決着!!鍛冶部族(ドワーフ)たちとの稽古!!
「このやりやがったなー!!」
「俺たちを本気にさせた事後悔させてやる!!」
怒った鍛冶部族たちがこっちに攻めてこようとする。
「待って下さい。勝敗はもうついてます。」
こっちに攻めてこようとする鍛冶部族たちに私ははっきりと宣言した。
「ライリィーのお嬢さんの言う通りだ。」
私たちの戦闘の様子を窺っていたボルガンさんが声を挙げる。
「な・なぜですかボルガン様・・・ディロス特攻俺たちまだまだ全然・・・。」
「いや、この勝負俺たちの負けだ。」
「えっディロス特攻長までどう言う事ですか?」
鍛冶部族たちの間から不満の声が上がる。
「お前たち自分たちの姿をよく見てみろ。」
ボルガンさんが他の鍛冶部族たちに向けて声をかける。
「なっ!!ここれは・・・・。」
「俺たちの完璧な武装が溶けてやがる!!」
自分たちの装備が溶けている事に対して驚きを隠せない鍛冶部族たち。
「それは私たちのスキルの連携によってなし得たものです。」
「れ・連携だと・・・・一体どう言う事だ?」
「この作戦はライリィーが提案したものですわ。あなた方鍛冶部族の姿が見えるようになったからと言って普通に攻撃していたのではこちらに勝ち目はない。ならばどうすれば良いか?」
ムクトがそこまで言って言葉を止める。
「仮にムクトの結界のスキルを自分たちパーティーを守る以外の目的で使えたら、例えば私たちの物理攻撃を結界に向けて放つとしたらどうなるかとかね。」
そこまで言って今度はトゥリーヤが口をつぐむ。
「ムクトの結界に反射・・・つまり反射した物理攻撃は威力を増してあなたがた鍛冶部族たちに向かう事になった。そうなる事でそちらが混乱する事を狙ったのが1つと。」
アークがそう言って言葉を私にふる。
「そしてもう1つは皆さんの完璧武装を解くために私がひそかに練習していた水属性魔術スキル酸性水撃を使う事でした。でも私は雷系属性の魔術スキル以外はまだあまりうまく使えないので普通に酸性水撃を放っても効果は薄いと感じたんです。
そこでムクトの結界に反射させる事によって威力を増したんです。」
「ま・マジかよそんな事普通考えつかねーぞ。」
「で・でも俺たちはまだ動けるし反撃も・・・。」
「それは無理だな・・・。」
騒めく鍛冶部族たちにボルガンさんがそう宣告する。
「お前たちディロスの方を見ろ!!」
ボルガンさんのその言葉に鍛冶部族たち全員がディロス特攻長の方を見る。
「それ以上動くと俺の毒短剣を切りつけるぜ。」
「なっ!!お前はお面を持っていた奴いつの間にそんなところに!!!!。」
ディロス特攻長の首元に毒短剣を構えたマットを見て鍛冶部族たちの間から驚きの声が上がる。
「ムクトの結界反射でそちらが混乱している中俺はひそかにそちらの特攻長さんのいる位置を把握して自ら結界反射により特攻長さんの背後をとったって言う理由さ。」
マットはそう言うと自慢げに笑ってみせた。
「正直なところ私の中にはマットがディロスさんの背後をとると言う作戦は入っていなかったけど、結果的に私たちが稽古に勝つ要因になりました。まあ、私の中では皆さんの完璧武装を解いた時点でそちら側が敗北を認めるかもしれないとは思ってたんですけどね。」
「そう言う事だお前たち俺が背後をとられてしまっては迂闊に身動きが出来まい・・・くやしいがこちらが稽古をつけるつもりが逆にまんまとしてやられたと言う理由だ。しかもギュルシュ大盗賊団の事をよくも知らずお面を戦利品として手にしていたこのバカ男にな。」
ディロス特攻長は悔しそうだがしかし潔く自分たちの敗北を認めた。
「おいちょっとバカ男とはどう言う事だよ!!」
ディロス特攻長の言葉にマットが不満気な声を挙げる。
「何怒ってるのさマット?事実なんだから反論の余地ないじゃん。それに相手はあんたの事褒めてるんだからさ。これ以上の喜びはないんじゃない?」
「トゥリーヤの言う通りだよマット、僕は正直自分の攻撃をムクトの結界に反射させて鍛冶部族の人たちを混乱させる事しか考え付かなかったのに。まさか自らが結界反射で相手の隊長の首を狙いに行くなんて流石だね。」
「まっ・・・大方ほとんどが咄嗟に考え付いた事だとは思うけどアークの言う通り自ら相手の隊長の首を取りに行こうとする度胸盗賊としては必要な素質かもしれないわね。」
「アーク・・・ムクト・・・俺ってそんなにスゴイ事やったかな?」
2人に褒められて怒っていたマットが急に冷静になった。
「うん、マット・・・私うまく言えないけど・・・結果的にマットがディロスさんの背後をとった事で完全に鍛冶部族の人たちに敗北を認めさせた。今回の戦闘の主役はマットだよ。本当にどうもありがとう。」
「ラ・ライリィー・・・・俺こそ、この勝利はライリィーの策なくしてなし得なかったと思ってるよ。ほんとありがとなライリィー。」
マットにお礼を言った私に対して逆にマットが私にお礼をかけてくる。
「マットやライリィーだけじゃないよ僕ら5人で掴んだ勝利さ。」
「そうそう私たちならこの調子でギュルシュ大盗賊団にだって勝利する事が出来るよ。」
「まぁ・・・簡単にはいかないでしょうけど可能性はそんなに低くはないかもしれないわね。」
鍛冶部族の人たちとの稽古に見事に勝利した私たち5人は喜びに胸を弾ませるのだった。
「勝利の余韻に浸ってるところ悪いがちょっと早速であれだが私の部屋に来てくれんかな。」
ボルガンさんの言葉に私たちははっと我に返りクールダウンした。
「すいませんボルガンさん。おそらくですがギュルシュ大盗賊団の事についての話ですよね?」
「あーそうだ。それじゃギュルシュ大盗賊団の事について詳しく説明しよう。」
「はい!!よろしくお願いします!!」
ボルガンさんに対して私たち5人は揃って頭を下げるのであった。




