大で五しかないんだよな。

 ともかく空中を蹴りまくり、操作が上手い人なら、かなり厄介。俺も対戦で上手い奴には、全く勝てる気がしなかった。どっから攻撃が来るかわからないしね。いくら気配完知があっても反応できない。

 あ、ちなみにガッシュは気配察知が唯一MAX――ダークだとMAXになると気配完知に名が変わる――になるんだよな。


 武器は基本拳なのだが、挿爪生成とか言うこれまた原理のわからないユニークスキル持ちで、爪が伸びるので、ただの拳より射程が長いので、エドの弟のアルフォードより、攻撃はしやすい。

 あと、状態異常の完全耐性持ち――FFOでは毒と麻痺しかない――と言うのも強キャラたらしめている。

 しかも体力が高い方なので、持続戦闘も可能と来たものだ。

 ただ残念なのが称号もクラスも同じ名称で、称号は初期からラストまで、ずっと変わらない……まあ称号なんて飾りなんだけど。


 装備は一番の不遇で体防具しか装備できない。それにより打たれ弱いし攻撃力も上がらない。しかし、完璧なPSで操作すれば俊敏の高さと立体軌道により、攻撃が当たらず、一方的にチマチマとダメージを与える事ができる。

 と言うか、プレイヤーの集中力が切れたら終わるとか、どこまでPSを求めるんだと言いたいキャラだ。


 って、そんな事より、またダークを知ってる奴だよ。勘弁してくれ。


「は~~~」


 俺は溜息を溢してしまう。野生の感で中身が違う事がバレそうだよ。それでも依頼受けたしな、サバンナに行くか。

 そして、サバンナに入った途端、魔物がガンガン寄って来る。何じゃこりゃ? ゲームでも此処まで酷くなかったぞ。

 まあでも、このキャラなら楽勝。あっさり撃沈。うん魔物を倒してる方が一番楽しいね。人と関わるのは疲れる。

 引き籠りのコミュ症だし、暗殺者ロールプレイしていないと喋れない。


 次から次へと寄って来てたのを倒して行く。流石は俺が鍛えたキャラ。どいつもこいつも一撃だぜ。



「はらへった。なんかくれ、なんかくれ」


 お! ガッシュとエンカウントした。チキンの匂いに誘われたか? 流石は野獣……もとい野生人。

 ガッジュが俺の周りを回る。正直ウザい。


「ムシャムシャ……もっとくれ、もっとくれ」

「欲しければ着いて来い」

「おれ、ついていく、ついていく」


 しかもカタコト。更に回る回る。マジでこいつの相手するの疲れるな。

 プレイアブルで誰かが使ってるとあまり感じなかったが、設定通りだとこうなるのか。


「クンクン……おまえダーク、ダークだ」


 野生人すごっ! 速攻気付かれたよ。今までで最速だな。野生人恐るべし。


「……人違いだ」


 暗殺者ロールプレイで誤魔化す。通じないだろうな。


「ぜったいダーク、ダーク」

「……勝手に言ってろ」


 ……疲れる。


 晩食に誘われた。断ろうとしたけど、この街並みだ。もしかしたら一年ぶりの日本食が食べれるかも? と期待に胸膨らまし快諾してしまった。

 晩食でエド王がやって来た。エドワード王ではないぞ。っていうかエド(エドワード王)以外の王は緊張するな。



「お主がダーク殿にお主がガッシュ殿じゃな?」

「……違う。アークだ」


 一応訂正。暗殺者ロールプレイで不遜ではない態度は? ハードルたっけーー。

 だって不遜じゃない暗殺者ロールプレイなんてわからねぇよ。って言うか無いだろ


「おおそうだったな。失礼したアーク殿」


 良かった。理解を示してくれた。寛大な王様だ。


「良い。ガッシュ殿の事は国務大臣のガーランドに聞いておる。サバンナで育ったのだじゃ。口の聞き方がわからぬのも当然じゃ」


 え? 今、聞きなれない言葉が出てきたぞ


「……国務大臣とは何だ?」


 つい聞いてしまう。


「貴方はサバンナ育ちではないだろ? 口の聞き方を知らんのか?」


 ですよねー。

 でも、不遜じゃない暗殺者ロールプレイなんて知りません。って言うかありません。


「止めんか! ガーランドに聞いておる。主を持たぬ暗殺者。それならそういう口の聞き方になるものじゃな」

「……暗殺者? なら危険では? 即刻追い出すべきです」

「お前はガーランドを信じられぬのか? 儂は信じておる。そして、そのガーランドと共に戦った仲間じゃぞ」


 本当に寛大な王様だな。


「……申し訳ございません」

「二人共すまぬな。今夜は無礼講で構わぬ。それと国務大臣の話じゃったな。エド城最後の生き残りじゃからな、それなりの地位を与えねばと考えたのじゃ」

「にあ……偉くなったな」


 あぶねー。今、素で似合わねーって言いそうになった。自重自重。

 暗殺者ロールプレイだ。暗殺者ロールプレイ。暗殺者ロールプレイ


「まぁそんなことよりじゃ。昔、ガーランドが世話になったようじゃな。本日は礼を兼ねて御馳走を用意した。大いに楽しむが良い」


 うひょ~~~~。期待通りの日本料理

 ちょっと違うけど、天ぷらみたいなものや刺身に白米。招待を快諾した甲斐があった。

 だが、結果から言うとエド(エドワード王)以外の王と一緒に食事なんて緊張して味なんてわかんねーよ。無礼講と言うが無理。俺は何を話したとかも一切記憶がない。


 気付くとガッシュが寝てるし。さて俺は、この町の宿を取るかと考えていたら……、


「ダーク殿も今晩は此処に泊まるが良いでござる。床を用意するでござるよ」


 と言われたので了承した。そうしてこれまでの事を聞かれたので簡素に答える。

 そしたら、何をするにも情勢を知った方が良いと言われる。ゲーマー魂たぎるぜ。

 エンディング後の世界だろ? それは願ったり適ったりだ。

 そして、ロクリスの話を聞かされる。トレジャーハンターのチームねぇ。

 どっかの冒険家気取りのコソ泥かな? でもあいつの設定ではソロだしな。

 で、どこに行けば会いに行けるのだろう?


「元クロード城でござる」

「クロードぉぉぉぉっ!?」


 やばぁ。素が出た。いや、だってラフラカ城の場所だぞ。驚くって。怪しまれていないかな?

 コミュ症だから中身が違うってバレたら、何言われるかわからないし、俺も何も話せなくなってしまう。

 それに何故に元クロード城って言ったのだろ? 元ラフラカ城じゃね?


「あの戦いの後、ラフラカ城の瓦礫をどかし、復興したのでござるよ」


 あ、中身が違うって気付かれていない。ふ~良かったぜ。

 こうして俺はロクリスが住む町とやらに行く事にした。道中途中までガッシュが道案内してくれる。助かるけど、中身違う事に野生の感で気付かないか不安だよ。

 まあ、でもガッシュがいると何故か、サバンナの魔物が近寄って来ないんだよな。百獣の王的な奴か?


 そんなわけで、『J』の形になった元『しの道』までガッシュと行く事にした……。

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