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非日常の回想録

〜I〜 そんなにうまくまとまらないよね

作者: 為下波図

 僕たちは本当は51人だったんだ。


 皆、キリが悪い、キリが悪いって思っていたんだ。それは、誰かが辞めてくれればいいなって気持ちがあったからだと思う。もちろん、僕にも。


 そしたら、1人はすぐに辞めちゃったんだ。次の日だったかな。すると皆、キリが良い、キリが良いって口にしはじめたよ。辞めた人が劣等であることは明らかだったから、いなくなったことを歓迎できたんだ。

 でも、スタートラインに立つ直前にもう1人辞めちゃったんだ。皆、これまたその人が劣等であろうと思っていたから歓迎はしたんだけど、キリが悪くなってしまった。


 それからあっという間にスタートしたから、そんなことはどうでもよくなっちゃって、キリがどうとかは誰の頭の中にも無かったね。

 実は、スタート後に僕たちは3つの班に分かれたから、初めの51人が一番キリが良かったんだ。誰も言わないけど、17人の班の誰かが辞めたらなって思ってた人は、けっこういたんじゃないかな。


 結局、49人で最期を迎えることができたから、なんでもよかったみたい。

 代々、必ず1人は途中で去っていたから、僕たちはとてもバランスが良かったと言えるんじゃないかな。終わるまでは、そんなことはない、って皆が言っただろうけど。

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