浜辺での修行と久しぶりのマットの料理
「それーセイやー!!」
カキィーン!!
「マット石甲羅亀が頭を出したよ今だ!!」
「わかったぜアーク喰らえ俺の毒短剣!!」
「おー2人とも頑張ってるね。石甲羅亀相手にムクトの結界なしで。」
「トゥリーヤ余所見をしている場合ではないわこっちも来るわよ。」
「オッケームクト!!それじゃライリィー私たちも行こうか!!」
「うん!!分ったよトゥリーヤ!!」
トゥリーヤの声に返事をしながら私は前方を見る。
魔眼人手が私たち3人の方に向かって攻撃を仕掛けようとしている。
「浜辺に出現するモンスターたちにそれぞれ2人と3人に分かれてしかもそれぞれが苦手とするモンスターを軽々倒せるようにするですか?」
「あーざっと今君たち5人に検索をかけさせてもらったところ君たちはそれぞれ強力なスキルを持ち合わせているのはわかった。しかし海底のモンスター、特に魔魚族と戦う事となったとしたら正直今のままでは不安要素が残る。そこでそれを補うためとして浜辺に出現するモンスターとの対戦で実力を挙げる事、それが海底に行くための条件だ。」
「魔術スキル発動水撃弾!!」
私は魔眼人手の眼めがけて自分の中では初めて習得した雷属性以外の魔術スキルを発動した。
「えっ雷属性魔術の使用一切禁止ですか?」
「あーすでに知っているかもしれないが、人間には生まれつき 雷、樹、火、水、風のどれか1つの属性を持って生まれてくる。君みたいに魔術師を目指す者なら出来るだけ全ての属性の魔術スキルをある程度身に着ける必要があるんだ。」
「はぁはぁー何とか倒した、でもやっぱり魔眼人手を含めて浜辺のモンスターのほとんどは水属性のモンスターだ。正直雷属性の魔術禁止の条件はかなりつらい。」
「お疲れライリィー!!それじゃ今度は私の番だ!!」
トゥリーヤはそう言うとゆっくりと目をつぶり意識を集中させる。
「モンスターを見ないで弓を引く事?」
「あーそうだ。海底のモンスター特に魔魚族は動きが素早い。君は緑樹族だけに樹の属性を持ち合わせているが、現時点で樹の属性を身に着けた弓術スキルを習得していない。得意の爆発射では正直魔魚族を始め海底のモンスターには通用しないぞ!!」
「閉眼射!!」
「すごい!!トゥリーヤ!!命中だよ!!。」
私はトゥリーヤに声をかける。
「あ・ありがと・・・ライリィーだけど正直セイシュさんの課題かなり厳しいよ。」
目を開けたトゥリーヤはきつそうに浅く呼吸をする。
「2人とも正直私が結界を発動していなかったら絶対に危なかったわよ。」
ムクトがそう言って声をかける。
「戦闘中常に結界を発動しとくだけで構わない?」
「あー正直君たちの5人の戦闘に関係するスキルの中で君の結界のスキルは特に特殊だ。
とにかくやるべき事はあるがとりあえずまずは他の2人の実力向上のサポートに徹っする事だ。」
「とりあえず今日はこの辺りにした方が良さそうだわ。」
「おーい3人ともお疲れ!!僕たちの方も2人で何とかやったよ。」
「よしそれじゃ!!宿屋に行って飯にでもしようぜ・・・今日の戦闘で食材アイテムが手に入ったからな。」
「おーマットたまには良い事言うよね。私お腹ペコペコだよ。ねーライリィーもそうだよね?」
「あっうん、私もお腹減ってる。」
「よし!!それじゃいざ宿屋へ!!」
こうしてマットの掛け声の元私たちは宿屋へと向かうのであった。
「じゃーんマット・ヴァーンズ試作料理、大鋏蟹塩炒飯緑色苔着き完成!!」
マットはそう言うと得意気な顔で私たちの方を見た。
「今日僕たちが2人で戦って倒した大鋏蟹に3人が倒した魔眼人手から抽出でとった塩に緑色の洞窟で手に入れた緑色苔をつけたものだね。」
料理を見ながらアークが解説する。
「うん・・・まあーそれはそれとしてよく宿屋の主人さんマットが料理を作るのを許可してくれたわよね。」
ムクトはそう言うと申し訳なさそうに宿屋の主人の方に頭を下げる。
「はははたしかにでもマットの作る料理食べるのってほんと久しぶりかも!!」
「そうだねライリィー、てかムクトとアークはマットの作る料理食べるの初めてだっけ?」
「そうだね。初めてだよ。」
「私もそうだわ。」
トゥリーヤの問いかけに2人がそれぞれ返事をする。
「お前ら話はその辺りにしてとにかく食べてみてくれよ。」
マットが痺れをきらしたかのように私たちをせかす。
「はいはい分かってますよ。それじゃいただきまーす。」
トゥリーヤの掛け声と共に私たちはマットが作った料理を味見する。
「うーーーーんおいしい!!!やっぱマット料理の腕だけは確かだわ。」
「うん、僕たち皆で倒したモンスターで作ったからもあるけど正直おいしいよ。」
「・・・くやしいけど味はたしかね。」
「マットおいしい料理をどうもありがとう!!」
私はマットにお礼を言った。
「うんそうだろそうだろ、トゥリーヤとムクトの発言が多少引っ掛かるけどまあとにかく喜んでくれたようでよかった。」
マットはそう言うと得意満面の笑みを浮かべた。
「あのちょっと良いかなそこの兄ちゃん?」
ふとマットに厨房を貸してくれた宿屋の主人が声をかける。
「うん?何だよおっちゃん・・・てか厨房貸してくれてどうもありがと・・・。」
「兄ちゃんの料理のセンスはそこそこ良いが・・・その料理ならすでに俺も作った事があるしすでにメニューにある。」
「えっ・・・・・・」
宿屋の主人の言葉にマットの動きが止まる。
「あはははは、面白い!!」
「まあマット気にする事はないと僕は思うよ。」
「さてそれじゃ宿屋の主人さんの作る料理を食べるとしようかしら。」
「おう!!俺の自慢の料理ぜひ食してくれ!!兄ちゃんもな!!」
「マット、さあ食べて明日以降も頑張ろう!!」
私は動きが止まってるマットに対して声をかける。
「くっくっそーぜってぇー俺オリジナルの料理を作ってみせるからなー!!」
マットの叫び声が宿屋中に響きわたるのだった。




