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王族に囲まれるという、緊張しっぱなしの状況から脱出し、城に設けて下さった私の部屋に戻るとやっと一息付けた。


【やはり、国を出ることは難しくなってしまいましたね】


「猫さん。その、猫さんはどうなさるのですか?」


猫さんがいなくなってしまったら、かなり不安であると同時に、光の魔法をどう修業していったらいいかも分からない。

何より、現在。私にとって一番信頼できる相手である猫さんがいなくなることが寂しくて仕方ない。


【暫くはシャルロットさんの側にいますよ】


「本当ですか!?」


【ええ。王子にあの首飾りを貸したままですし。

シャルロットさんが浄化して下さったお陰で、私の飼い主だった女性とその恋人の魂はあの首飾りの中で眠りにつきました。

王子の呪いが解かれた時に、墓に埋葬するつもりです」


ということは、猫さんは王子殿下の呪いが解けるまで一緒にいてくださるということだ!


「猫さん、私とっても嬉しいです!」


【ふふふ。そんなに喜んでもらえると私も嬉しいですよ。

そうだ。シャルロットさん。私に名前を付けていただけませんか?】


「え!? わ、私でよろしいのですか?」


【ええ。前の飼い主の女性には付けてもらう機会がなかったものですから。お願いします】


責任重大なご指名に、ドキドキしてしまうけれど、実は猫さんと過ごしていてピンと来ていた名前がある。


「では、東国の古の英雄の桃太郎様から名をいただいて、『モモ』でいかかでしょうか?

桃太郎様は勇敢にも鬼を討伐された英雄と本で読みました」


【鬼退治の英雄の名前を猫の幽霊に付けるのですか? ふふふ。面白い。では有難く頂戴しようと思います】


猫さん、いえ、モモさんが気に入ってくださって良かった。

これからの生活がどうなるかは分からないけれど、モモさんがいてくださったら百人力だ。


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