#22 八木が恥ずかしがった
次にお風呂入ろうと俺が風呂場に行くと、何故か八木も付いてくる。
いや、だいたいの目的は分かっている。
だが、あえて聞いてみた。
『八木、何故付いてくる。 部屋で大人しく待ってろ』
「え~ 寂しいじゃないですか~ なんならお背中流しますよ?」
『断る。 頼むから風呂くらいゆっくりさせてくれよ』
「え~ どうしよっかな~?」
なぜだろう
ココおれんちだよね?
何で一人で風呂入るのに八木の許可必要なんだ?
この理不尽さにやけくそになって、八木が見てる前で服脱いで、堂々と全裸になった。
「ぉっぉぉぅぇぉぃっぉ」
あれ?
八木が見たこと無い反応示してる。
あ!
コイツ、恥ずかしがってやがんだ!
八木は顔真っ赤にして、しゃがんで両手で顔押さえて黙った。
と思ったら、すくっと立ち上がって、徐に服を脱ごうとし始めた。
『待て待て待て待て! 脱ぐな! 八木はもう風呂入っただろ!』
「だって栗山くんが脱いだなら私も脱がないと不公平だもん・・・」
『もう頼むから一人でお風呂入らせて? 大人しく部屋で待っててくれよ』
すると八木は急に何かに気が付いたような顔をした。
「部屋で待ってて、ということは・・・コレは期待して待ってろっていうことですね!?」
『うるさい黙れ八木。 何も期待するな』
ようやく八木が諦めて部屋に戻り、一人でお風呂に入ることが出来た。
そして、お風呂を終えて部屋に戻ると、八木は俺の中学の卒アルを大人しく見ていた。
「あ、栗山くん、おかえりなさい」
『あいよ。 中学の時のか、懐かしいな』
「栗山くん、中学の時もカッコよかったんですね」
『ふつーだと思うよ』
「そんなことないですよ。 カッコいいですよ」
むむ?
八木が大人しい
「小学校の時のも見ていいですか?」
『ああ、いいよ』
そう言って、小学校の卒アルを棚から取り出して、八木に渡した。
「わぁ~ 栗山くん、かわいい! 食べちゃいたい♪ うふふ、かわい~な~♪」
なんだろ
落ち着いたまともな八木、久しぶりに見た気がする
『八木は小学校の頃から、今みたいな感じだったの?』
「ん~そうですねぇ、凄く大人しかったですよ。 男の子とお喋りとか全然出来なかったですし」
八木はアルバムのページをめくりながら、視線もアルバムに向けながら答えてくれた。
『へー、想像つかないな、大人しい八木とか』
「小学校のときだけじゃなくて中学校のときも大人しかったですよ」
だとしたら、どうしてこうなった??
『今は全然そうは見えないね。 高校に入ってから覚醒したの?』
八木はアルバムに向けていた視線を俺に向け
「決まってるじゃないですか。栗山くんと出会ったから変われたんですよ」と言った。
真っ直ぐ俺の瞳を見てそう言った八木に、不覚にもドキッとしてしまった。




