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「殿下! 首にかけていらっしゃる首飾りを外してください。危険です!」


【大丈夫ですよ、シャルロットさん】


「え?」


ひょこりと王子殿下の横から顔を見せてくれたのは猫さん。


【シャルロットさんが浄化してくれたことにより、首飾りは聖なる道具へと変化しました。

その証拠に王子の呪いを少しは緩和できているんですよ】


「猫さん、私、呆れて見捨てられたのだとばかり……」


【見捨てませんよ。そんな薄情な猫だとお思いでしたか?

人間の中にもシャルロットさんや私の飼い主だった女性のような良い人間がいることは分かっていますから】


私に近付いて涙を舐めとってくれる猫さんを見て、今度は安堵で涙を流してしまう。


「猫殿が俺達に事の顛末を説明してくれたのだ」


「え!? じゃあ、今殿下は猫さんが見えていらっしゃる?」


【はい。私の魔法で私の姿と声を本来幽霊を感知できない人間にも見えて聞こえさせています】


「俺自身の呪いについても聞いたよ。

そしてファウベル伯爵は君の父だということも聞いた。

そちらは父上と、俺の殺害計画を直接聞きだしていたアリシアが対応してくれている。

俺はどうしても、君を迎えに来たくてな」


ふぅと、息を吐き出すと王子殿下は座り込む。


「殿下? 大丈夫ですか?」


「我ながら情けないが、ここまで来るのが今の俺の体力ではギリギリだった」


それでも私を安心させるために殿下は来てくださったのだ。


「殿下、ありがとうございます」


【お二人揃って体力が無さ過ぎです。これから要修行ですね】


猫さんの呆れた様子に、殿下と顔を見合わせると、同時に笑ってしまう。

未来のことを話せていることが嬉しくて、今度は嬉し涙を流したのだった。


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