液体生物の主(ロードスライム)と魔術スキルの小復活
「ライリィー!!ライリィー!!」
(誰かが私の名前を呼ぶ声がする。)
「ライリィー!!私の声が聞えるかい!!私だよスクーマだよ!!」
「えっ!!スクーマさん!!?」
私ははっとして意識を取り戻した。
「あーライリィーよかった気がついたね!!」
スクーマさんが私の事を優しく抱きしめた。
「あのスクーマさん何でここに・・・。」
「あんたたちの帰りが遅いから心配していたら丁度こっちのほうで雷が落ちるような音がしてね慌ててかけつけたらこんな事になってたんだよ。」
(こんな事?)
私はそう思いふと天井を見上げた。
すると洞窟の天井だった場所はすっかりなくなっていて夜の暗闇の空から月の光が照らしている。
(こ・これは一体?)
そこまで考えて私は重要な事を思い出した。
「スクーマさんマットは!!マットは無事ですか!!」
私は心配のあまり大きな声でスクーマさんにマットの安否を訊ねる。
「あーマットならあんたと同じように気を失なってるけど命に別状はないよ。」
スクーマさんはそう言うとある方向を指さした。
そこには穏やかな表情で眠っているマットの姿があった。
「マットの奴ちゃんと赤色液10本を持った状態で気を失ってたよ。よっぽど液体生物の洞窟の探索の階級を上げたかったんだね。もちろんライリィーあんたも手伝ったとは思うけどマットの意気込みはそれ以上だったんだろうね。」
スクーマさんはそう言うと微笑ましい笑みを浮かべた。
「マット・・・・よかった・・・無事で。」
そこまで言って私は緊張の糸が切れたのか目から大粒の涙が溢れ出した。
「さあ!!とりあえずもう遅いから私がマットを背負って行くからライリィーあんた歩けるかい?」
「えっ!!あっはい!!何とか歩けます。」
スクーマさんの問に私は慌てて返事をする。
「よしそれじゃあんたたちが倒した緑色液体生物たちの緑色液を運ぶのも少し手伝っておくれ数えたら丁度5000本あったから。」
こうして私はスクーマさんと協力・・・と言うかほとんど助けられる形で液体生物の洞窟を後にした。
数日後
「よしライリィー!!甘味寒天250パシット×5000個で125万パシット納品完了だよ。これで今までのを合わせて全部で145万パシットさ。」
液体生物の洞窟から戻った翌朝目を覚ましたマットは緑色液5000本を全て私の手柄にして良いと言ってくれた。
私はマットの好意に感謝してそれから数日かけて冷固を使い5000本あった緑色液を甘味寒天にして納品したのである。
「マットほんとにどうもありがとう!!」
「お礼を言うのは俺の方だよ。これで液体生物の洞窟探索階級Dの依頼に挑戦する事が出来るんだから!!」
マットはそう言うと上機嫌に答えた。
「そうだね・・・だけどその前に・・・」
「あーそうだな・・・」
私の言葉に頷くようにマットはスクーマさんの方に顔を向ける。
「スクーマのおばば俺たち洞窟で巨大な緑色液体生物に襲われて危うく命を落とすところだったんだ。」
「スクーマさんその事について何か知りませんか?」
私もマット同様真剣な眼差しでスクーマさんの方を見る。
「うーんそうだね・・・。」
スクーマさんは少し考えるような顔をするとゆっくりと話し始めた。
「たしかに液体生物の種類は基本5種類いるんだ。ただしそれに当てはまらない例外もいると言えばいる。」
「例外?くわしく教えてくれよ。スクーマのおばば。」
「わ・私もぜひ詳しく知りたいです。」
「液体生物の主各階級の液体生物の洞窟に稀に現れる特別な存在さ。でももしそれがいたのだとしたら倒されたとして黄金色液が落ちているはずなんだ。だけどあんたたちの近くにはそれはなかった。」
「うん・・・スクーマのおばばの言うように俺は倒してない。」
「私もマットと同じで気がついたら意識を失ってたから・・・。」
マットに続いて私も自信なく答える。
「そうかい・・・うん!!?」
突如スクーマさんが私の方を見て声を挙げる。
「どうしたんですか!!?スクーマさん!!」
スクーマさんの驚いた様子に私も緊張する。
「ライリィー今あんたに検索で新しいスキルが増えてないか見たんだけどね・・・。」
スクーマさんはそう言うと一呼吸おいてからこう言った。
「ライリィーあんた魔術スキル小感電を習得してるよ。」
「えっ・・・えーーーーーーー!!!!!!」
スクーマさんの言葉に我ながら驚きの声を挙げる私なのであった。




