海底洞窟と人魚族(マーメイド)と遭遇とムクトの新スキル
「いよいよこの日が来たね。」
私は海底へと続く洞窟を前に言葉を口にする。
「うんライリィーの言う通り私たちこの1か月間でもの凄く実力が向上したね。まあマットの料理はあんまり向上しなかったけど・・・。」
トゥリーヤがそう言いながらマットの方を向く。
「だぁーうるせーぞトゥリーヤ!!海底洞窟に行ったらぜってぇー食材アイテムで誰もが作った事がないような料理作ってみせるからな!!」
「まあまあマット・・・でもこの1か月で僕たちの実力は本当に向上したよ。これもセイシュさんの助言があった事が大きかったね。」
「そうだね。アーク、それとこの1か月の浜辺の修行で倒したモンスターのアイテムを少しだけど納品する事も出来たし、その事についても皆には感謝してるよ。」
私はそう言いながら四人にお礼を言う。
「ライリィーが特別お礼を言う必要はないわ。だって私たちパーティーの目的の1つにはライリィーのお金稼ぎも含まれてるんだから。」
「ムクト・・・うんだけどどうもありがとう。」
私は改めてムクトにお礼を言う。
「よっし!!それじゃ行くとしますか!!アーク最前衛は任せたぜ!!」
「わかったマットも準前衛としてサポートをお願いするよ。」
「その後ろで私は弓矢の準備をしておけば良いって話だよね?しっかりしてよ2人とも!!」
「い・言われなくてもそのつもりだ!!」
トゥリーヤとマットの言い合いが続いている。
「ムクト最後衛をまかせちゃっても平気?」
「えーそれがセイシュさんが浜辺で修行して行く中で私に求めた条件だったもの。」
「おーい、ライリィー、ムクト早く行こう・・・じゃないと海底洞窟が消えちゃうよ。」
「あっ待ってトゥリーヤ、それじゃムクトよろしくね。」
「ええそのつもりだわ。」
こうして私たち5人は海底洞窟へと突入し人魚族の郷を目指して探索を開始するのであった。
「うーん!!おかしいな、海底洞窟って言うからモンスターがたくさん出て来ると思ったのに。」
準前衛を歩きながらマットが口を開く。
「そう言えばセイシュさんが海底には魔魚族ってのがいて人魚族たちが守っているサーシェル真珠を狙ってるとか言っていたけど、その割には海底洞窟の中ってなんかあんまり危なっかしいような感じの雰囲気がしないんだよね。」
中衛を歩くトゥリーヤはそう言って欠伸をする。
「2人ともそうやって気を抜くのは良くないと思うよ。」
「ライリィーの言う通りだわ。何が起こるかわからないんだから注意しないとダメよ。」
私に続いてムクトも2人を注意する。
「皆止まって!!」
突如最前衛のアークが声を挙げる。
「ど・どうしたんだよ?アーク何かモンスターでもいたのか?」
「いや・・そうじゃないんだけど・・・なんだかさっきから身体が重くなっているように感じないかい?」
「おいおいそんな事あるわけ・・・うん何か眠気が・・・・」
「わ・私もなんだか眠気がふぁああああー。」
アークを先頭にマット、トゥリーヤが続けてその場に倒れこんだ。
「ムクト!!まずいよ!!」
「待ってライリィーなるべく呼吸を止めておいて!!」
ムクトはそう言うと急いで何かを唱え始めた。
「泡円陣!!」
ムクトがそう唱え終わると私とムクトの顔の周りをシャボン玉の泡のような物が覆った。
「はぁはぁ何とか私たち2人だけは間に合ったみたいだわ。」
「そ・そうみたいだね。だけど一体これはどう言う・・・」
私はそう言って辺りを見回した。
「おっ!!どうやら魔魚族ではないみたいだな。」
そこには中年の人魚族の男性の姿があった。
「に・・人魚族!!」
「隊長どうやらこいつらは冒険者パーティーみたいです。」
他の若い人魚族の男性が報告する。
「うーん、どうやらそうみたいだな。」
隊長と呼ばれた中年の男性の人魚族が私たちの方に顔を向けた。
「まさか私たちの睡眠発声を聞いて平気だったとはな。」
「あっあの人魚族の方たちですよね?私たちあなた方に会うために海底洞窟の入口からやって来たんです。」
私は中年の男性の人魚族に向かって声をかける。
「ほぉー我々人魚族に会うためにか?最近はそんな冒険者パーティーはとんと見なくなったからな。」
中年の男性の人魚族はそう言うって考えこむ。
「あの、お願いがあるわ。私たちを人魚族の郷まで案内してくれないかしら?私たちサーシェル真珠の事について話をしたいの!!」
「サーシェル真珠についてだと!!」
中年の男性の人魚族が驚いたような表情をする。
「まあ隊長、どうやら悪い奴らでもないみたいですし、このまま人魚族の郷まで連れていってクインシア様に話を聞かせるのも良いかもしれません。現に我々の睡眠発声に耐えた者も5人中2人いますし。」
「うん、そうだな。よしお前たち私たちについて人魚族の郷まで来てもらおう。そこで人魚族の長クインシア様に対面していただく。」
他の人魚族の若い男性たちがアーク、マット、トゥリーヤをそれぞれ担ぎ挙げる。
「は・はいわかりました。!!」
「こちらこそそのご好意感謝いたしますわ!!」
こうして私たちは人魚族の郷へと向かう事になるのだった。




