24話
誤字の報告ありがとうございました。もし他にもそういった事に気づきましたら報告いただけるとありがたいです。今後ともよろしくお願いします
カエルの森を歩きひたすら倒していく、慣れていく毎に作業へと変わっていく。
正面からの魔法はやはり避けられる事が多かったが、見えていない場所からの魔法ではすんなりと倒せる事もわかった。しかし魔法で倒すよりも普通に剣で倒すほうが楽だったのだ。どうやらジャンプしながら舌を飛ばす事はできるが、舌を飛ばしてる途中にジャンプする事はできないようだ。最初は舌を避けて接近、剣で斬るというやり方だったのだが、接近しながら避けてそのまま斬るという事もできるようになった。慣れさえすればステータス差がある為か簡単に倒せるようになった。こちらの森に移動して2時間で34匹狩る事ができた。この暗い森では夜目は勿論の事、気配察知のスキルがかなり使える。レベルを上げれば更に狩り効率もあがるだろう。
カエルは解体すると舌が素材として残る。これは珍味として買い取りしてくれる。どんな味がするのかは興味あるが、さすがにカエルの舌を食べる気にはならない為全て売る事にしている。ポイントは10Pだった。更に魔石も低級が4個手に入りこれはアイテムボックスへと収納しておく。
今日はまだ試してみたい事があり、このまま奥へ向かっていく。帰る時間が遅くなると街の門が閉まり入れなくなるので、気配遮断も使い素早く移動する。フォレストバットの森近くまで奥に来ると、周囲を確認し他に人がいないかを確認した。
30分もかけて周囲に誰もいないのを確認するとホテルの水晶を取り出した。試したかったのはこの場所でホテルを設置した場合どうなるのかだ。普通に考えれば魔木が邪魔でとてもじゃないが建物なんか入るスペースは無い。だがこの木が普通の木じゃないと知り、最初にホテルがあった場所にも魔木があって当然なのに、ホテルが設置されていた分のスペースがあった。もし森の中で自由にホテルを設置できればその利点は計り知れない。
水晶を地面に置きホテルを設置する
発動しない可能性もあったが、水晶から粒子が出て徐々にホテルを形作っていく。同時にホテルの場所にあった魔木は霧散して消えていく。その光景を見て驚いたが、今は素早く中へ入りステルスを施す。
どうやらこのホテルは魔木が消えた事からも魔素さえ退けるみたいだ。やはりこのホテルはチートすぎるな。
時間もあまりないので早速やる事を済ませよう。まずは着ている服とボックス内にある使用済みの服を全て洗濯機に放り込み、客室へ向かった。風呂を溜めて入りたい気持ちはあるのだが時間もないため素早くシャワーで済ませる。二日間身体を拭くだけだったのだ。シャワーだけとはいえやはり気持ちいい。
その後乾燥機に服を放り込み、倉庫へ素材を取り出しに行った。カエルの舌全てと薬草35束、魔力草10束を収納する。薬草と魔力草だが、ホーンラビットの森では全く見つからなかったがカエルの森では少しだが見つける事ができた。やはり街に近い為、取りに来る人が多いのだろう。他にもオークを1匹分持っていく事にした。依頼にはなかったが買い取りはしてくれるだろう。
まだ乾燥機が止まっていない為、久々にコーヒーを飲み寛ぐ。今度ニックスさんにコーヒーと紅茶でも飲ましてみるか。当然客室に入れているドリップ式のコーヒーとティーバッグのになるが。一応これらも売ろうと思えば十分に売れる商品になるだろう。ただ在庫がまだ千近くはあるにせよ、販売するには不十分だ。自分達で楽しむ分くらいには問題ないだろう。緑茶のスティックも加えいくつか収納して持っていく。
それから少しして乾燥機が止まったので服を収納してホテルから出る。
早いとこ街へ戻るべきなんだがまだやるべき事がある
ホテル ラフィールド・・・・・???
ホテルの鑑定だ。結果は???としか出ない。鑑定レベル4でもわからないとか嫌な予感しかしないよね・・・
それはそれとして、早いとこ帰らないと門が閉まってしまう。身体能力をフルに使い森を駆けていく。魔木に当たりそうになりながらも駆ける、これはこれでいい訓練になるかもとか考えていた。森を出ればかなりの速度で走る事ができ、6時30分くらいに街につくことができた。夜7の鐘と共に閉まってしまうのでギリギリだ。さすがに2時間近く走っていた為かついた頃には息切れしていたが、あの速度で2時間走れる事に若干人間やめてきたなぁとも感じた。
それからギルドへ向かい、中を恐る恐る確認した。
どうやらシエラさんはいない。すでに仕事を上がったみたいだ。ほっと胸をなでおろし受付に並ぼうとした時だった。
ガシッ
誰かに服の襟をつかまれる
そーっと後ろを確認するとそこには・・
笑顔で仁王立ちしているおばちゃんが!もとい綺麗なおねぇ様がいた。そんな巨体でどこに隠れていたっ!
「た・・ただいま戻りました」
「ああ、お帰りよ。さぁこっちに来ようか」
っとシエラさんは俺を引きずっていく
考えろ俺、考えるんだ。ここで死にたくなければ今一生分の頭を働かせろっ!
「え~っと、シエラさんもしかして怒ってます?」
「怒ってるようにみえるかい?」
疑問を疑問で返さないでくれっ。顔はニコニコしてるのに圧が半端じゃない・・・
「なんとなく怒ってるように思えるのですが、何かしましたっけ?」
「ほぉ、何も覚えがないと?」
「もんろんです!(キッパリ)」
目をそらすなよ・・ここで目をそらしたら負けだ
どれくらい見つめ合ってたのだろうか、先に折れたシエラさんが口をひらく
「はぁ、あんた依頼に行く時にあたしに向かって何か言わなかったかい?」
「ええっと・・たしか行ってきます?」
ギロリと睨まれ「その後だよっ」と
「もしかして、おばちゃんと呼んだことですか?」
シエラさんから何か得体のしれないオーラが漏れ出した気がした。近くにいた冒険者は知らず知らずのうちに後ずさりしているみたいだ。
「知らないんですか、おばちゃんっていうのは誉め言葉なんですよっ!!」
何言ってんだこいつ、みたいな目で見ないでくれっ
「俺の知る限り、おばちゃんっていうのは世界最強なんです。さらに面倒見もよく、世話好きで、愛嬌もあって、何事にも動じない胆力の持ち主を総じておばちゃんと呼ぶんです!!」
外ずらは良く自分勝手で周りの迷惑も考えないともいうが・・・・まぁそんな最強生物がおばちゃんなのだ。
「だから俺はシエラさんを親しみを込めておばちゃんと呼ぶんですよっ」
くっ・・まだ怪しげな目で睨んでる。目をそらすんじゃないぞ
「それ本気で言ってるのかい?」
「当たり前じゃないですか!おばちゃんですよ!最強なんですよ!シエラさんにぴったりじゃないですかっ!」
「ち・近いよっ。もうちょっと離れなっ」
熱弁するあまり、シエラさんに肉薄しすぎたようだ。
「わ・わかったから。しょうがないねぇ」
よし!!勝った!俺は危機から脱したんだ。ここですかさず・・
「そうだ。実はですね俺、若干ですがいいもの持ってるんですよ。ちょっと待ってくださいね」
後ろを向きボックスからある物を取り出す。箱はやばそうなんで、箱を開け袋の状態にし、箱は収納しておく。
「これなんですけどね、美味しいんですよ。おばちゃんにも食べてもらいたいです」
まだ若干おばちゃんという言葉に反応があるが、だまって受け取ってくれた。
「この綺麗な銀の袋をあけりゃいいのかい?」
「そうそう、上を破って中に入ってる棒みたいなのを掴んで食べてみてください」
ポキポキ小気味良い音を鳴らし無言で食べている。様子を窺っていると蕩けたような顔をしてきた。思わずちょっと嫌な気分になった。
おばちゃんの蕩けた顔、誰得なんだっ!と思ったが当然口には出さない。口に出したが最後、俺の意識は無くなるだろう。
おばちゃんはどうやら夢中になって口へ次々と運んでいる。なにやら視線を感じると、おばちゃんの隣で受付をしていた美人さんが物欲しそうに見ていた。
「すいません。おばちゃんに渡したのでもう無いんですよ。今度手に入ったら持ってきますので」
そういうと項垂れてしまった。俺もおねぇさんみたいな美人に食べさせたかったなぁと思っていると
「もう無いのかい仕方ないねぇ」
と言ってシエラさんは少し残ってた分を渡した。やっぱこのおばちゃん怖いけど優しいな。この世界でこれ以上のお菓子とか絶対ないだろうに。
美人なおねぇさんの蕩けた顔も美味しくいただけました。ありがとうございます。
「こんなに美味しいお菓子は初めてだよっ。棒についた黒いのがすごいね!濃厚な甘さに少々の苦み、それが完全に調和されてるよっ!こんなすごいお菓子どこで手にいれたんだい?」
「これ発案者曰く、ポッ〇ーというらしいです。この街に来る途中お菓子職人目指してる人に出会ったんですが、その人が試しに食べさせてくれたんですよ。それでかなり美味しかったもので無理を言って魔石と交換してもらいました」
作り話をどんどんするごとに怪しくなっていくが大丈夫かな?
「そうなのかい、どこへ行くって言ってたんだい?」
「王都へ行くと言ってましたね。そのうち大人気になって有名になるかもですね」
ごめん王都でいくら探しても絶対に手に入らないと思う。おばちゃんは商人に頼んで探してきてもらうかとか呟いてるが、見つかる事は無いだろう。なんにせよもう完全に怒ってた事は忘れてるな。おばちゃんと何回も呼んでるがもう諦めたのかもしれん。
「おばちゃん、依頼も達成してきたからそれの処理お願いできるかな?」
「ああ、そうだったね忘れてたよ。依頼の素材を出しな」
そう言われ薬草、魔力草、ウサギを取り出した
「なかなかの成果だね。少し待ってな」
「あ、すいません依頼は受けてないんですが他にもあるんです。それってここで出しても大丈夫ですか?」
「仕方ないねぇ本当は依頼分以外は買い取りカウンターで出してもらうんだけどね」
いいよ。出しなと言ってくれた。やっぱおばちゃんはなんだかんだで面倒見はいいのだ。
カエルの舌とオークの肉50k、睾丸を2個を取り出した瞬間睨まれてしまった。睾丸が嫌だったのだろうか。俺も嫌だけどな。
「あんた無茶はするなと言っただろう。死んだら最後終わりなんだよっ!」
睾丸が嫌だったのでは無く、心配してくれたみたいだ。
「何も無理はしてませんよ。オークも今までに何度も狩った経験がありますからね。心配してくれたんですよね。ありがとう、おばちゃん」
「何言ってんだい、誰もあんたの心配なんかしてないよっ。受付を担当した自分の心配をしてたのさ!」
とか言ってるが若干頬が赤く染まってるのは気のせいじゃないだろう。あまり見たいものじゃないが。
数が多いから少し待ってなと言われ、掲示板まで依頼を見に行く
10分ほどでおばちゃんからお呼びがかかった
「今回も結構な額になったよ。薬草500zが35束で1万7500z、魔力草3000zが10束で3万z、ホーンラビットは状態がいいから6000zで5匹、3万zだね」
「フォレストフロッグの舌は2000zで34個、6万8000z。オーク肉なんだが今この街では迷宮都市からの輸送に頼っててね、若干値段が上がってるからキロ2000zだよ。50kで10万z。睾丸は1つ1万zで2万だね。全部で26万5500zだよ大銀貨2枚、銀貨6枚、大銅貨5枚、銅貨5枚で問題ないかい?」
問題なく受け取る。それで気になった事を聞いてみた
「おばちゃん、中級の魔物の依頼が一切ないんだけど、それってどうしてなの?」
「ああ、それはね、今国の兵士達が中級の森を攻略中なのは聞いているだろ。それが理由さ。前まではゴーレム目当てのDランク以上の冒険者がいたから中級の依頼もあったのさ。だがそいつらが皆迷宮都市に移動しちまってねぇ。今この街にいるのはEランクまでしかいないのさっ。そのせいで中級の依頼が出されても現状ことわっちまってるのさ」
それで謎が解けた。このギルドに来るたび目につく人を鑑定してるんだが、強い人を全く見かけないんだよね。一番強かったのが講習を担当したサブマスターのレベル28だった。その次は馬車で一緒だったおっさんだもんな。今このギルドで一番高レベルって俺なんじゃないだろうか。
「なるほどね、今日森行ってみて思ったんだけど魔物が少なかったんだよね。だから明日からオーク狩ろうと思うんだけどいいよね?」
「まぁいいけどねぇ。絶対無茶だけはするんじゃないよっ」
「わかってる。ありがとうね、おばちゃん」
じゃまた明日と声を掛けギルドを後にした
うっし!完全に言いくるめた。かなり危なかったがシエラさんに勝利した。もはやおばちゃん呼びにも何も反応しないぜ。一時は命の危険も感じたが、完全勝利だな、精神的にかなり疲れたが充実感に溢れてる。明日からはオークを狩る事も宣言したし、お金もどんどん溜まるだろう。オーク一匹12万は美味しい。
いろんな事に満足し、今日も適当な宿へと入り休むのだった。
その後ギルドでシエラさんをおばちゃん呼びする勇者がいるだとか、シエラさんを完全に落としたとかでおばちゃんキラーなんて呼ばれてるのを知った時、敗北感に満ち溢れるのだった。
HTP 1673/30000
所持金 37万500z




