間話002話 王立士官学校物語・訓育委員会編②
間話、本日2話目の更新です。
「これは、どういうことだ!?」
突然怒鳴り込んできた二号生徒の訓育委員を前に、執行委員会の役職者――委員長、副委員長、会計――たちは驚きを隠せないようだった。
彼らは上級生にあたる一号生徒であり、言わば上官に対していきなり怒鳴り込んできたに等しい行為だったからだ。
「なんだ、貴様は?」
「訓育委員会委員、二号生徒ジャスティン候補生!」
「そうか。俺は執行委員会副委員長、ロナルド候補生だ。では、ジャスティン候補生。貴様がいきなり怒鳴り込んできても、俺たちは何が起きているのかさっぱりわからん。至急、納得のいく説明を求める」
ロナルドのやや居丈高な言葉にジャスティンはますますヒートアップする。
「貴様、しらばくれるつもりか! いいか、貴様ら新しい鎧の購入をした時に、廃棄する鎧の下取り代金を着服しておるだろう!?」
ジャスティンの言葉を聞いて、ロナルドやその他の執行委員たちは一瞬、呆気にとられたような顔をした。
そして、すぐにロナルドが口を開く。
「下取り代金を着服、だと? 貴様、それは俺やここにいる執行委員の名誉を傷つけるものであるのは承知して言っているのだな? ――ああ、ちなみに俺はイーデン伯爵家次男ロナルドだ」
「ふん、知っておる。俺はクリフォード侯爵家嫡男だ」
「ああ、あのいくさ馬鹿侯爵家の嫡男か」
「なんだと!?」
露骨なロナルドの挑発にジャスティンがいきり立ちそうになったところでもう一人の執行委員が割って入った。
「ロナルド、やめろ」
まずロナルドを止めると、ジャスティンの方を向き直る。
「私はシーランド侯爵家嫡男ブルーノだ。執行委員長を拝命している。ジャスティン候補生、君は貴族の名誉にかけて我々が横領を行っていた、と告発したわけだな」
「ああ、その通りだ!」
そこまで話した時、不意にドアをノックする音が聞こえた。
警戒しながらもロナルドがドアを開ける。
「なんだ、貴様は?」
「すいません、自分は訓育委員会委員のサイラスと申します。こちらに……あっ」
恐る恐る執行委員会室にやってきたサイラスが、さらに恐る恐るロナルドに声を掛けた後、ジャスティンを見つける。
その様子を見てブルーノが頷いた。
「ふむ、君も私たちを告発しに来たのかな?」
「ええっと……ともかくジャスト……ジャスティン候補生が飛び出して行ったので……」
「そうか」
ブルーノはそれだけ答えると、ジャスティンを見る。
「君の告発はわかった。訓育委員長を飛び越した異例の告発だが、間違いなくこの執行委員長ブルーノ候補生が受理した。では、生徒会規則に則り、監査委員を呼び、監査委員による調査を行おうと思うがいかがか?」
「望むところ」
ブルーノはロナルドに命じて監査委員を呼びにやらせる。
ロナルドに連れられてやってきた監査委員――監査委員長ウィルフレッドはやってきてすぐに、ジャスティンの告発をふむふむ、と聞き始めた。
続いて会計帳簿を精査した上で、ウィルフレッドは執行委員会に向かって問いかける。
「この廃棄した鎧、というのはどうされたのですかな? 告発者ジャスティン候補生の言う通り、廃棄した鎧は売却できる資産ですし、帳簿を確認したところ、売却額の記載はありませんが……」
監査委員の言葉に眼鏡をかけた男――執行委員会の会計であるシルヴェスターがその言葉に頷いて話し始める。
「いえ、それはあくまで廃用とした鎧であり、別に売りさばいたわけではないのです」
「なるほど。つまり、今後売りさばくかもしれないが、使わないことを決定しただけでまだ売ってはいない、と。それならば確かに売却額の記載がなくともおかしくはない」
「ええ、そうなのです。あらぬ誤解を受けてしまいましたが、今年度以降に売却した際にはちゃんと売却益として記載すれば問題ありませんよね?」
「厳密にはこの廃用鎧は貯蔵品扱いにするべきと思いますが……まあそれをしなかったからといって会計処理として不正なものと言うことは出来ませんな」
ウィルフレッドは今度はジャスティンの方を向き直る。
「ということですが、告発者たるジャスティン候補生はどうお考えですか?」
「鎧を保管してある、というのか? さっき鎧の整理をしたが、そんなものはなかったぞ?」
ジャスティンとサイラスが整理した鎧は全て廃用ではないと備品リストに書かれていた。
そして、数としても二号生徒の数とほぼ同数しかなく、鎧を保管しているようにはジャスティンには思えなかったのだ。
「ああ、それならば別の倉庫にいれてあるんですよ。行ってみますか?」
にやにやと笑いながらシルヴェスターがジャスティンを見る。
「わかった、見に行こう」
結果から言うと、ジャスティンが案内された、通し番号もついていない階段下の倉庫には、ちゃんと五十領の、少し古ぼけた鎧が存在していた。
それらの鎧は廃用にするほど損傷している様子はなかったが、ともかく五十領の鎧があれば不正会計ではない、ということになる。
「どうです? 防いでも何でもないでしょ?」
シルヴェスターはにやけ面のまま、ジャスティンを見る。
「貴様は、俺たちにあらぬ疑いをかけたってわけだ」
ロナルドもじろりとジャスティンを見る。
「納得してもらえたかな?」
ブルーノもまた、ジャスティンを見る。
「…………済まなかった」
「済まなかった、で済ませる気か!? だいたい訓育委員長も通さずにいきなり執行委員会室に怒鳴り込んで来やがって。委員に選ばれて調子乗ってるのか知らねえけど、二号生徒風情が生意気なんだよ!」
「まあ、普通に考えれば自主退学ですよねぇ。貴族としての名誉にかけたんですから」
頭を下げるジャスティンに、ロナルドとシルヴェスターが集中砲火を浴びせる。
ジャスティンは恐らく屈辱に打ち震えながらも、自分がやったことだと自分に言い聞かせて頭を下げ続けている。
「まあ待て。二号生徒なんだからしょうがない。そこまで言うこともないだろう」
「おい、ブルーノ! お前がそんなのだと執行委員会がなめられるんだぞ!」
「落ち着け、ロナルド。これは執行委員長の正式な見解だ。我々として何かジャスティン候補生に罰を科したり、何かを求める気はない」
「…………ご厚情、感謝します」
ジャスティンは絞り出すようにそれだけ言うと、再び頭を下げた。
「と、いうわけなんだ」
翌日、昨日の顛末を訓育委員会室でレイモンドに伝えるサイラスの姿があった。
昨日、あのあと寮の自室へ帰った後もジャスティンは一言も言葉を発さなかったし、サイラスも彼の心中を慮り、そして自身が余計なことを言い出した後ろめたさも相まって何も声をかけられなかった。
だいぶ遅くなってから自室に帰ってきたレイモンドは、ジャスティンにまた怒鳴られるかと身構えていたようだったが、ジャスティンが意気消沈していて怒鳴りもしないことに違和感を感じながらも何も聞かなかった。
そして、意気消沈したジャスティンがいる前で顛末を説明する気にもなれなかったサイラスは翌日になって、ジャスティンの来ない訓育委員会室でようやく話をすることが出来たのだ。
「………呆れました」
レイモンドの第一声はそれだった。
「全く、呆れました。私の持っていた資料をちょっと見ただけでわかったつもりになって告発するとはどういうことなんでしょうね」
「すまん。自分たちの浅慮を恥ずかしく思う」
「それに正義感と言いますが、私の見つけた資料を勝手に持ち出して告発することのどこに正義があるんでしょうね。私の手柄を横取りした、と言われたらジャストはどうするつもりだったのか……ああ、彼は直情径行だから考えてないんでしょうね」
「……こんなことを言えた義理じゃないのはわかっているが俺もそうだからあんまり言ってくれるな……」
辛辣なレイモンドの言葉にサイラスも縮こまっていた。
勝手にレイモンドが集めた資料を見て、勝手に先走った挙げ句の失態なのだ。
「ちなみに、ジャストはどうなるんですか?」
「ブルーノ執行委員長は何も罰さないと言っていたが……」
「まあ貴族の名誉に賭けたのですから、やめるかもしれませんね」
「委員会にも来てないしな」
貴族の名誉に賭ける、というのはそれだけの重みを持つ言葉だ。
「さて、行きますか」
何気なくレイモンドが言い出した。
「うん? ジャストにやめるなと言いに行くのか?」
「そんなことをしても無駄なのは君もよくわかっているでしょう。ジャストは直情径行馬鹿ですから、我々が止めたところでやめるに決まっています」
「じゃあ……」
サイラスは何をしに行くのか、と困惑した声を上げる。
「決まっているでしょう。現場に、ですよ。まずはその鎧とやらを見てみましょう」
そう言うと、レイモンドは鼻歌でも歌いそうなくらいの足取りの軽さで訓育委員会室を出ていった。
レイモンドが回ったのは階段下の倉庫、そして第三倉庫と第五倉庫の三箇所だった。
訓育委員会の持つ鍵で勝手に開けて入って確認すると、第三倉庫と第五倉庫には前日と同じく三百と二十の鎧がそれぞれ収納されており、階段下倉庫にはやはり五十の廃用鎧が収納されていた。
「別に何の変哲もないだろ?」
「ええ、そうですね。ちなみにこの鎧の製造日は……ああ、ここですね」
レイモンドは勝手に廃用鎧を一つ、木箱から取り出して製造日を確認する。
「ふむ、十年前、と。なるほど」
何かわかったらしいレイモンドは少し困った顔をしながら廃用鎧を木箱にしまう。
「サイラス、君は王都出身でしたっけ?」
「ああ、そうだ。といっても王都の郊外に牧場を持っている馬商人の家だがな」
「それはちょうどいい。王立士官学校に鎧を納入している商人に心当たりはありませんか?」
「そりゃ親父に聞けばわかるが……」
「同期のよしみでお願いしますよ」
サイラスはすぐに外出許可を取ると、実家に帰って父親に聞いてみる。
そして、すぐに王立士官学校に立ち返ってレイモンドにその名を告げた。
「なるほど、鎧についてはマクモリス商会、という商会ですか。すぐに行きましょう」
レイモンドもまた外出許可を受けるために教官室へと赴く。
「なんだ、お前たち? 止めに来たのか? 一歩遅かったようだが……」
レイモンドとサイラスを見たカニンガム生徒隊長は複雑そうな表情を見せた。
「止めに?」
「もしかして、ジャストが……」
「ああ、退学願いを置いて行った。何があったんだ? 貴族の名誉に賭けて言えんと言われたんだが……」
「それは……」
「ジャストが貴族の名誉に賭けて言えない、と言うならば私たちが言うべきことではないでしょう。生徒隊長もそのようなことを聞かれるべきではないかと思いますが……」
執行委員会との一件を言いかけるサイラスを押しとどめ、やんわりとカニンガムに釘を刺す。
「ああ、そうだったな。これは本職の誤りであった。すまない」
「構いません。ところで退学願いはすぐに有効なのですか?」
「いや、陛下に上奏して許可を得ることになる。貴様らがここにいるのは形式上は陛下の命令によるものだからな」
「わかりました。では陛下への上奏は……」
「……それなら三日ほど時間はあるぞ。俺も忙しいからな」
外出許可を受けに来た上に、退学願いについて聞くレイモンドに何かを感じたらしく、カニンガムもそう返してきた。
恐らく忙しくて三日間出せないというのは方便で、レイモンドが動くことで、ジャスティンが自主的に退学願いを取り下げるのを期待しているのだろう。
「わかりました」
「お前らがなにをしようとしているのかは知らんが……営庭の友は生涯にわたる友だからな」
カニンガムの説教臭い言葉に、レイモンドは苦笑で応じた。
サイラスが言うには、マクモリス商会という武器商会は王都でも大通りに面したところにある大店とのことだった。
「うちとも私的な付き合いはある大店だ。うちは馬、こっちは武器だが、どっちも使い道は軍事、つまり顧客はかぶるが需要はかぶらないからな」
マクモリス商会のことを聞いた時、サイラスはそんな風に答えた。
「情報を共有している、ということですか?」
「共有は言い過ぎだが、お互いに顧客を紹介しあったりはしている関係だ」
「ふむ、サイラスの実家もそれなりに大きいのですね」
「おいおい、上品なマクモリスさんのところと、馬糞くさい俺のところはえらい違いなんだぞ?」
そんな冗談で応じているうちに、マクモリス商会の店に着いた。
「ありゃ、これはアーノルド商会の坊ちゃんじゃないですか」
マクモリス商会の店番はサイラスのことを知っていたらしく、すぐに出てきてもみ手となる。
その店番は坊ちゃんと呼ばれて恥ずかしげなサイラスと、それをにやにやと眺めるレイモンドを見比べて、再び口を開く。
「こちらの方は?」
「ああ、王立士官学校の同期のレイモンドだ」
「レイモンドです。ちょっとお話がありまして、マクモリス商会の代表とお話がしたいのですが……」
「……わかりました。取り次ぎましょう」
ぶしつけな申し出であったが、その店番はサイラスの方を一瞥して、通してくれた。
「やあ、サイラス、久しぶりじゃないか。王立士官学校に入ったんだって?」
「ええ、マクモリスのおじさん。お久しぶりです」
「どうだい、上手くやっているかい?」
「厳しく苦しい毎日ですが、充実しております」
「そうかいそうかい。そりゃよかった。で、今日は何の用だい?」
「僕の同期のレイモンドです。彼がマクモリスのおじさんに会いたいと言うから連れてきました」
そう言ってレイモンドを紹介する。
「おお、未来の将軍様に来て頂けるとは今日はついてる日だ」
そう言ってマクモリスはおどける。
「ははは、将軍どころか、士官にすらなれるかどうか……」
「何を言っているんだい? あれだけ難しい王立士官学校に入れたんだ。将軍にだってなれるさ」
「だといいんですがね」
笑いながらマクモリスの言葉を受け取っておいて、レイモンドは少し表情を引き締める。
「ところで、マクモリス代表。お願いがあるのですが……」
本題がきた、とマクモリスもまた表情を引き締める。
「最近……そうですね、ここ一年くらいの間に生徒会の者が五十領ほどの鎧を売りに来ませんでしたか?」
単刀直入なレイモンドの質問に、マクモリスは顔を曇らせながら答える。
「そいつは答えられないな。うちにも顧客の信用ってものがある。特に武器商会は売り買いした数が貴族の戦力に直結するから死んでも漏らせないさ」
「ええ、知っております。しかし、これはあくまで生徒会の公務なのです。私は王立士官学校生徒会において訓育委員会委員長代理を拝命しております。その訓育委員会の公務として、鎧の売却数を調べているのです」
レイモンドの言葉に、マクモリスは困惑した表情となる。
「なあ、サイラス。このレイモンド君の言っていることは本当なのか?」
「ええ、本当です……」
委員長代理、というのは委員長であるルーパートから留守番をしておけと言われたのをレイモンドが拡大解釈してるだけなので、どうなのかわかりませんが、と言いかけた。
そしてサイラスがそのことを言いかけたのを察知して、それを言わせないようにレイモンドが割って入る。
「自分はウェルズリー伯爵家が次男、レイモンドです。貴族の名誉に賭けて、私は嘘をいっていないことを誓いましょう」
貴族の名誉に賭けて、と言われてマクモリスは厄介なことになった、と言いたげな顔をした。
公務ならば売りに来た事実があったかなかったかを回答する理由になり得るし、レイモンドは貴族の名誉に賭けて公務であると言っている以上、それを疑えば貴族の名誉を怪我したということで無礼討ちを受けてもおかしくない。
一方で、仮にレイモンドが嘘をついていた場合、レイモンドが責を問われるのはもちろんだが、騙されたとはいえ顧客の情報を流したということでマクモリスもまた信用を落とすことになる。
だから、厄介なことになった、という表情だったのだが、観念したように答えた。
「…………ええ、ありましたよ、レイモンド訓育委員長代理殿。昨年末のことですな。五十領きっかり売っていきました」
「ちなみに、来ていたのは何人ですか?」
「十人です」
「その鎧は既に受け取っていますか? 当然ですが領収証を受け取っていると思いますが、確認させて頂けますか?」
「ええ、受け取って、既に転売しています。領収証は……わかりました」
レイモンドの言葉に、マクモリスは渋々といった表情でその領収証を持ってこさせる。
「これは、執行委員会の公印ですね」
「生徒会の会計業務は代々の執行委員会がやっており、この公印で問題ないはずです」
「ええ、問題ないですよ。ありがとうございます。もしかしたら後日、教官から同様の問い合わせがあるかもしれませんが、その時までこの領収証を置いておいて頂けると助かります」
「問題ありません。税金の関係で三年は置いておくものですから」
その言葉を聞いてレイモンドは顔をほころばせると、もう一度お礼を言ってマクモリス商会を辞した。
「なあ、レイ。あんな嘘ついて大丈夫だったのか?」
帰り道、サイラスは心配そうにレイモンドに訊ねた。
「嘘、とは?」
「貴族の名誉に賭けて、とかいって勝手に公務にしてマクモリスおじさんに情報を提供してもらっただろう?」
「ああ、それなら大丈夫ですよ。この一件を告発しないなら私が嘘をついたことはバレないでしょう。一方でこの一件の告発が通れば大事になりますから誰も私がついた小さな嘘なんか気にも留めずによくやったと言うでしょう」
自分が告発して負けるとは露とも思っていないレイモンドの態度にサイラスは笑いそうになる。
「おいおい、まさか告発して負けるって可能性は考えてないのか?」
「それこそまさか。告発する時には私は貴族としての名誉に賭けて告発するのですから、告発して通らなければ、その時点で私は貴族として終わり――今回嘘をついてもついてなくても同じことですよ」
とうとうこらえきれなくなって、サイラスは王都の往来で大笑いしてしまった。
周囲の人々が歩みを止めて、王立士官学校の制服を着て大笑いをする、目立つ二人組に注目する。
しばらくして笑いを止めたサイラスは、今までよりも気安くレイモンドの肩を叩いた。
「痛いのですが……」
「なあ、レイ。一体どういうことなんだ? 執行委員会の全員で去年の年末に五十領の鎧を売りに来た。でも五十領の鎧は実際には階段下倉庫にあるんだろう?」
「何、簡単なことですよ」
そう言いながら、レイモンドは鞄から資料の束を取り出してサイラスに渡す。
「これは……過去の会計帳簿じゃないか……二十年分くらい……いや、もっとか?」
「ええ、そうです。これに全てが書いてありますよ。では、ジャストの仇を取りに行きましょうか」
レイモンドはそう言うと、渡された資料の束に困惑するサイラスを尻目に、すたすたと王立士官学校に向かって歩き始めた。
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