異世界への足踏み
ZUNさんの作る「東方」を元にした二次創作です。
キャラのイメージ崩壊などを危惧する方は、前に戻って下さい。
「現実世界」
我々人類や、様々な動物、植物が住むこの惑星。
そんななか、私は詰まらない日常を送っていた。
私の名前は日月舞。一介の高校生だ。
しかし、最近不可思議なことに直面している。
夢の中で、一つの物語のようなモノが再生されるのだ。
視点は、「私」である。まぁ、当たり前なのかもしれないけど。
私は、その夢の中では「巫女」という設定であるらしく、ちょっと奇抜な巫女服を着ている。
他にも、巫女で有名なのが二人いた気がする。
夢なので、正確には分からないんだけど…
私はとある神社で掃除することが多いんだけど、たまに「異変」とやらでなにか、特別な力を使うことがある。
スペルカードとか、いったかな〜。
基本的に戦闘を行う時は弾幕を使うらしくて、みんなはそれを「弾幕ごっこ」って言うんだけど、もうそんなレベルを超えてたような気がする。
躱すスペースなど、ほぼ皆無。
隠し技で弾幕を蹴散らしたりしながら、相手にダメージを与えていく。
そうしながら、相手のスペルカードを出し尽くさせる。
そんな感じだった気がする。
今、覚えてるのはこのぐらいかな〜
続きは、また寝たらかな。
そんな思考を巡らしながら、アニメを見ていた時だった…
「舞ー!ちょっとコンビニ行ってきてくれない?」
これは、必要なモノを買わせる。というのがお母さんの意図だけど、私にとっては、お小遣いゲットのチャンス!という意図だ。
「は〜い、ちょっと待ってて〜」
私は、このままコンビニに行って、普通にモノを買って終わらせれば良かったのに、途中で発生した好奇心が私の未来、私を取り巻く世界そのものを大きく変える。
コンビニまでは、徒歩で約5分。
かなり近いんだけど、その間には裏路地が二本存在する。
私はいつもそれを注意深く見ながら(なんか出てきそうなぐらいに暗いから)コンビニへと、歩を進める…
「へ……?」
薄暗い森が、存在するのだ。
いくら裏路地が、整備されてないからといっても、木が生えることはないはず…
要らないことなのに、ついつい頭を突っ込んでしまうのは、私の悪いところだ。
「うわぁ、コンクリートが土になってる…?」
私は、そんな小さなことは気にせず、どんどん歩いていった。
☆★☆★☆
「幻想郷」
いったい、何時間歩いたかなー?
周りは、ずっと狭い森の中。
村の一つすら見えてこない。
「はぁ…はぁ。もう歩けないよ〜」
足には乳酸が溜まって、棒のように動かない。
すとんと、近くの岩場に腰を降ろす。
ひとときの休憩〜
と、思っていた矢先に…
カシャァ!というカメラのシャッターをきる音と眩しいフラッシュがなった。
「おお〜!見たことのない服を着ている人間!これは記事になりそうだわね〜」
え、え…?
「あ、あの〜あなたは?」
驚いた顔をそのままにしながら、正体不明の同い年ぐらいの少女に名前を尋ねる。
「あー、もしかして外の世界の人かな?どうやって此処に来たのかは、分からないんだけど、とりあえず自己紹介しておくわ。
私の名前は、射命丸 文。新聞を刊行してる天狗だよ〜、よろしくねぇ」
はい、よろしく。と、短く答え私のことを手短に話した。
「成る程ねぇ、ばりばり外の世界の人なんだ〜」
はぁ、外の世界…
ん?ちょっと待って。
私の夢の中で、この文さんが出てきてたよ?
え?どうなってるの?
もしかして、私、また寝てる?
このことを文さんに、言ってみると、意外な答えが、返ってきた。
「たぶん…この世界にいる妖怪の仕業だと思うなぁ。夢を司る妖怪なんて、聞いたことないんだけど、そいつの仕業なんだと思うよ」
はぁ…としか言いようが無かった。
妖怪なんて言われても、いまいちピンとこない。
「あ、そうそう私も妖怪だよ〜」
「よ、妖怪!?」
こんな可愛い新聞記者が、妖怪だったなんて…
もしかして、妖怪っていっても人間と一緒で、様々な性格や可愛いさがあるというのことかな…
「そう、しかも新聞記者ということから、情報もだいぶ入るんだよ」
たしかに、新聞というのは情報が命だ。それが無ければ新聞ではない。
ということは、その情報を利用して、私に夢を見せてる妖怪を見つける!
そしたら、反省してもらう!
成る程、文さんはこういう風に考えてたのね…
「んー、舞ちゃんはここで迷ってるんだよね?」
はい…と、小さく答える。
「じゃあ、ちょっと怖いかもしれないんだけど人里まで飛んで送るわ。何を考えるにしても、宿が無いんじゃどうしようもないしね」
文さんはそう言いながら、私をお姫様抱っこし、背中の黒い翼をはばたかせた。
「ひっ?!」
味わったことのない浮遊感に恐怖を覚える。
落ちることはないだろうけど、凄く怖い…
「大丈夫だよ、安心して空を楽しもう!」
「はぁ…はぁ」
「いやー、満足!ゴメンねありがとう」
私の体は、空を怖がっている。
少々気持ち悪いどころか、吐き気までする。
文さんは、飛んだ後にいきなりスピードを出し、空中で何回も回転し…と繰り返されたらどんなにガッチリな男だって、私と同じようになっていただろう。
「宿は、天狗の名に誓って、いい場所を見つけてあげるね〜、ここで待ってて」
そう言うと、文さんはどこかに飛んでいった。
なんで、あんなに元気なんだろう…
ものの5秒も経たずに、文さんは戻ってきた。
「はいは〜い、宿の準備できたよ〜」
また文さんに抱っこして貰い、宿に向かう。
「いらっしゃいませ」
若い和服を着たお姉さんが、来店客に定番の挨拶をする。
「この人だよ、着替えないっぽいから、なんか貸してあげて」
かしこまりました。と言ってお姉さんは何処かに行ってしまった。
「今日は、ゆっくり休んで。また明日、活動しよう。8時に迎えに行くから、それまでに起きといてね」
「は…はい、ありがとうございます」
またね、と言って文さんは帰っていった。
なんか、優しい新聞記者のお姉さんって感じだな〜
「失礼致します。お部屋の準備ができましたので、ご案内します。」
「こちらが、お部屋になります」
私は、言われた通りに、部屋の中に入る。
「ゆっくりしていってね!」
いきなり、足下から声が聞こえた。
「ん?うわぁ!?」
なんだこれ!凄く可愛いんだけど、顔しかなくて、凄く怖い!
「き、君は?」
「ゆっくりレイムだよ!」
ゆっくり??そんな生き物がいるのか、この世界には…
それにしても、誰かに似てるなぁ。
ま、いいか。
今日はこのゆっくりレイムと遊んで、寝ようかな…
✦読んで下さってありがとうございます✦
これからも、連載していきますので、応援してくだされば、嬉しいです(o'ω'o)ノ
まだまだ東方に馴染みが無くて、性格とか、おかしいかもしれませんが、そこらへんは、温かい目でお願いします(ρω*)ノ