26話
「タクヤさん少しよろしいですか?」
翌日ギルドを訪れた俺は獣人の受付嬢から話しかけられた。
キョロキョロと周りを見渡し、お邪魔虫もとい、おばちゃんがいないことを確認する。
「何かありましたか?」
「タクヤさんのランクアップ処理をしますのでステータスプレートを出してください」
そういえば何度か依頼等をこなせばランクアップするとか言ってた事を思い出し、プレートを渡した。
待つこと数分で処理が終わったようだ
「お待たせしました。こちらが新しいステータスプレートとなってます。ご確認ください」
プレートを受け取り右上を見るとたしかにDに変わっていた
「問題ないですね。ありがとうございます。後、こちらの処理もお願いできますか?」
そう言って昨日受け取った受領証らしき物を渡した。
お待ちくださいと言って、受付の奥へ行くと硬貨と紙らしき物が乗ったお盆を運んできた。
「こちらが買い取り金額となります。そしてこちらが明細となっております。タクヤさんは文字の読み書きは大丈夫でしたよね?」
問題ない事を伝え明細を見てみると、肉は全部で478k、魔石は3個あったみたいだ。肉で95万6000、睾丸で20万、魔石で9万そこから解体費用を引いて114万6000Zになった。やはりオークはかなり美味しい。このままいけば4日後にはランクアップできそうだ。獣人のお姉さんにお礼を言い、お金を受け取った。そして少しお話することにした。やはりいつもと違い美人さんと話せるのは心がウキウキするね。
「今日からもオークを狩るんですが、帰ってくるのは明日になります。1日は森の傍で夜営して2日かけて狩る事になると思いますのでお伝えしときますね」
本当は森の中で一泊するんだが、さすがにそれを言うわけにはいかないよね。
「タクヤさんがオークを問題なく狩れるのは分かっておりますが気をつけてくださいね。おそらくですが上位種もいるでしょうから」
そうだった。登録の時に聞いていたんだがすっかりと忘れていた。長期間魔物を狩っていない森には上位種が現れる。溜まった魔素によりダンジョン内の比較的浅い層にいる上位種が増え森に出てくるみたいだ。なぜか深い層にいる強い上位種が出てきた事は今までないらしい。前に見た魔法を使うゴブリンも、そういった理由で森にいたみたいだ。まぁ上位種がいたとしてもホテルを出しさえすれば余裕だろう。ガチでやり合うのは危険すぎるのでする気はないしな。
気遣ってくれたお姉さんにお礼を言い、何度か顔を合わせているのに名前も知らなかったので聞いてみた。
「そういえば自己紹介もしてませんでしたね。ギルドで受付を担当しております犬人族のミューリと申します。今後ともよろしくお願いします」
こちらこそよろしくとお互い挨拶をしたところでギルドから出る事にした。本当はもっと話したかったのだが、人が増えてきてこれ以上は邪魔になりそうだったのだ。なんにせよおばちゃんに邪魔されずミューリさんと話せた事で少し癒された。さて今日もがんばってオークを狩ろう。
あれから4日後ついに所持金が300万を超えた
前回と同じようにオークを狩りに森に入ったわけだが、特に新しい事も起こらず単純な作業を繰り返すだけだった。ミューリさんから注意された上位種にも会う事はなかった。唯一変わった事といえば魔結晶の吸入を試した事くらいだろうか。
今までホテルの倉庫がある為に吸入を試してなかったのだが、全く吸入しないのも何かあった場合疑われそうな気がした為、もったいないがホーンラビットを数匹とオークを2匹程吸入してみた。講習では魔結晶を魔物の死体に近づけるだけでよいと聞いていたのでやってみたのだがビックリした。魔結晶を近づけると死体から黒い靄のようなものが出てきてそれが魔結晶に入っていったのだ。大体だが1分ほどで死体は全て消え去ってしまった。ホーンラビットもオークも同じ程度の時間で吸収され魔結晶の色のみが変化した。ホーンラビット数匹では色がわずかについている程度だったのだが、オークを2匹取り込んだ今ははっきりと黄色に変化している。なんとなく黒まで変化させたい気もするが取り込むよりも普通に売却したほうがお得なので今後はゴブリン等のポイントも低ければ素材も取れないような魔物のみ吸入しようと思う。この4日であった事はこの程度だ。
そして今どこにいるかというと、街にある公園みたいな場所で草の上で寝転んでいたりする。ようやくお金も溜まった事だし森へ行ってホテルの中でランクアップをしたかったのだが、おばちゃんに怒られたのだ。登録してから今日まで毎日狩りに行っていたのが駄目だったみたいだ。適度な休みを取る事も仕事のうちだと叱られてしまった。森の中でも快適なホテルがある為さほど疲れはないし依頼を受ける必要も無い為、内緒で森へ向かう事もできたのだが心配してくれたのであろう、おばちゃんの言葉に従い今日は休みとしたのだ。なんだかんだで面倒見のいいおばちゃんだな。まぁランクアップなら街中でもスマホを使う事で可能だからいいのだが。
そんなわけでアイテムボックスからスマホを取り出しランクアップすることにした。
まずはお金をアイテムボックスから取り出し倉庫へ収納してポイントへと変換した。やはり金貨1枚が1万Pで問題ないみたいだ。250万程ポイントへ変換した。
HTP 31163/30000
所持金 129万8500z
毎回30匹前後のオークを狩り10匹をギルドへ残りはポイント変換していた為250万程変換しても100万以上のお金の余裕ができたのはありがたい。レベル上げと同時にホテルを建てる為の土地代も稼がないといけないからな。
さてと今回はどんな能力が増えるかなっと
名称 ホテル ラフィールド(仮)
ランク D
規模 ★☆☆☆☆(5000Pで1UP)
HTPホテルポイント 1163/100,000
能力
対魔物結界:Lv2《UP》
収納・解体・変換:Lv2
ライフライン
連動
移転・設置
ステルス
具現化《New》:Lv1
どうやら対魔物結界がレベルが上がり、新しく具現化という能力が増えたみたいだ。そして次のランクまでは10万P、1000万zだな。普通に考えればありえない金額だが、今の俺なら簡単にいけそうだ。ただ今後どんどんきつくなっていきそうだ。まぁ今は能力の確認だな。
対魔獣結界:Lv2・・・・・・・・魔物に対する完全結界を張る(ドラゴンの攻撃すら通さない)侵入すら許さない。建物から50M内で自由に設定可能
具現化:Lv1・・・・・・・・・・ホテルの管理人を具現化する
うーん・・・・魔獣結界の方はいいだろうレベルが上がり範囲が今までの10倍に広がった。ただ狩りの場合50Mまで広がっても意味ないよね。当分は今の5Mの範囲で結界を張るのは変わらないだろう。
そして謎なのが具現化だな。管理人を具現化とあるが、そもそも管理人って何なんだろうか。そのままの意味で管理人でいいのかな?まぁこればっかりは試してみるしかないか。スマホを操作し具現化を試してみる。
うん。何も起こらないな・・・・どうやらホテル内でのみ使用できるようだ。これは明日にでも森へ行った時に試してみよう。さぁ次はステータスだ
名前 タクヤ アネザキ
種族 人族
職業 冒険者(D)
AGE 18
LV:30 STP100
HP:740 (180UP)
MP:506 (130UP)
STR:100(20UP)
VIT:110(20UP)
AGI:100(20UP)
DEX:90 (20UP)
MAG:100(20UP)
MND:78 (20UP)
LUK:40 (10UP)
スキル SKP10
算術 Lv2
交渉 Lv2
精神耐性 Lv3
異世界言語 LvMax
鑑定 Lv4
光魔法 Lv3
魔力操作 Lv2
MAP LvMax
隠蔽 Lv3
剣術 Lv1
気配察知 Lv1
気配遮断 Lv2
夜目 Lv1
アイテムボックス Lv1
さて、これからが問題だ。今回のステータスとスキルについてはランクアップするまでの間かなり考えていた。今までは森から出るのを目的としたステータスとスキルだった。今後は冒険者としてどのように強くなっていくかが悩みどころなんだよね。物理と魔法どちらを伸ばしていくか悩んでるのだ。最終的には両方同じようには伸ばしたいのだが、この段階ではどちらかに特化した方が確実に強くなれるだろう。スキルも同様で絶対に取ろうと思ってるスキルの他はどちらかに特化したスキルを取得しようと思ってる。ずっと考えているのだがなかなか答えはでない。急ぐ必要もないし今日の夜まではじっくり考えるか。
そういえばこの街へ来てからずっと狩りばかりしてた為、この街をじっくりと散策したこともなかった。せっかくの休みだ、この機会にいろいろと回ってみようと思う。便利そうな魔道具とか発見できたらいいなぁと思いつつ街をぶらぶらと歩く事にした。
適当に街をぶらつきつつ色々な店を見て歩いていく。野菜や果物等、呼び名は違うが地球と似たような物も発見した。いくつかそれらを購入したのだが味は実際どうなんだろうか?見た目はたしかによく似てるのだが、味は全く違うという可能性もあるが物は試しだ。もし同じ物なら今後知ってる食材も色々と手に入るだろう。期待と不安を抱きつつ、腐らない様にホテルの倉庫へと収納した。果物に関しては見た事もない物も店員さんにお勧めを聞き購入してみた。これ本当においしいの?という見た目が明らかにやばそうな物も購入してみた。そんな感じで適当に買い物しつつ魔道具についても聞いてみたのだが、あるにはあるみたいだ。ただ魔道具専門の店というのは王都や迷宮都市みたいなここよりも大きな街にしかないらしい。ただ人気商品はそこらの雑貨屋で買えると教えてくれた。適当な雑貨屋でもいいのだが、どうせならニックスさんの店に行ってみる事にした。たしか色んな物を置いていたし雑貨屋だよな。
ニックスさんの店に行くのだが急ぎではない為、気になった店に寄り道しながら向かった。ニックスさんの店に着いた頃には寄り道しすぎたのか3時を回っていた。
店に入り店員さんにニックスさんがいるか尋ねると、どうやら店にいるそうで呼んでくれるとの事だった。
少し待っていると店の奥からニックスさんと30前後の綺麗な女性の2人がこちらへ向かってきた。
「こんにちは。ニックスさん」
「これはこれはタクヤ様、本日はどういったご用件でしょうか?」
ちょっと魔道具を見せてもらいに来ただけだったのだが、前にニックスに飲んでもらおうとホテルからドリップ式のインスタントコーヒーや紅茶等のティーバッグ等を持ってきているのを思い出した。いい機会だし試してもらおうかなと思っているとニックスさんと一緒に来た女性が話しかけてきた。
「あなたがタクヤ様ですか。お初にお目にかかりますニックスの妻のエリーゼと申します」
ん?妻?ニックスさんとは結構歳が離れているように見えるんだが・・・
「あ、初めまして。冒険者をやっておりますタクヤといいます。ニックスさんにはお世話になってます。しかしニックスさんにこんなに若くて綺麗な奥様がいるとは知りませんでした。」
そういうと気分を良くしたのか見るからにニコニコしだした。
「実はこう見えて私と歳はかわらな・・イタッ・・いえなんでもありません。それでどういったご用件でしょうか?」
うん・・・余計な事を言うなって事だよね。ニックスさんの足を思い切り踏むのが見えてしまったよ。これは突っ込むと駄目なやつだよね。ニックスさんは何かに耐えるような変な笑顔をしているし、さっさと要件を切り出そう。
「今日はちょっと欲しい魔道具がありまして、ニックスさんのお店で取り扱ってないかなと。それと先日美味しいお茶をご馳走になりましたからね。今日はちょっと変わった飲み物をお持ちしたので少し味を見てほしいと思いまして寄らせていただきました」
変わった飲み物と聞き、興味深そうな顔となった。まだ若干痛そうだけど、ここらはさすがに商人って事かな。こちらへどうぞと言われ、先日お邪魔した部屋へと入った。
ソファーへと座るとエリーゼさんもニックスさんの隣へと座った。どうやら2人で話を聞くみたいだ。女性の意見も聞きたいし丁度いいかな。
「まずは魔道具の話から済ませましょうか。それでどういった魔道具が必要なのでしょうか?」
「実は魔道具には詳しくないのですが、お湯を作り出すような物ってあったりしませんか?」
前に森で湯を沸かすのに苦労したのだ。あれば是非とも手に入れたい。ホテルを出せば問題ないが森のかなり奥まで行かないと人目につくからな。あればカップ麺が楽に作れるというだけなんだが。
「ございますよ。水を作り出す魔道具よりも結構高くなりますがよろしいですか?」
どうやらあるみたいだ。水を作る魔道具なんかもあるんだな。値段を聞くとたしかに結構な金額だ。水を作る魔道具なら40万だがお湯を作る魔道具は70万もするみたいだ。だが今の稼ぎなら十分に買えるというか一回の狩りでおつりが出るな。今後持っていると便利そうだしここは買っとくべきか
「その金額で構いませんので売ってください」
そういうと扉を開け従業員を呼び魔道具をもってこさせた。
目の前に置かれた魔道具はなんというか水筒みたいな物だった。素材は色からして銅かな?形は水筒なんだが太さが日本等でよく見るものよりも3倍程度はあった。
「こちらが商品となります。使用方法ですがこの筒の裏側に魔石を入れます。後はこちらの突起を押し込んでください。それで自動的に水が作られお湯へと変わります。だいたい5分程度ですかね、突起が元に戻ればそれでお湯はできております。魔石ですがこちらは低級の物しか使用できません。10回程度使うと魔石は無くなりますので新しい物を入れるようにしてくださいね」
その説明を聞き、魔道具すげぇなと思った。コスト的にはたしかに高い。低級魔石が5000zって事は一回お湯を作るのに500zかかるということだ。だが水が無くてもお湯が作られるって地球の技術よりすごいな。魔法のある世界ではこれが普通なのかもしれないが。
代金の70万zを支払い丁度いいのでこの魔道具を使ってコーヒーとかを作ってみよう。
「ありがとうございました。これで街から出た時でも楽にお湯を沸かせます。それで先ほど言いました飲み物なんですが試して頂けますか?」
「是非ともお願いします」
2人には3種類程試してもらいたかった為持ってきていたコーヒーカップ5つと湯飲みを2つ取り出した。コーヒーカップだが様々な模様の付いたのもあったのだが、真っ白な物を持ってきた。模様付のカップはなんとなく面倒な事になりそうだった為持ってきていない。当然ソーサーもスプーンもつけている。
「タクヤ様少しそちらのカップをお見せいただけますか?」
了承の意を示し渡したのだが、何かあるのか?ただの安物のカップなんだが。まぁカップを見てる間に購入した魔道具でお湯を沸かしとく事にする。魔石はホーンラビットから取れたのをいくつかアイテムボックスに入れていたので問題なかった。魔石をセットし、ボタンらしき物を押し込んだ。お湯ができてもこの容器のままじゃお湯がこぼれそうだった為ティーポットも取り出す。
じっくりとカップを検分したニックスさんが口を開いた
「このカップは素晴らしいですね。これほど真っ白で表面が滑らかなカップなんて初めて見ました。かなり高価なカップだと見受けられますがどこで購入されたのですか?」
あ・・・しまった。たしかにこの世界でも白い陶器はあるのだが、これだけ真っ白というのは見た事ないかもしれない。さらに普通の陶器は表面は結構ゴワゴワしてる焼き物だ。まぁ仕方ないここはいつもの嘘で乗り切るしかないか。
「カップの価値とかはわからないのですが、元々祖父がどこからか買い集めてきたものでして何処で手に入れたかは知らないんですよね。今から作る飲み物も祖父が残してくれた物なんですよ」
ちなみにどのくらいの価値があるのか聞いてみると金貨3枚はゆうにするだろうと聞き、頬がひきつるのを感じる。単価380円くらいだったのが300万か、ホテルにある在庫を売ってしまえばかなりの金額になりそうだなとか思ったが今は自重しよう。そんな事を話してるうちにどうやらお湯が沸いたようだ。まずはコーヒーから飲んでもらおうか。カップを3つ自分の前に置きドリップパックをセットしていく。ニックスさん達は興味深々でこちらをじっと見ている。なんかじっと見られてるとむずがゆいな。極力気にしないように沸いたお湯をティーポットに移し替えお湯を注いでいく。さて完成っと。使用済みのドリップパックはお皿を1枚取り出しそこへ置いておく。意地悪ではないがまずはブラックで飲んでもらおう。無理そうなら粉クリープと砂糖を出す事にしよう。
「お待たせしました。飲んでみてくださいね」
そう言って2人の前に差し出したのだが、手を付けようともせずコーヒーを眺めている
「黒いですね・・・」
「真っ黒ですわね・・・」
どうやら黒い色ということでためらっているみたいだ。たしかに初めてだと戸惑うのかな
「大丈夫ですよ。ただ慣れてないと少し苦いかもしれませんね」
そう言ってカップを手に取り飲み始める。やっぱ紅茶よりコーヒーのが俺は好きだなぁと思いつつ飲んでいく。それを見た2人は恐る恐るといった感じでカップを手に取ると2人とも何やらびっくりしたような顔をした。
「香りがいいですねぇ」
「そうですね。この見た目からは想像もできない良い香りですわ」
そして香りに惹かれ飲み始めたのだが、2人とも顔を顰めている。やはり初めてじゃきつかったか。
「やはり慣れないとそのままじゃきついですよね。こちらを入れて飲んでみてください。クリープと砂糖です」
クリープと砂糖を取り出し2人に渡したのだがこれらにも2人は驚いているみたいだ。クリープなんかは初めて見るだろうし、砂糖にしても小分けになってるスティック状の袋に入ってるやつだ。そして砂糖の真っ白さにも驚いているみたいだ。この世界にも砂糖はあるんだが茶色っぽいのしか見た事はなかった。色々と目立ちそうな物を見せているが今後を考えると仕方ないかなぁとも思ってる。ホテルに色々とある客室の備品なんかは確実に売れそうな物がたくさんあるのだ。ホテルの経営を始める時に使用はできるが、そのまま客室で使っていればすぐにでも無くなってしまうだろう。なので備品等はこの世界にある物で揃えていかなくてはいけないと思っている。その為今ある備品はある程度売りさばこうと思い、それらをニックスさんにお願いしようと考えた為、少しづつ色んな物を見せていこうとしているのだ。
2人ともクリープを入れ砂糖を1本づつ入れて飲みはじめる
2人の顔を見る限りどうやら満足してもらえたようだ
「これは美味しいですわね」
「たしかに、先ほどは苦さだけしか分からなかったのですが、これらを入れる事により味がわかるようになりました。好みにより好き嫌いは分かれるでしょうが私には美味しく感じました。」
「満足いただけたようで嬉しいです。慣れてくると今度はクリープと砂糖が邪魔になってくるんですよ。コーヒー本来の味が分かってくると更に美味しく感じてきますよ。いくつか置いて行きますので楽しんでください。」
その後アップルティーと緑茶を試してもらった。普通の紅茶もあるのだがこの間飲ませてもらった紅茶には確実に劣る為、今回はアップルティーにしたのだ。アップルティーは2人にも好評で特にエリーゼさんが気に入ったみたいだ。紅茶はこの世界でもあるのだが、基本的にそのまま飲むかハチミツや砂糖を入れて飲むだけみたいだ。少しだけ果汁を絞って入れてみると結構楽しいですよと教えると今度是非試してみるとの事だった。緑茶に関しては残念ながらあまり好みではないみたいだ。俺は好きなんだがやはり飲みなれているからなんだろうな。そして今回2人が特に気になったのはティーパックそのものだったようだ。お湯さえあればどこでも簡単に紅茶を楽しめるというのは商売になりそうだと考えたみたいなので1つ忠告だけしといた。たしかにティーバッグの技術が完成できれば売れる商品になるだろう。だが単価がかなり上がる事になりそれでも買う人はいるのかな?という事を忠告しといた。元の世界で普通に安く売ってるのはあくまでも工場等で大量生産しているからであり、この世界で同じ様な物を作ろうとしてもおそらくは失敗してしまうだろうと思う。
まぁなんにせよ珍しい物を色々と見れて2人とも満足してくれたようだ。当然数があるのなら譲ってほしいと言われたのだが、すでに5時を過ぎこれから商談となると明日の冒険者としての活動に支障をきたすため諦めてもらった。7日後辺りにまた休みを取るのでその時来る事を約束して今日はお暇させてもらう事にした。
「ではニックスさん今日はありがとうございました。また来ますので商売の話はその時にしましょう」
「えぇ、こちらこそ本日はありがとうございます。商談の件、是非ともお願いいたします」
「タクヤ様、私からもお礼申し上げます。今日の事はもちろんですが、この間旦那様が連れて帰ってきた女性達を引き取って頂けること本当に感謝しております」
ニックスさんがかなり焦っているな。おそらく、どんどん増えていく奴隷に何度も注意等受けてたんだろうな。
「あの件に関しては私も将来的に助かる事ですからね。冒険者としても現在十分に稼げてますから問題ないですよ。では本日はこれにて失礼させて頂きます」
そうして2人に別れを告げ今日の宿へと向かった
HTP 1.163/100.000
所持金 54万900z




