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(ナイトハルト王子視点)

父上に執務室へと呼ばれ、俺と父上はお互いソファに座り、テーブルを挟んで向き合っている。


「ベッドに横たわるお前に声を掛け続けた日々だったせいか、この状況だけでも新鮮だな」


「そうですね。俺もまさかこんな日が訪れようとは夢にも思いませんでした」


「うむ。喜ばしいことだがな。ナイトハルト。お前の呪いは解け切っていないとは言えど、こうして少しは動けるようになった。

今まで座学のみだった王太子として学ばなければならないことをお前には会得していってもらわねばならん」


「はい。もちろんです」


「そうなると、お前には後継者としての責務も負ってもらわねばならん。

つまりは婚約者を定めてもらう」


「父上、俺はシャルロットを愛しています」


「分かっている。私としてもあの娘は10年幽閉されていたにも関わらず、良識があり、優しい良い娘だと思う。

しかも光の力を有し、お前の呪いもシャルロットがいれば緩和される。

つまりは、シャルロットさえお前の傍にいてくれれば、最悪呪いが解け切らずともお前は王太子としての責務を全うできる。

だがシャルロットはお前恋愛対象として好いてはいないだろう」


「好いてもらえるように、全力を尽くします」


「そうだな。お前とシャルロットが結ばれるのが最善だが、期限を決めさせてもらう」


「期限?」


「三年だ。お前の王太子としての学ぶ時間も必要だしな。

三年後、状況によるが、お前がシャルロットに好かれていなくても、私は国王としてシャルロットにお前の妃となるよう命じる。

この国の繁栄のためにな」


「それは……」


「そうだ。シャルロットの意思ではない。だがシャルロットは私の命令とあれば従うだろう。

そんなことはさせたくないよな? 仮に呪いが解けていれば、隣国の王女や有力な貴族の娘が候補に挙がって来るだろう。

ナイトハルト。時間はあまりないと思え。よいな?」


「分かりました」


三年の猶予期間をもらえただけでも有難い。

シャルロット。君と出会った瞬間に運命だと察した。

彼女以外と結婚など考えられない。

シャルロットのお陰で浄化された首飾りに触れながら、俺は決意を固めたのだった。


ここで一章完結です。

二章も更新する時は毎日更新を予定しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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