表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アサシンズ・トランジション ~引き篭りが異世界を渡り歩く事になりました~  作者: ユウキ
第一章 ファースト・ファンタジー・オンライン
11/563

EP.11 標的は魔導士になりました

 二章からサクサクとレベルが上がりフラストレーションが溜まらなくなった。今までレベルがなかなか上がらなくて、かなりイラっと来てたからな。

 それでもカンストレベルは30だ。プレイキャラによってだいぶ偏りがある。攻略サイトを見たが二章の時点で最大レベルが50のキャラもいた。

 まぁそれでも一章のカンストレベルが7だったのにそれが一気に30になったのは上々だな。



 名前:アークス=アローラ

 年齢:十三歳

 レベル:30

 クラス:暗殺者

 称号:忍

 HP:2200

 MP:60

 力:240

 魔力:15

 体力:120

 俊敏:800

 スキル:隠密LvMAX、ナイフ使いLv3、剣使いLv1、小太刀使いLv7、小刀使いLv6、投擲Lv6、闘気Lv1

 エクストラスキル:二刀流

 ユニークスキル:気配完知

 プレイヤー補助スキル:鑑定

 装備:鋼の小太刀 (攻撃力400、俊敏80)×2

    覆面 (防御力2)

    鎖帷子 (防御力40)

    鋼の手甲 (防御力20)

    忍の靴 (防御力20、俊敏40)



               ▽▲▽▲▽▲▽▲▽



 ダームエルと組むようになり五年が過ぎた。その間、俺は様々な事を教わった。字の読み書きや計算から始まり、俺に全くなかった常識も教わっていた。


 仕事は、まぁ所謂汚れ仕事が多いが毎回毎回盗みを行い追い掛け回されるような事はない。一度仕事をすれば、暫くは食い繋げる。正直ダームエルには助けられた……本人には言わないがな。


 ある日、宿屋の一室を借りいつものように次の仕事について話をしていたのだが、どうも様子がおかしい。次の仕事に何か躊躇いがあるようだ。


「次の仕事取って来たんだが……」


 ダームエルが言い淀む。


「ん? 何か問題があるのか?」

「今回は今まで以上に厄介なんだ。だからお前さんに相談してと思ってな」


 普段ダームエルは陽気に語るのだが、この日は真剣な眼差しを俺に向けて来た。それだけ危険な仕事なのだろう……。


「何だ?」

「ラフラカ帝国って知ってるか?」

「ああ」


 最近有名になって来たな。何でも精霊から無理矢理力を吸い取って人工魔導士を造るとか。危険な帝国だって騒がれている。

 その人工魔導士を造るのに実験でまず動物を使ったらしい。お陰で動物は変異し魔物と呼ばれるようになった。

 魔物は食えない。最近動物の数が減り、お陰で肉があまり食べれなくなった。まったくいい迷惑だ。


「そこからの依頼だ」

「内容は?」


 よりによってそんなふざけた帝国からの依頼かよ。まぁ金を貰えるなら良いがな。


「エド城に潜入して魔導士を皆殺しにしてくる」


 自分達だけ魔導士を独占したいというのが透けて見えるクソったれな依頼だぜ。

 なお魔導士というのは精霊との契約により、魔法という不可思議な力を使う連中だ。どうやって契約するのか知らんが、無から有を生み出す便利だ力だ。


「それのどこが厄介なんだ?」

「エド城は侍達が有名な国。平たく言えば手強い」

「そうか。それで魔導士だけで良いのか? 侍は殺らないで良いのか?」

「邪魔なら殺しても良いが、仕事は魔導士の皆殺しだから無理する事ないだろ」


 そう言ってダームエルが肩を竦める。成程。侍というのは、なるべく殺り合わない方が良い連中なのか。それでダームエルも言い淀んでいたのだな。


「わかった」


 だが、関係無い。俺の得意分野は暗殺。別に真正面から殺り合う愚を犯す必要はない。


「それでな。侍が相手だと俺がいると完全に足手まといだ。それでお前さん一人でやる事になる。だからアークスが決めてくれ」


《いや、お前普通に強いだろ? 力なんて俺のキャラより上だしよ。何を言ってるんだコイツは》



 名前:ダームエル

 年齢:二十歳

 レベル:25

 クラス:剣士

 称号:子供の守護神

 HP:2500

 MP:0

 力:400

 魔力:0

 体力:450

 俊敏:180

 スキル:剣使いLv6、鍵開けLv6、ワナ解除Lv6

 装備:鋼の剣 (攻撃力500、防御100)

    皮の鎧 (防御力200)

    手甲 (防御力防御力60)

    上等な靴 (防御力50、俊敏10)



「俺は構わない」

「わかった」


 そんなわけで、次の標的はエド城の魔導士に決まった。侍がどれくらい手強いか知らないが闇夜に紛れて標的だけ殺れば良いだけだ。

 いくら無から有を生み出す不可思議な力を使う魔導士でも接近すれば大した事ないしな。そうして俺は三日後エド城に夜な夜な忍び込む事になった……。




 さてエド城にやって来た俺だが魔導士はどこにいるのだ? まあ良い。適当な部屋に入るか。

 とは言え、人の気配がある部屋だ。それでいて人が動いていない……つまり就寝中の部屋だな。

 俺の持つ気配察知をフルに働かせ、かつ隠密により自分の気配を消しながら、該当する部屋にそろりと忍び込んだ。


 ここは奉公人の就寝部屋か? 八人の規則正しい息遣いを感じる。八人寝ているようだが七人はいらないな。


 ブスっ! ブスっ! ブスっ! ブスっ! ブスっ! ブスっ! ブスっ!


 よって七人殺し寝床から出し死体の山を築く。というかここの連中は床に寝るのか? 刺し殺すのに屈まないといけないから、面倒だったぞ。


「おい起きろ」


 そして最後の一人を蹴り起こす。まぁ起こすのは楽だな。床に寝ているので蹴り易い。


「誰だお前は? 侵入者め……」

「黙れ! あれを見ろ」


 死体の山を指差す。最後の一人は目覚めた瞬間は顔を真っ赤にしていたが、死体の山を目にすると青冷めて行った。


「……お前も同じになりたくなければ、魔導士達が寝てる部屋に案内しろ」

「ひ~~~~わ、わかりました」


 小太刀の腹で最後の一人の頬ははたきながら言うと大人しく案内してくれだした。

 いや大人しく案内などしていないな。そう判断した俺は奉公人の口を抑え指を一本斬り落とした。

 気配でわかる。こいつが案内しようとしてたとこは侍とやらがいるとこだ。強い気配を感じる。


「どこに案内しようとした? 次にふざけた真似をすれば指が全部飛ぶぞ?」

「ん! んんん……」


 騒がれても困るのでタオルで口を塞ぐ。そして魔導士達が寝てる部屋にやって来た。


「ここだけか?」


 口からタオルを外してやる。


「あと、と、と、と、隣の部屋です」

「そうか。なら解放してやる」


 解放してしまった。これは失敗だったかなと思ったがさっさと始末してずらかれば良いやとかぶりを振り魔導士達を殺して回る。そして隣の部屋に寝てる奴も全員殺した。


「侵入者めーっ!」

「ちぃ!」


 思ったより早かったな。やはり解放したのはまずったようだ。侍とやらが来たな。

 刀と呼ばれる俺の持つ小太刀を長くした武器を構えている。正確には短くしたのが小太刀か? どっちが先に生まれた獲物かまぁどうでも良いか。

 人数は二人。さっさと始末しないと、もっと増えそうだな。


「お覚悟」


 二人は左右から寸分たがわず同時に斬りかかって来た。なかなか連携だ。それなりの鍛錬をしているのだろう。


 キーーンっ! と鈍い音が響き渡る。いくら連携の鍛錬を積んでいようが単純な攻撃だ。二人して上段から斬り降ろして来たのだからな。

 俺は小太刀二刀流で左右それぞれの刀を防いだ。ダームエルに二刀流にしても良いと昔に言われ鍛錬しておいて良かったかもな。二人相手だと一振りじゃ面倒だった。


 続けて横から薙ぎ払って来た。二人とも同じ動きでちょろ過ぎる。これなら簡単にいけるかな?

 小太刀二振りを同時に振るう。右にいる奴は上段から、左にいる奴は横からやった。


 カーンっ!カーンっ!


 なん……だと? 弾かれた。

 ならもう一回だ。両方横から振るう。しかしまた防がれた。なるほど。侍とやらは防御への対応が良いのか。

 それとも時間を稼ぐ為に最初はわざと単調な攻撃をしたのか? 侍、できるな。


《どうでも良いが戦闘パート入らないの? いや入ってると言えば入ってるが、俺が操作するとこじゃないの? ストーリー展開で勝手にバトルをやってるだけなんだけど……》


 仕方無い。念の為に侍に囲まれても良いように軽い動きで倒し、体力を温存しておこうと思ってたが一気にやってしまうか。


 シュッ!


「な、何? 消えたっ!?」

「後ろだ」


 消えたのではない。お前ら程度では見えない速さで動いただけだ。瞬時に右側にいる奴の後ろに回り込む。左側にいた奴からは丸見えだったがもう遅い。首を撥ね飛ばした。


「やるな」


 左側にいた奴が上段から攻めて来た。やはり侍とやらは防御主体のようだな。動きが単調。


 キーンっ! プシュっ!


 結果見切り易い。右手の小太刀で上段からの攻撃を防ぎ、左手の小太刀で腹を斬り裂いた。

 さて、少し時間を取られたな。こっちに何人か向かって来てるのが強い気配を感じる。だがいちいち相手するのも面倒。仕事も終わったし、とっととずらかる。


「侵入者だー!」

「であえであえっ!!」

「こっち行ったぞー!」

「待つでござる」


 ん? ござる? ござるって何だ? まあ良いや。さっさと城を出るか。俺は気配がしない方から城を出た。


《まぁ侍と言えばござる(・・・)だしな。全員そういう口調と思いきや、そうでもないのか》


「待てーいっ!」


 待てと言われて待つ奴がいるか。追って来てるが、撒けば良いや。俺は全速力でその場を後にした。

 しかし一人だけ着いて来た者がいる。俺より二十歳くらいの上に見えるおっさん侍だ。なかなかやるな。

 逃げるのも面倒なので相手するか。俺は立ち止まる。


「追い付いたでござる」


 また、ござるか。追い付いたというか待ってやったんだけどな。


《あれ? これプレイアブルキャラの一人じゃね? ストーリーに初めて他のプレイアブルキャラが登場したな。とりあえず鑑定っと》



 名前:ムサシ=ガーランド

 年齢:三十五歳

 レベル:40

 クラス:侍

 称号:侍大将

 HP:3900

 MP:0

 力:600

 魔力:0

 体力:330

 俊敏:500

 スキル:刀使いLvMAX、小太刀使いLv5、小刀使いLv5、気配察知Lv4、闘気Lv3

 ユニークスキル:刀ノ秘儀

 装備:村雨 (攻撃力800、俊敏100)

 武者の兜 (防御力70)

 鎖帷子 (防御力40)

 鋼の手甲 (防御力20)

 草履 (防御力5、俊敏5)



《強くね?》

EP.06でのステータスで記載漏れがありました。

訂正しましたが、ここでも。

ストーリーには、ほとんど関係ありません。


 名前:ダーク

 年齢:二十五歳

 レベル:100

 クラス:暗殺者

 称号:修羅

 HP:7000

 MP:420

 力:900

 魔力:240

 体力:650

 俊敏:2400

 スキル:隠密LvMAX、ナイフ使いLvMAX、剣使いLvMAX、短剣使いLvMAX、小太刀使いLvMAX、小刀使いLvMAX、投擲LvMAX、鍵開けLv6、ワナ解除Lv6、闘気Lv5

 エクストラスキル:二刀流、毒耐性、痛覚鈍化、下位火炎魔法、下位稲妻魔法、下位氷結魔法、下位回復魔法

 ユニークスキル:気配完知、愛犬使い

 プレイヤー補助スキル:鑑定

 装備:鬼丸則房(攻撃力4000、俊敏500)

    三日月長光(攻撃力3500、俊敏600)

    修羅の鉄仮面(防御力600)

    修羅の帷子(防御力800)

    修羅の手甲(防御力500)

    修羅の靴((防御力200、俊敏100)

 セット装備効果:修羅(攻撃力2000、防御力500、俊敏3000)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
後書きの名前がダークになってるね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ