28話
新しく増えた具現化の能力を使用してみた
何処からともなく光の粒子が集まり収まった時、そこには女性がいたのだが、その姿に俺は呆然と眺める事しかできなかった。
こちらに気づいた女性はいきなり椅子に座ってた俺の頭を抱えるように抱きついてきた
「ようやくお会いできました。ご主人様」
「ちょ・・・」
ん?日本語?いやそんな事よりも柔らかい。いやいやいや、違う!違わないけど違うっ
なんだこの状況・・・能力を発動させたら裸の美人に抱かれてる・・うん、意味がわかんないな。だがこの状況色々とやばすぎる。
現れた女性は見た目は今まで見た事もないような美人で更に裸だったのだ。現在その生乳に顔を埋めている。この状況どうにかしないと色々とやばいのだ。特に下半身が。
「ごめん!ちょっと待って」
そう言って強引に腕を振りほどきフロントを出た俺はトイレへと駆け込んだ。なんて事はなく客室用のガウンを取り、急ぎフロントへ戻り女性へと渡した。
「悪いけど先にそれを来てくれるかな?目のやり場に困るんだ」
このまま見ていたい気もするが、このままじゃ話もまともにできない。ちょっと残念だが、いやかなり残念だがまずは服を着てもらい、落ち着いて話を聞きたい。
女性は今まで自分が裸だったのに気づいてなかったのか、自分の姿を確認すると頬を赤らめながら
「ご主人様になら見られてもかまいませんのに」
なんて言いながら、どうにかガウンを着てくれた。
理性がヤバイです・・・
ガウンを着てもらってる間に新にコーヒーを淹れ、まずは気分を落ち着かせる。この女性が誰なのかは分からないが、具現化の能力で現れた管理人って事なんだろうな。見た目は完全に日本人だ。歳は20前後くらいだろうか、流れるような黒髪が腰まで伸び、肌は透き通るくらいに白い。スタイルなんかもグラビア嬢なんか目じゃないくらいに良い。少しタレ目がちな大きな瞳が特徴的な、見惚れるような美人だった。まさに俺の理想を体現したかのような感じだった。
ガウンも着たようなので椅子に座ってもらう。下着もつけずガウンを着てるという事もあり、まだ多少目のやり場に困るが先ほどよりは、よほどましになった。
「ふぅ、それで君は具現化によって現れた管理人さんって事でいいのかな?」
「はい。ご主人様にようやく呼んでいただけました」
嬉しそうに満面の笑みをこちらへと向けてきた。その眩しい笑顔に見とれてしまいそうになるが、なんとか耐えて話を続ける。
「そ・・それで管理人って何?いまいちよくわかんないんだけど」
「そうですね。色々とできる事はありますが、基本的にはご主人様のサポート的な感じですかね?ホテル経営に関しては経理面から運営面までほぼ全ての事をお手伝いできると思います」
これはありがたい。ホテル経営に関しては現状、俺しかきちんと分かる者がいないのだ。運営から経理を含め手伝ってくれる人がいるだけで、かなり楽になるだろう。奴隷を何人か雇うつもりだが、経営面まで任せられる人材になるには少なくとも数年は必要だろうしな。
「それは助かるね。それとずっと君なんて呼ぶのもなんだし、名前とかってあるのかな?」
「今生まれたばかりですので名前はありません。できればご主人様につけていただきたいです」
え?・・生まれたばかり?こんなに発育のいい身体してるのに?しばし唖然としてしまったが、期待するようにこちらを見つめている。これは俺が名前を付けないと駄目なんだろうな。ただ俺にはセンスというものが無いんだが・・
考えるので少し待ってもらう。これだけの美人に変な名前なんか付けられないし、どうしよう・・・・
よし決めた!
「えっとかなり悩んだんだけどレイカっていうのはどうかな?このホテルの名前なんだけど建てる時にオーナーがラフィールドかラフィーネで迷ったらしいんだ。それでラフィーネっていうのがフランス語で麗しいとか、洗練されたみたいな意味だったと思う。ラブホにつける名前じゃないなって事でラフィールドになったらしいんだけど今回はラフィーネから麗をもらって、麗華っていうのはどうかな?見た目に華があるし」
ホテルから生まれたという事でそこから考えたのだが、どうなんだろう。レイカなら日本人ぽい見た目にも、こちらの世界でも違和感ないしな。
レイカをいう名前を聞き、何度も噛みしめるように口ずさんでいる。
「レイカですね。ご主人様に頂いた名前、一生大事にしますね」
眩しいくらいの笑顔でそう返された。そこまで喜んでもらえると俺もなんだか嬉しいな。
「それでレイカって日本人に見えるんだけど、それってやっぱりこの建物が日本から来たからなのかな?」
「いいえ、見た目に関してはご主人様の求めた容姿になっております。そして厳密にいうと私は人ですらありません」
なるほど、それで俺の好みにばっちりなんだな
「ちなみにどう違うの?見た目はどう見ても人間なんだけど」
「そうですね、まず寿命というのは存在しません。それに食事や睡眠に関しても取る必要はありませんね。私の場合、魔素が全てを補給していますので、この森の中でしたら何も必要ありません。ただ魔素の薄い場所ですと、HTPを消費しますね。他はおおむね普通の人と変わりありませんが」
「寿命がないって事は永遠に具現化されたままなのか。それっていいのかどうかわかんないね。俺はどんなに長くても100歳までには死ぬと思うんだけど」
「すいません、少し勘違いさせてしまいましたね。寿命はたしかに無いんですが、ご主人様が私を必要としなくなったり、お亡くなりになりますと私も消える事になります。私はご主人様に具現化された存在ですので」
うーん・・・寿命で死ぬのは、おそらくはまだまだ遠い未来の話なのだが、俺が死ぬと消えるとかなんだか道連れにしてるみたいで嫌だな。これに関してはまだまだ時間もあるし何か解決法がみつかる可能性もあるかもしれない。レイカを必要としないってのは、まぁありえないな。むしろずっと傍でいてほしいとさえ思う。
「まぁ、なんとなくは理解したよ。じゃぁレイカこれから俺が死ぬまでは一緒にいてね」
そう言って右手を差し出した
「喜んで!ご主人様がお亡くなりになるその日までお傍を離れません」
レイカは俺の右手を両手で包み、こちらを見つめてきた。
あ・・・・・なんかこれってプロポーズみたいな・・・・なんて考えると急に恥ずかしくなってきた。
「えぇぇっと、レイカお願いがあるんだけどいいかな?」
なんとかごまかさないと、恥ずかしすぎる
「ご主人様って呼ぶのは辞めてもらえないかな?これから一生を共に歩むパートナーみたいなもんだしな。できれば名前で呼んでほしい」
「タクヤ様でよろしいですか?」
本当は様もいらないのだが、さすがに急には無理みたいだ。まぁ今は仕方ないだろう。
「それと俺はレイカを人と同じ様に扱うから、レイカも人と同じ様に生活してほしいんだ。食事や睡眠もきちんと取るようにしてほしい。俺も1人で食事するよりレイカと一緒に食事する方が楽しいだろうしね」
どうやら食事や睡眠もとる必要が無いだけで、取る事は可能みたいだ。今後ホテル経営を始めた際には従業員とかもいるし、食事を取らないとか不審に思われるだろう。何よりレイカには、ただ単に具現化した存在ではなく、出来る限り人として生きてほしいと思っている。たしかに具現化した事によって現れたのだが、彼女にはきちんと感情もあり人となんら変わらないからな。何より俺がそうしてほしいと思っている。そしていずれは俺が死んだあとも生きていってほしい。その手段はこれから探さないといけないが。
「じゃぁそういう事でよろしくね」
なんにせよ、今後はレイカがいてくれる。今まで寂しくなかったと言えば嘘になるだろうな。やっぱ身近に誰かいてくれるというのは、ありがたい事だね。
レイカとの話も終わったし風呂へ入ろうかと思ったのだが、すでに冷めてしまってるだろう。風呂を入れなおしてる間に少しオークでも狩ろうかな
「レイカ、ちょっとだけオークでも狩りに行くけど一緒にいってみる?」
どうせなんでレイカも誘って狩りに行こうかと考えた。結界があるから安全だしね
「申し訳ありません、タクヤ様。ご一緒したいのですが、私は現状ホテルから出る事ができないのです」
マジかっ・・・ようやくボッチから卒業して、一緒にいろんなとこへ行ったりできると思ったのに・・・
ん?現状?
「えっと現状はって事はいずれ出れるって事?」
「はい。おそらくですが能力のレベルが上がればホテルの外へと出る事も可能です」
「じゃー残念だけど仕方ないか。ずっと出れないってわけじゃないしね。レイカの為にもがんばってランクを上げるね」
「ご一緒できる日を楽しみにお待ちしております」
あ・・そういえばレイカをいずれ外に連れ出すのはいいとして、出ても大丈夫なんだろうか?一般人程度の力しかないなら、ここから出たら危険すぎるぞ
「レイカ悪いけどちょっとステータスを見せてもらうね」
名前 麗華
種族 人?
職業 管理人
AGE 0
LV:30 STP 290
HP:552
MP:402
STR:63
VIT:63
AGI:63
DEX:63
MAG:63
MND:63
LUK:40
スキル SKP 29
ステータスに関しては俺と同じような感じだった。レイカも絶対に強くなれるなこれは。ただ、色々と突っ込みたいところもあるが、よく考えればステータス通りなんだろうな。人?っていうのも間違ってはいないし0歳っていうのもまぁ分からなくは無い。ここらは置いておく事にしてこのままじゃまずいので最低限絶対に必要なスキルだけ取得してもらうか。
「ありがとうレイカ。それでスキルを取得してもらいたいんだ。異世界言語と隠蔽のスキルを最大まで取ってもらいたい」
「タクヤ様取得致しました。他はどういたしましょう?」
「その二つさえ取ってくれたら後は好きにしていいよ。レイカが自分で考えて欲しいスキルを上げて、ステータスも自分好みに上げていけばいいと思う。当然分からないなら相談にはのるよ。まぁ今はホテルの外に出れないからね、出れる時に考えてもいいとは思うよ」
「タクヤ様のお役に立てるようにしたいのですが、何を上げていけばいいかわかりません。教えていただけますか?」
うーん・・・気持ちはものすごくありがたいんだけど、それじゃやっぱ駄目だろうな。俺が具現化したから俺に依存してるのもなんとなくわかるが、できれば1人の人間として今後は生きて行ってもらいたいのだ。俺の言うがままじゃ駄目だろうし、何より俺が嫌だからな
「それじゃ今はそのままでいいよ。外に今すぐ出れるわけじゃないからね。ゆっくりと考えてみてほしい」
何やら複雑そうな顔をしているが、仕方ないよな。それじゃ俺は少し外に出るかな
「それじゃ少しオークでも狩りに行ってくるからね。後少し魔法の練習もしてくるから、たぶん2時間程度で帰ってくるよ。できたらお風呂をその時に沸かしといてくれれば嬉しいな」
「お任せください。タクヤ様の帰られる時間に合わせて沸かしておきますね」
「ありがとう、じゃぁちょっと行って来るね」
「行ってらっしゃいませ、タクヤ様」
27話で最初、女の子になっていましたが、少し年齢をあげ女性に変更しました。
HTP 1.162/100.000
所持金 53万5900z




