大蝙蝠(ラージバッド)の駆除とあー何て良い日
「このぉー!!待ちやがれ!!」
マットがそう叫びながら上空を飛ぶ大蝙蝠を追いかけている。
「あーあマットの奴完全に翻弄されてるね。まあ仕方がない事だけど。」
トゥリーヤが様子を見ながら笑っている。
「トゥリーヤ今回の依頼にはトゥリーヤの力が必要不可欠なんだよ。」
「ライリィー私の力じゃないでしょ私たちの力が必要不可欠なのスクーマさんもそう言ってたし。」
頭を下げる私に対してトゥリーヤは頑張ろうと言った形で軽く背中に手をかざした。
「あっ・・うんそうだね。ありがとうトゥリーヤ!!」
「おいこらお前ら何してるんだよ!!俺が必死で大蝙蝠を追いかけているって言うのに!!やる気あるのか!!」
「あーごめんごめん今から援護するからちょっと待ってて!!」
トゥリーヤはそう言うと弓矢をかまえ戦闘態勢に入った。
(私も昨日スクーマさんに検索で見てもらって習得してた新しい魔術スキルを使う時だよね。)
私も心の中でそうつぶやきそして戦闘態勢に入るのだった。
「連続射!!!」
トゥリーヤの放った弓矢が大蝙蝠に直撃した。
「グギャウ!!!」
悲痛な声を挙げて大蝙蝠が地面へと転落した。
「マット止めはお願いね。私は上空を飛んでる大蝙蝠を地面へ落とす事が役目だから。」
「了解!!どんどんたのむぜ!!」
トゥリーヤの言葉にマットが返事をする。
(すごいやトゥリーヤ・・・そしてマットもしっかりと大蝙蝠に止めを指してる。)
「ライリィー!!そっちの方に大蝙蝠が行ったぞ!!」
気がつくと私の方に向かって一匹の大蝙蝠急降下してきている。
「魔術スキル小電圧!!!」
「ビィヤビィヤビィーヤ!!!」
大蝙蝠は見事に感電するとそのまま地面に落ち消滅した。
「な・なんて威力なんだ!!」
「あちゃーこれは私よりもライリィーの方が強力かもね。」
私の新しい魔術スキルを見た二人が口々にそうつぶやいた。
「わ・私1人で大蝙蝠を倒せた!!」
私は信じられないと言った感じで自分の手の平を見た。
「よし!!それじゃ出来るだけどんどん大蝙蝠の駆除を進めるぞ!!」
「ライリィーすごいじゃん。私も負けてられなくなったからねー!!」
こうしてその後大蝙蝠の駆除の依頼はしばらく続くのであった。
「あーなんでだよー!!。」
「ご・ごめんマット私つい新しい魔術スキルがすごくて・・・」
「私はライリィーに負けまいと思って本気を出したまでだよ。」
この日私たち3人が駆除した大蝙蝠は80匹その内私が1人で倒したのが35匹。
トゥリーヤが倒したのが35匹。そしてマットが止めをさしたのが僅か10匹である。
「まあまあマットこの依頼はどちらかと言うと私たち向きだってスクーマさんが言ってた理由だし。それにマットだってちゃんと協力したじゃん・・・10匹だけど。」
「なっ!!あー良いですよ。俺は怒りました!!今日はスタット街には帰らず近くのペタン村に泊まる事にするから。文句は一切受け付けないからそのつもりで!!」
トゥリーヤの言葉にマットは完全にへそを曲げてしまったようである。
「あー待ってよ!!マット。」
私は慌ててマットの後を追う。
「ふっふっふーところでマットペタン村に泊まるのは勝手だけど宿泊費とか誰が払うの?私お金全く持ってきてないんだけど。」
「あっ!!そう言えば私もスクーマさんが基本的に食事や部屋を用意してくれてるからそれ関連のお金は全く持ってなかったんだった。」
「な・あー何て日だぁー!!!!」
マットのさらなるくやしそうな声がその場に響くのであった。
「ようこそペタン村へおやおや随分と若い冒険者様のパーティーじゃありませんか。」
ペタン村の村長がそう言うと私たち3人を順番に見回した。
「若いからって舐めてもらっちゃ困るんだよおっさん。俺たちこれでもちゃんと大蝙蝠の駆除の依頼まかされてるんだからな。」
「はいこれがその証拠だよ。」
「あっ私のもあります。」
私たちはそう言うとペタン村の村長に大蝙蝠を倒して手に入れたアイテムを見せた。
「こ・これは蝙蝠羽根に小牙たしかに大蝙蝠を退治して手に入るアイテムだ!!!!。」
ペタン村の村長はそう言うと明らかに驚いた様子になった。
「と・そこでペタン村の村長さんちょいと交渉したい事があるんだけど。」
「い・言われなくても分かってます。ペタン村で最高のおもてなしをさせて頂きます。」
「あーマットの奴相当いろいろと今日の事で溜まってるね。」
トゥリーヤがペタン村の村長と交渉するマットを見て愉快そうに笑った。
(何だかよく分からないけど今日は私にとって何かよかった日かもしれない。)
私は心の中で今日の大蝙蝠の駆除している様子を思い返していた。
「あー何て良い日だなぁー!!」
マットは何か特別に意味をこめてそうつぶやくのだった。
こうして私たちはペタン村のおもてなしを受ける事になったのであった。




