リリィと野宿
馬車の中のコップや皿も回収した。
それから、リリィと歩きながら、話した。
「リリィ、様をつけなくていいから、カズオって呼んで」
「じゃあ、カズオさんでもいいですか?」
「じゃあ、それで」
「カズオさんは黒髪黒眼ですが、迷い人なのでしょうか?」
タチバナ家は黒髪黒目だが、代々女家系で、女性しか産まれない。
「違うよー、俺は生まれてからずっと、かなり遠くの山奥で暮らしてたから、世情にうとい、リリィに色々教えて欲しい」
さすがに異世界から来たと言っても信じてくれないだろう。
リリィはそういうことにしときますと言ってたがまあいいか。
リリィに歩きながら色々教えてもらった。
この異世界はアースといい、一年間だいたい360日で地球とあまり変わらない。
この世界では15歳で成人として認められるらしい。
ほとんどの人が、名前に性はなく名前だけらしい。
性も名前もあるのは、この世界の貴族、王族ぐらいらしい。
俺のステータスも、カズオだげだ。
ちなみにニホン国では貴族はいないらしい。
まずは通貨が銅貨が100ゴールで、銀貨が1000ゴールで、金貨が10000ゴールで、白金貨が100000ゴールで、光金貨は1000000ゴールで光金貨は滅多に出回らないらしい。
今アイテムボックスには、盗賊からの戦利品で70万G以上ある。
盗賊けっこう持ってたなー!
これから行く円形都市ニホン国はヒデオ タチバナが作った国で、ヒデオ タチバナは200年前に、突如現れて、違う世界から来た迷い人といい伝えられてて、黒髪黒眼で規格外の魔力を持ち、唯一のSSの冒険者でドラゴン倒し街を救ったり、魔族との戦争に参加して大活躍し勝利に導いたりとか伝説の英雄と伝えられている。
今の円形都市ニホンの女王もヒデオ タチバナの直系子孫らしい。
一回ぐらいは会ってみたいな。
リリィは10歳の時にお父さんと一度円形都市ニホン国に行った事あるらしい。
2時間ぐらい歩いて夜になったので、草原の大きな木のとこで夕食と野宿することにした。
コップを2個出して、プチウォーターで水を入れてリリィにコップを渡した。
「ありがとうございます」
「リリィは何か食料持ってるか?」
「ボク何にも持ってないです…」
アイテムボックスからホーンラビットを取り出して
「これ食える?」
「ホーンラビットは美味しいです」
「カズオさん、アイテムボックス使えるのですか?すごいです。はじめて見ました」
「この世界でアイテムボックス使える人は一人いるかどうかです」
「そうなのか」
「はい、普通は魔法鞄を使います。魔法鞄かなり高価でなかなか持ってる人も少ないです」
「荷物持ちなら、俺に任してくれ」
「はい」
ホーンラビットをプチファイヤーで丸焼きにして2人で食べながら話した。
「リリィはどうして円形都市ニホン国に?」
「ボクは、お父さんが冒険者をやってて、ボクも冒険者になりたかったのと、ヒデオ タチバナで憧れてたからです」
「リリィ、その背中の背負ってるの、良い魔双剣だな!」
「ありがとうございます。ボクのお父さんは、今は冒険者を引退してますが、Aランク冒険者でした。お父さんが、ずっと使ってて、引退した時に、この魔双剣はお父さんに貰いました」
「カズオさん魔物が近づいてきます」
現れてのは5匹のブラックウルフだった。
「ここはボクに、任して下さい」
リリィは、背中から、双剣を抜いた。
「わかった、気をつけろよ」
リリィが、双剣を構えた瞬間、姿が消えた。
リリィが、ブラックウルフの背後に、姿を現した時には、ブラックウルフは、5匹とも真っ二つになっていた。
「リリィ、強いじゃないか」
あれが、神速のスキルか…瞬間移動したような速さだったな…全く見えなかった。
「ありがとうございます」
ブラックウルフはアイテムボックスに入れた。
「売れた金はリリィに渡すから」
「カズオさんと、これからずっと一緒に居るので、お金はカズオさんが管理して下さい」
「リリィがそれでいいなら、わかった」
すごい信用されてるな!
リリィは、本当にいい子だ。
ちなみにホーンラビットは肉がやわらかく、なかなか美味しかった。
それから色々語ってたら2人ともいつの間にか寝てた。
朝になり、なんだ、このすごく柔らかい感触は…幸せな気分になる。
ずっと揉んでいたい……
目を開けると俺はリリィのおっぱいを揉んでいた。
まずい…昨日知り合ったばかりなのに、もうおっぱいを揉んでいる…
手を離さなければいけないのに、手が離れない。
そのまま揉んでいると
「ん……あん……あ……カズ…オさん……ダメ…」
「わ、悪い」
残念だと思いつつ、手を離した。
「カズオさん、そういう事は外では、やめて下さい」
外じゃなければいいのかよ……
「カズオさんは胸が好きなのですか?昨日もチラチラ見てたので」
「ぶはぁ……嫌いでは…ないかな……その…リリィ、怒ってないかな?」
「怒ったりしないです。それに、カズオさんなら……嫌じゃないですから……」
怒ってなくて良かった。
カズオさんなら嫌の後が、よく聞こえなかった。
リリィは顔が真っ赤だった。
「じゃあ、円形都市ニホン国に向けて出発するか」
「はい、夕方には着くと思います」
リリィとなら、この世界でも、楽しくやっていけそうだと思った。
俺達は円形都市ニホン国に出発した。
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