人魚族(マーメイド)の長クインシア
「クインシア様只今戻りました。」
「お疲れ様バットス、それで魔魚族とは接触しましたか?」
「いえ、残念ながら魔魚族とは接触しませんでした?その代わりと言っては何ですが、
これらの者たちが・・・。」
バットスと呼ばれた人魚族の隊長がそう言って私たちの方を見る。
「おや・・・珍しい冒険者のパーティーかしら?」
クインシアと呼ばれた人魚族の長らしき女性がこちらの方を見る。
「はい!!我々の睡眠発声に5人中2人の者が耐えました。」
他の人魚族の男性が説明する。
「へぇーなるほど、それは珍しい者たちですね。」
クインシアは私とムクトの方を見るとにこやかに微笑みかけた。
「あっ紹介が遅れてすいません、私ライリィー・ダガンサと言います。」
「ムクト・ハーパーよ。あなたが人魚族の長かしら?」
私とムクトはクインシアに向けて挨拶をする。
「ふふ、2人ともかわいらしいお嬢さんね。ちょっと待っててね。今あなたたちのお仲間さんたちを起こすから。」
クインシアはそう言うと突如何かの詠唱を唱え始めた。
「う・うんここはどこだ?」
「ぼ・僕たちはいったい?」
「ふぁあー良く寝た・・・ってここはどこ?」
クインシアが詠唱を唱え終わると3人が一斉に目を覚ました。
「3人ともここは人魚族の郷だよ。」
私は3人に説明する。
「えっ!!マジかよ・・・って本当だ!!」
マットがびっくりしたような声で辺りを見回す。
「皆さんこんにちは私が人魚族の長をしているクインシアよ。」
クインシアが起きた3人に向かって同じくにこやかに微笑みかける。
「こちらの3人はアーク、マット、トゥリーヤです。」
3人の自己紹介を短縮するためにムクトが代わりに答える。
「ふふムクトちゃんと言ったかしら?説明ありがとう。」
クインシアがムクトにお礼を言う。
「さてと・・・それでは早速で悪いんだけどあなたたち冒険者パーティーが海底洞窟にいた理由をおしえて頂けないないかしら?」
「えっあはい実は・・・。」
私はそう言うとクインシアに向けて海底洞窟にいた理由を説明するのであった。
「サーシェル真珠・・・ええたしかに私たち人魚族がお宝として保管してあるわ。」
「お願いします。クインシアさん、どうか私たちにサーシェル真珠を譲ってもらえませんか?私の目標を達成するためにどうしてもサーシェル真珠が必要なんです。」
私はクインシアに深く頭を下げた。
「ライリィーちゃんと言ったかしら?残念だけどそれは無理だわ。すでに知ってるとは思うけど魔魚族たちが常にサーシェル真珠を狙っているの。そしてサーシェル真珠を手に入れるべく私の1人娘シーフィリアが人質に取られてる。」
クインシアはそう言うと今までにないような険しい表情を見せた。
「・・・って事はもしかして娘さんと交換で魔魚族たちはサーシェル真珠を手に入れようとしているそう言う事ですね?」
「くそ・・・マジかよどんだけ卑劣な連中なんだ魔魚族って!!」
「そうだね・・・それに実際交換条件とか言っておいてサーシェル真珠だけ強奪する事だって十分あり得そうだしね。」
クインシアの話を聞いて、アーク、マット、トゥリーヤがそれぞれ感じた事を発言する。
「皆さんのおっしゃる通り、そのため私はバットス含め人魚族部隊に巡回をさせていたのです。そしたら魔魚族たちではなくあなた方が引かっかったと言う理由です。」
「あのークインシア様といったかしら?そのあなたの娘さんを私たちパーティーが魔魚族たちから救出してきたら、私たちにサーシェル真珠を譲って下さるかしら?」
(!!!!!!!!!!!!)
ムクトのこの発言にクインシアを始めその場にいた人魚族たちから驚きの空気が上がる。
「あのクインシアさん、これを見て下さい。」
私は鞄の中からある物を取り出した。
「こ・これは・・・。」
「サーシェル真珠と同じ世界五大宝石に数えられるホルスカ緑柱石です。これを私たちが娘さんを救出しにいっている間預けます。」
私はクインシアの方を見て丁寧に頭を下げた。
「あなたたちが大切にしている物をこの私に・・・」
クインシアは何かを考えこむように深く目をつぶる。
「わかりました。魔魚族からの娘の救出あなたたちパーティーに任せます。」
「あ・ありがとうございますクインシアさん!!」
「こちらのご要望を受け入れて下さり感謝いたしますわ。」
クインシアに対して私とムクトが揃って礼を述べる。
「ただし・・・条件としてバットスたち人魚族部隊の同行、そして念入りの準備を整えてからの出発と言う事以上をのんで頂きます。」
「はい!!了解しました。皆もそれで良いよね?」
「えー私は全く問題ないわ。」
「私も問題ないよ・・ってかホルスカ緑柱石を預けるなんてライリィーらしいね。」
「うん、だけどそこがライリィーらしくて良いと僕は思うよ。」
「よし!!それじゃクインシアさんの娘さん救出に向けての準備を着実に始めるか!!」
こうして私たちはクインシアの娘を魔魚族たちから救出すべく準備を始めるのだった。




