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8.最終話 最後の仕上げ


 国の民を盾にする作戦かしら?私が国民を盾にとられると弱いのを知ってるわねぇ。でも…。ちょっと非道かしら?

「元は私の国民だったかもしれないけど―――今はあなたがなんとかしなければならない、なんとかすべき国民でしょう?それを訴えられても……」

 セドリック様は「頑張って切り捨てたな」と言ってくれた。ちょっと救われた。


「貴殿の国に本当に覚悟があるのか?」

「もちろん!」

「では、貴殿の国をこのエルフィンストーン帝国の属国とする。これならば問題あるまい。貴殿はただの領主だ」

「この国の重鎮にしていただけるとかは?」

「あるわけなかろう?レイチェルを裏切り、少ししかない領地すらもうまく経営することができないような人間はエルフィンストーン帝国の上層部には要らない」

 まぁ、そうだよね。

「あの領地の名前……どうしよう?」

「元・公国領でいいんじゃないですか?」

「貴殿はこれより元・公国領の領主となり、領地経営に励むがよい」


 ついでにアップルビーはとっくに合併・統合されているという話をした。一部下級貴族は本当に驚いていた。私を信じてついてきてくれたのに、なんか騙したみたいで悪いなぁと思ったけど、彼ら曰く、「エルフィンストーン帝国の下級貴族として生きていく事になると思うとなんだか力が湧いてくるようです」だそうだ。私にはわからない。


 長い名前の公国について行った貴族は不憫だ。『エルフィンストーン帝国の属国の貴族』という事になる。

 ん?もう、領主としてボブがいるから、まさかの平民落ち?


 究極の2択は本当に究極だったようだ。まさか、人生を決めるとは…。


 私とセドリック様はその夜会でもうここぞとばかりに周りにアツアツっぷりを見せつけていた。特にダンスでは腰に手を回され、互いに見つめ合い、『二人の世界』を作っていた。



 

「はぁ、なんかスッキリしたぁ」

「ドレスから普段の服になって、コルセット外したからじゃないか?」

 セドリック様はわかってないなぁ。もうボブは私の人生に関わってこないだろう。領地経営をすることでいっぱいいっぱいだろうから。そう思うと、なんだかスッキリ!


「あの時セドリック様に声をかけて頂いて良かった!」

「お褒めにあずかり光栄です。俺としてはただ一目惚れしたお嬢さんに話しかけただけなんだけどね」



 それからというもの、私とセドリック様は仲睦まじく過ごしました。

 子宝にも恵まれ、3男2女の子ども。それから、10人くらいだったかなぁ?名前間違えて怒られたりしたのよね。孫たちにも恵まれ、幸せに暮らしました♡



名前はよく間違えられるなぁ。祖父とか祖母。イヤ、私が甥達の名前を間違って怒られる。小さい子に怒られるってちょっと凹んだ。

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ボブの最後の足掻きは、国民を盾にしての訴えか。レイチェルは、何とか頑張って切り捨て。セドリック様から属国になるように提案。ボブが受け入れ、只の一領主になるか。ボブの女性を見る目が無かった事に尽きるのか…
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