こんな推理小説は嫌だ~驚愕のトリック編
俺たちは招待状を貰い、ある館に泊まっていたのだがその夜からいくつもの殺人事件が起こっていた。そこに探偵と名乗る男が居合わせたらしく、少しずつ事件を捜査していたらしいのだが、続々と被害者が集まっていく。
俺たち容疑者は探偵に大広間に集められていた。
「おい探偵さんよこんなに人を集めたということは……」
「そう分かったんですよ。この四八六館連続殺人事件の犯人がね!」
探偵はそう告げた。
「じゃ、じゃあ犯人は誰だっていうんだ」
観衆が告げると、探偵は自信満々に指を指した。
「犯人は貴方です!」
指を指した相手は俺の親友の耕太郎だった。
「は?僕が犯人?」
親友は驚いた様子で答える。それも当然であろう。自分があれだけの殺人事件の犯人とされてしまったのだから驚くのが道理だ。当然俺も信じられない。
「探偵さんよ。そりゃないだろコイツはいい奴だぜ?人殺しなんてできる訳がない」
すると探偵はハハハと笑って。
「良いでしょう。では猿にも分かるように説明しましょうか」
誰が猿だコラ!
耕太郎は冷静に対応する。
「第1の事件の時に被害者が赤いペンキの中に頭から突っ込まれていましたね」
「そうだ。耕太郎は死亡推定時刻にはあの場所にいなかったはず」
「そうですね~。実はあの時トリックが使われていたんです」
どんなトリックだと言うんだ……
「まず我々はペンキ樽に入れたと思っていた。その乾き方から推定時刻を割り出したわけですが、実際は既にあの時点で死んでいてその後でペンキにいれたとしたら?」
「た、確かにそれならば長時間の離脱をしなくても良いかもしれないが……あの時部屋にいたアイツがあの部屋に行くためには俺らの居る部屋を通らなければならない。そこに座っていた誰一人に気づかれずには行けないだろう?」
「それは簡単です、耕太郎さんは部屋を出た後で廊下の窓を開けそこから向こうの部屋に跳んだんですよ。その間に窓はなくそれを見ることはできない」
「無理ですよ!だってあそこは10m以上あるんですけど?」
「そんな事関係ありません。実際にできた以上可能と見るのが正しいかと」
探偵はヒヒヒと笑いながらそう言った。一体何を言っているんだこの探偵は……
「でもそうだとしたら次の犯行は不可能でしょう。だって密室の事件だってあるんですよ?四方窓のない部屋かつ、入り口に中から鍵がかかっている部屋の中で耕太郎はどうやって殺害したというんです」
俺はまた探偵に尋ねる。すると探偵はフフフと笑った。いちいちは行で笑うな!
「そんなのは簡単ですよ。中から鍵を開けてもらえばいい」
「それで中には入れても今度は鍵が閉まらないでしょう!」
俺は勝ち誇ったように言った。しかし探偵はヘヘへと笑った。いちいち笑うな。
「そんなの鍵を閉めた後、扉を少し揺らせば鍵が勝手に締まる仕組みですよ。知らなかったんですか?」
知るか俺はこの館に来たのは初めてだぞ!
耕太郎ここまで言われて悲しくないのか?俺が耕太郎を見ると……
「ホホホホホホ!」
急に笑い出した。
「そうだそうだよ。俺が全部壊したんだ!悪いな」
耕太郎は犯行を暴露し始める。
「そうだよ!俺が全部やったんだ。最初の事件を起こした後、跳んでまた同じ場所に戻ってきて、第2の事件では今言った方法で密室を作り、第3の事件では3段ジャンプをして谷を飛び越えて時間を短縮し、帰って来た時の勢いでアイツをラリアットで殺し……」
「……」
え?何コイツビックリ人間だったの?
俺は流石にびっくりした。その後に行われる犯行の手口もあり得ない程の運動神経を要するもので……良く20人も殺せたなと逆に感心してしまった。
「そして次の犠牲者はお前らだ!」
耕太郎はポケットから巨大ハンマーを取り出した。何あのポケットは四次元ポケットか何かなの?
「おらぁ!」
そう言って探偵に飛び掛かる。しかし……
「探偵パンチ!」
パンチ一発で耕太郎を伸してしまった。
「これでキラっと解決!」
どこが?
俺はその惨状を見て口を大きく開けてしまった。




