絵画 猫妖精(ケットシィー)の涙
その日の晩
「へっへっへーやはりこのドランド・コッペンの屋敷は穴場だぜ。」
「ここにある絵画を盗んで売れば俺たちにはおいしい稼ぎになるからな。」
「さあ今日もちゃちゃっと頂いてとんずらするとしますか!!」
「よしそれじゃ今日はこの作品を頂きま・・・。」
「そうはいかないよこそ泥さん!!」
「な・なんだ!!?」
「睡眠射!!」
ヒューン!!グサッ
「な・なんだか眠気が・・・」
「ま・まずい撤退だ!!」
「そうわ行かないわ!!」
「な・なに!!」
「結界発動!!」
「くそ!!閉じ込められた!!」
「雷粒子波!!」
「あっ・・・。」
「か・身体が痺れて・・・。」
「アーク今の内だ縄で縛るぞ!!」
「わかったマット!!ごめん捕まえさせてもらうよ。」
こうして私たちは警備初日から3人のこそ泥を捕まえるのに成功したのだった。
「いやー皆さん初日からご苦労様です。」
「あ・いえこれくらい俺らにかかれば大した事ではないですよ。」
「それですいません、報酬の方は3人組が盗もうとしてたこちらの絵画でよろしいのかしら?」
「はいそうですね。こちらの絵画真夏の海25万パシットを報酬として差し上げますぞ。」
「2、25万パシット!!私たちが必死でモンスター退治してようやく稼いでたのをこの絵画1枚ですんなり25万パシットって!!」
私は報酬の絵画の値段に思わず驚きの表情を浮かべる。
「そんなに驚くほどの事はありません。この真夏の海の絵画はまだまだ安い方です。引き続き警備の方よろしくお願いいたしますぞ!!」
「はははこれは思ってた以上に割りの良い依頼かもね。」
トゥリーヤがうれしそうに笑う。
「よしそれじゃ今日も引き続き警備を頑張るぞ!!」
「おー!!!!!」
こうして私たちはドランドさんの家の絵画の警備の仕事を続けて行く事になるのだった。
5日後
「えーと今日までの5日間でコソ泥たちから守り抜いて報酬として手に入れた絵画の総額は500万パシットか・・・」
マットが考えこむようにしてつぶやく。
「すごいね・・・と言いたいところだけどうまく言えないけど何かが物足りないね。」
マットにつづいてアークも考えこむようにしてつぶやく。
「コソ泥たちが狙った絵画って言うのがそんなに高い値段のものじゃないわね・・・。」
「そうそれとドランドはよく盗まれるって言ってたけど私たちが捕まえて白状させたコソ泥たちは皆盗みに入るのは初めてじゃない奴らばっかりなのに肝心の盗んだ作品の事になると全く知らないとか分からないの一点張りで情報はゼロだしね。」
ムクトとトゥリーヤもそれぞれ深く考えこむ。
「あの皆ちょっと良いかな?」
私は思い切って4人に声をかけた。
「うん?どうしたんだライリィー?」
マットが代表して私に訊ねる。
「あのね・・・・。」
私はそう言うと皆に自分の考えを話すのだった。
「私の絵画コレクションで最高値の物を教えてほしいですと?」
「はい・・・その絵画をわざとおとりにしてたくさんのコソ泥たちをおびき寄せるんです。そうすれば、今まで盗まれた絵画を取り戻しやすくなるかもしれません。」
私は必至になってドランドさんに頭を下げる。
「うーーんまあそうですね。」
ドランドさんはそう言うと懐からある一通の手紙を取り出した。
「今晩、絵画 猫妖精の涙を頂戴する、怪盗ケッシュ・リマ・・・これって!!」
「はい、これはつい先ほど届いた物でして、私、ドランド・コッペンが所有する絵画としては1番高値の1千万パシットする物です。」
「1、1千万パシット!!」
「今までの絵画とは桁が違うね・・・。」
マットとアークがそれぞれ驚いたような表情を浮かべる。
「ええこれが私の持っている絵画の最高値の物になります。」
「その絵画 猫妖精の涙って今までに盗まれそうになった事はあったのかしら?」
ムクトが鋭くドランドさんの方を見る。
「いえ・・・この絵画は特別で私が常に誰にも分らないように厳重に保管しておりました。ただこの怪盗ケッシュ・リマと言うコソ泥には私の中の数々の絵画コレクションを盗まれていまして、ここのところ犯行予告がなかったのですが、どう言う理由か誰も知らないはずの猫妖精の涙を頂戴すると言う予告が届いたのです。」
「よしそれじゃ・・・その猫妖精の涙をわざと餌に怪盗ケッシュ・リマをおびき寄せちゃおう!!」
トゥリーヤがそう言うと高らかに笑う。
「わ・・・分かりました。たしかに危険ではありますが、皆さんのおっしゃる通りケッシュ・リマを捕まえる事が出来たら今まで盗まれた私の絵画コレクションが戻ってくるかもしれません。やってみましょう。」
「あ・ありがとうございます。ドランドさん。」
私はドランドさんに向かって深く頭を下げるのであった。




