間話003話 王立士官学校物語・訓育委員会編③
本日三回目の間話の更新です。1話目、2話目を読んでいらっしゃらない方はご注意下さい。
「あなたたちは、横領をしていますね」
執行委員会室へ乗り込むなり、すました顔をしてレイモンドはそんなことを言った。
「はっ?」
二日連続の闖入者にロナルドもあきれ顔だ。
「ああ、申し遅れました。私は訓育委員会委員長代理、ウェルズリー伯爵家が次男レイモンド候補生です」
「…………そっちのは昨日のジャスティン候補生と一緒にいたガキだよな!? 二日連続でお前らは何なんだ!?」
サイラスを睨みつけながらロナルドは困惑した表情、そして怒気の孕んだ口調でそう訊ねる。
「えっと……」
「ジャスティン候補生は何の関係もありません。訓育委員会の職務として、私はあなたたちの告発をしにきただけです」
「馬鹿言え! 訓育委員会に横領の調査なんて職務があってたまるか」
「いえいえ、生徒会規則に書いてありますよ。『全て委員は生徒会の公正かつ円滑な運営に務むるべし』と。横領は明確に不公正な運営でしょうから、それを告発するのは委員の職務であると私は確信しています」
レイモンドの小馬鹿にしたような語り口に、ロナルドは顔を赤くさせながら青くするという器用な表情を見せ、そしてブルーノがため息を吐きながらレイモンドに話しかける。
「まったくルーパートは何をやってるんだ……ともかく君も私たちを告発しに来た、という理解でいいんだね?」
「ルーパート委員長は何も|されていませんよ。何も|、ね。ええ、その理解で結構です」
ルーパートに対する毒のある言葉を交えながら、にこりとしてレイモンドは宣言する。
「もちろん、貴族としての名誉に賭けて」
「…………わかった。ロナルド、今日もウィルフレッドを頼む」
そう言うと、ブルーノはに監査委員長のウィルフレッドを呼びにやらせる。
まるで昨日の焼き直しのように、ロナルドがウィルフレッドを伴って戻ってくる。
「またか……」
ウィルフレッドはロナルドからだいたいの事情は聞いていたらしく、レイモンドとサイラスの顔を見ると、やはりため息をついた。
「最近の二号生徒では探偵ごっこが流行ってるのか……」
「いえ、探偵ごっこではありませんよ」
自信たっぷりに言い切るレイモンドにロナルドは不快感を隠せず、シルヴェスターは鼻を鳴らす。
「昨日のクソガキもそんなことを言ってましたけどねぇ」
シルヴェスターの言葉を無視して、レイモンドが話し始める。
「横領は、廃用鎧の売却を通して行われています」
その場にいた、サイラス以外の全員がまたか、という顔をした。
「マクモリス商会に問い合わせたところ、昨年末に執行委員会の者十名が廃用鎧を売却しにきた、という証言が得られました。また、王立士官学校の正式な調査があれば協力するとの確約もあります」
「ふむ。だが廃用鎧はちゃんと階段下倉庫にあったぞ?」
ウィルフレッドはそう言いながら執行委員の面々の顔を見る。
「もしや、あれはあそこに保管しているだけで実は既に商会に売却済み、ということか?」
「そんなわけがあるか! あれはれっきとした生徒会の備品だ」
ロナルドが吠える。
しかし、その顔には今までにはない焦りがあった。
「いいですかねぇ?」
シルヴェスターが挙手する。
「もし売却の約束をしたとしても、我々が管理している間は転売されてしまう可能性がある為、商人も代金を払わないのが一般的でしょうね」
「うむ、確かそれはそうだな」
「それに仮に売約済みとしても、会計帳簿に記載する時期は代金を受け取ってあの廃用鎧を引き渡した段階でいいはずでしょう? ならば今年度に入るまで廃用鎧を引き渡していないのですから一切の不正はない、と言えるのでは?」
「確かに」
ウィルフレッドはそう言うと、再びレイモンドに視線を移す。
「だそうだが、君は本当にマクモリス商会に言ったのか?」
ウィルフレッドは今度はレイモンドがかまをかけたのではないか、と見ているようだった。
「ええ、行きましたよ。ついでに言えば、書証――執行委員会の公印入りの領収証も、正式な調査があれば提供してくれる旨の確約も得られています」
「そうなのか……君は執行委員会が廃用鎧を売った、書証もあると言い、彼らは廃用鎧は売っていないしその証拠に階段下倉庫に存在していると言うつまり、君か執行委員会のどちらかが嘘をついているわけだが……正直、私にはどちらが嘘をついているのかわからん」
書証、と聞いてウィルフレッドはますます混乱したようにそう言い切る。
サイラスが監査委員長がそれでいいのか、と言いたげな表情をしている中、自信満々にレイモンドが言葉を発した。
「何、簡単なことですよ」
堂々としたレイモンドの振る舞いに、全員の注目が集まる。
「マクモリス商会からも、執行委員会から廃用鎧は既に引き渡しを受けて転売したと聞き取ってあります。つまり、答えはたった一つ。廃用鎧は昨年末の時点では百領あった、と考えるべきでしょう」
はぁ、とウィルフレッドは気の抜けた返事を漏らし、サイラスも何を言っているんだ、という表情となる。
その反面、シルヴェスターとロナルド、それにブルーノはじっと沈黙していた。
「だって、それしか考えられないじゃないですか?」
「……いや、それはそうなんだが、じゃあ廃用鎧の五十はどこから持ってきたんだ?」
まだ困惑しているウィルフレッドにレイモンドはひょい、と書類の束を差し出す。
サイラスにも見せた、過去数十年分に及ぶ会計書類の束だ。
「ここに書いてありますよ」
呆気にとられながらも、ウィルフレッドはレイモンドの差し出した会計書類の束を見せる。
「さて、種明かしをしましょうか? 彼ら――いや、代々の執行委員会がどうやって横領してきたか、を」
レイモンドは全員に席に着くように言った。
たかが二号生徒、しかも細身で色白の、どう見ても軍人を養成する王立士官学校よりは、官僚を要請する王立大学の方が似合いそうなレイモンドの指示だったが、全員は気圧されたようにそれに従った。
「これは王国暦五〇〇年の会計書類です」
そう言いながら、レイモンドは一通の会計書類を提示する。
「この決算書には、廃用鎧の廃棄損が記載されています。数はやはり五十領、今回と同じく売却はしておらず、そのまま全て廃棄したことになっていますね」
「七十年前の話か……よく資料が残っていたな、というレベルの話だが、こんな昔の資料から読み解く必要があるのか?」
「ここから辿らないとわからないのです。ちなみに保管してあったのは監査委員会書庫ですよ」
自分ところの書庫に保管されていた、と聞いてウィルフレッドはばつの悪い顔をする。
入校してわずか一ヶ月、しかも監査委員でもないレイモンドが見つけたものを自分は一年以上監査委員をやっていて知らなかった、ということを悔恨している表情だった。
「その四年後、五〇四年、また廃棄損があります。やはり、五十領を、売却はしておらず、全て廃棄されたことになっていますね」
「ふむ……」
「この次……いや、失礼。全部挙げていくのは時間の無駄ですね。この七十年で、鎧の廃棄は五十領きっちりで行った回数は七回、いずれも廃用にされたものの、売却はされないままになっています。つまり、五百領の鎧がどこかに保管されていないとおかしいわけです」
部屋はしんと静まっていた。
「でも存在している廃用鎧は昨日、サイラスやウィルフレッドさんが確認した通り五十領。四百五十領がどこかに消えた計算となります」
「レイ、さっぱりわからないんだが、どこかで鎧をなくした、ということか?」
「いえいえ、そんなことじゃないですよ。昨年度を思い出せば簡単にわかります。昨年度の開始時には階段下倉庫に五十領の鎧が残っていた。そして、昨年度中に五十領を廃棄して階段下倉庫に入れ、そこから五十領出して売った。差し引き今も五十領が残っている。これを毎回行っていただけです」
「それに何の意味が……」
サイラスがよくわからない、という顔をしていたが、ウィルフレッドはさすがに監査委員長だった。
「なるほど、貯蔵品扱いしていないから、廃用鎧は書類上存在していないことになる。つまり、どこにも昨年度の開始時点での廃用鎧の数は記録されていないから……」
「ええ、そういうことです。昨年度五十領廃棄しましたが、売っていないのでちゃんと階段下倉庫に五十領あります、と言えるわけです。そして、次回の廃棄までにこの五十領は“行方不明”なり、そして次回の廃棄分五十領が同じように階段下倉庫に収まるわけです」
「えっと……」
理解出来ないらしいサイラス、唇を噛みしめているシルヴェスターや執行委員会の役員たち。
「わかりませんか? サイラス?」
「ああ、正直よくわからない」
「ならばもう少し簡単に説明しましょう。王国暦五〇〇年、廃棄した五十領の鎧を階段下倉庫にいれました。次に五〇四年、廃棄した五十領の鎧をまた階段下倉庫に入れて百領になりました。そして、そのうち五十領を売りさばきます。これで階段下倉庫には残り五十領ですね。もし五〇五年に前年度の決算書を見て誰かが売却代金が記載されていないことに気付いてもジャストと同じような結果になるでしょう」
ちゃんと倉庫にあるではないか、売却していないだけだ、と逆ねじを食らわせられるだけだ、とレイモンドは言う。
「でも、百領あるはずじゃないか、と言われたらどうするんだ?」
「ああ、それなら簡単です。知らない、としらばっくれればいい。それでお咎めなしです」
「そんなわけにいくか! 備品をなくしたってことだろ!?」
サイラスは常識的な意見を吐いたつもりだったが、レイモンドは朗らかに笑う。
「それが、いくのですよ。そもそも廃用鎧は五〇〇年の時点で員数外――つまり帳簿などに載っていない備品になっています。その員数外の備品があることを確実に知っているのは五〇〇年の執行委員だけでしょう。つまり、五〇二年から五〇四年までの間に、員数外の備品が“行方不明”になった、という結果だけが残ります。表向き、引き継ぎもされていない備品について、五〇四年の執行委員が責任追及されるわけもありません」
サイラスが沈黙した。
「そして、次に行った時――ああ、五一四年ですね――五一四年にも同じように五十領廃棄して、五十領売却する。決算書に出るのは五十領の廃棄だけで、やはり五〇五年から五一四年までの間に“行方不明”になった廃用鎧についてはどこで引き継がれなくなったのか、いつ“行方不明”になったのかわからず、責任追及できません」
レイモンドはそこでじろり、と執行委員会の方を見る。
普段は飄々としていて表情を読めないレイモンドが、珍しく表情に浮かべたのは怒り、だった。
その怒りは、横領という不正を働いた執行委員に対する怒りなのか、それとも同じ委員会のジャスティンを退学に追い込もうとした執行委員に対する怒りなのかはわからなかったが、その表情に浮かべていたのは怒りだった。
「今回みたいに、売りに行ったという事実を押さえられない限りはね」
そういうと、再び朗らかな笑顔に戻る。
「さて、種明かしはこんなものでいいでしょうか?」
「あ、ああ」
気圧されるようにウィルフレッドが頷く。
「積み上がった員数外の廃用鎧の不明分四百五十領がどうなったかは、監査委員会の方にお任せします」
「そうだな。なあ、ブルーノ。お前ら本当に廃用鎧の横領をやったんだな?」
ブルーノはすっと顔を上げた。
「ああ、間違いない。私がやったんだ」
「なぜだ? お前は首席入校でこれまで首席しか取ったことのない優秀な士官候補生、同期の星だろう。こんなところでたかが五十領の廃用鎧を横領しなくとも、末は将軍か、それとも軍務卿か……いずれにしても金も名誉も手に入れられるのに……」
ウィルフレッドはまさかお前が、信じられない、というように首を横に振った。
「ウィル、廃用鎧の売却代金一億ディールは魅力的だ」
「だからといって……」
「その一億ディールで何が出来る? 考えたことがあるか?」
「…………」
ブルーノの視線がウィルフレッドの目を射抜く。
その視線は、横領したと自白しているにもかかわらず、自分は間違ったことはしていない、とでも言っているようだった。
「この学校では毎年、教練中に重傷を負って再起不能になり、学校を去る者がいることを君も知っているだろう? そうして志半ばにして再起不能となった元候補生たちはどうしているか知っているか? 実家に帰ってもまともに働けない厄介者扱いをされて居場所を無くす者がどれだけいるか?」
「お前……」
「何年も頑張って王立士官学校に入り、教練に努めた結果がそれ、か? 名誉ある士官候補生として精進した結果がそれか? ……俺は先代からこの会計操作のことを聞かされた時、反発もした。でも、同期が、あるいは先輩がそうした厄介者扱いを受けてもせめて生活できるようにこの薄汚い一億ディールがいるなら、俺が汚れ役になってやると誓ったんだ」
ブルーノがそう言うのと同時に、シルヴェスターが一冊の綴りを持ってくる。
「これは?」
「執行委員会の一号生徒にだけ受け継がれてきた裏帳簿だ。これまでの廃用鎧の売却時期、売却代金、そしてどの元候補生にいくら支給したか、全部記録されている」
「そうか……」
ウィルフレッドは受け取った綴りと、ブルーノの顔を交互に見た。
「ウィルフレッドさん」
「レイモンド……こいつはどう処理したらいいんだろうな……俺にはわからなくなってきた……」
「それを決めるのは監査委員会の仕事ですよ。私としてはどんな理由があっても悪いことは悪いこと、とは思いますけどね」
レイモンドの言葉にウィルフレッドは怒りに満ちた視線をやった。
確かにブルーノを含む代々の執行委員が廃用鎧の売却代金を横領していたのは間違いない。
しかし、その目的を考えると一概に執行委員を責めれないという気持ちになっていたところに冷や水を浴びせたのだ。
「横領は横領であり、どう処分するかは最終的には生徒隊長や学校長の判断を仰ぐべきでしょう。同時に教練中の事故で再起不能となった者を援護する制度を我々は作るための意見具申もしていかないといけないでしょうね」
「でも、それをするとこいつらは……」
退学かよくて留年になってしまう、とウィルフレッドが続けようとしたのを、レイモンドが遮るように言う。
「大丈夫ですよ。今回の一件は七十年前からの悪弊だったわけです。それをブルーノさん一人に押しつけるわけにもいかないでしょう。上の方にも関わった人間はいそうですし」
それだけ言うと、意味ありげにレイモンドは笑った。
それから一週間後、王立士官学校の生徒全員を集めた集会が開かれた。
何事か、と思っている生徒たちに対して、王立士官学校の校長であるハントリー伯爵が全員の前で、執行委員会内において廃用鎧の売却代金を裏帳簿にしていた、と発表した。
当然に起きるどよめき――
しかし、ハントリー伯爵は言葉を続けた。
今回の一件は、確かに横領ではあったが、その目的は事故により再起不能となった同期を援護する目的であり、私利私欲によるものではないこと、七十年も続いた悪弊であったことから、執行委員の責任ではなく、全教官ひいてはこれまで王立士官学校で学んだ全士官の責任である、と。
ハントリー伯爵は最後に、営庭の友を思うことは素晴らしい心がけであるが、法を破って行うことは決して褒められたことではない、と締めくくった。
そして、同時に在学中に事故に遭い、退学を余儀なくされた者に対しての救恤制度が発表された。
「なあ、なんでブルーノさんたちはほとんど処分らしい処分もなかったんだ?」
その日の夕方、訓育委員会室でサイラスが不思議そうにレイモンドに問いかけていた。
確かに手段はともかく目的は非難されるようなものではなかったし、代々の執行委員がやってきたことと考えると必要以上に処分が重くならない、というレイモンドの見立てはわからないではない。
しかし、今回ブルーノたち執行委員会の役員に下された処分は、停学二週間という極めて短い停学で済んだのだ。
いくらなんでも公金のうちから一億ディール以上を裏帳簿にプールしていた犯人に対するものとしては軽すぎる、というサイラスの感想は一般的な意見と言えた。
「執行委員会は毎年のように首席卒業生を輩出しています。そして、卒業席次と軍内における出世はほぼ連動します。だから、執行委員会を強く非難すれば今の軍の上層部にいる執行委員会の出身者にも飛び火しかねません。だから同期の為を思って、という美談に仕立て上げたのでしょう。実際に救恤制度がない状況では必要悪の部分もありましたし」
レイモンドの説明を聞いてもサイラスは納得できないような表情を浮かべていた。
サイラスが何か反論しようとしたその時、がちゃり、とドアの開く音が聞こえる。
「ああ、ジャスト」
「お久しぶりです」
ジャスティンだった。
ジャスティンの出した退学願いは、無事にカニンガムのところで止められていたが、それでも一度出した退学願いを取り下げられない、というジャスティンと、引き留めるカニンガムやサイラスの間ですったもんだがあった挙げ句、昨日ようやく取り下げたらしかった。
久々のジャスティンとレイモンドの間に、少しばかりの沈黙が流れる。
「そういえばジャスト、聞きましたよ。なんでも執行委員会に引っ張られたのに、自分は訓育委員会に残るって言い張ったそうじゃないですか」
意外にもその沈黙を軽口のような会話で破ったのはレイモンドだった。
執行委員会の面々は当初辞任するつもりだったようだが、ウィルフレッドが中心となって留任の署名を集め、一号生徒と二号生徒のほぼ全員からの署名が集まった結果、留任することになっていた。
このあたりもサイラスが処分が甘いと感じるところなのだろうが、それはさておいて、貴族の名誉に賭けたことについて散々煽ったロナルドらはジャスティンに引け目を感じたらしく、ロナルドかシルヴェスターが辞任して席を空けるから、ジャスティンとレイモンドが執行委員会に入れ、と言っていたのだ。
「ふん、執行委員会に入ってもしょうがないからな。あれだけやり合った相手と一緒に仕事をするのはしづらくてしょうがない」
ジャスティンはそんな風に言うが、訓育委員会に不満たらたらだったジャスティンがなぁ、と思ってレイモンドもサイラスも思わずにやにやとしてしまう。
「それよりもレイ」
ジャスティンがレイモンドの方を向き直る。
「今回は、俺の失態をフォローしてくれて本当にありがとう。貴様がいなければ、俺は志半ばで退学することになっていただろう」
そういうと、ジャスティンは頭を下げた。
「気にしないで下さい。この貸しは来年、返してもらいますよ」
「ああ、もちろんだ。来年、俺は訓育委員長である貴様を支えよう!」
力強くそう言い切るジャスティンに、レイモンドは呆れたような顔をした。
「何を言っているんですか? 私がそんな面倒くさいことをしたいわけないでしょう。あなたが委員長になって私に仕事がないよう、楽をさせるんですよ?」
レイモンドの言いぐさに、ジャスティンは呆気にとられたような表情をしたが、すぐに大声で笑い出した。
そして、それにつられるようにレイモンドとサイラスも笑い出し、訓育委員会室からはいつまでも同期生三人の笑い声が聞こえていた。
これで本日の更新は終わりです。
体調不良で間話の更新が遅れて申し訳ありませんでした。
明日は18時と21時に二話分の更新を行い、明後日から平常通りの1日1回19時更新に戻ります。
[2015/08/04 09:30]追記
少し予定を変えて、8月4日は1話更新、8月5日が2話更新としようかと思います。
その方がおそらくキリがよくなりそうなので、よろしくお願いします。