5.覚醒
【ふん♪ふん〜♪ふふふ♡ おっ!ここじゃ!!
着いたぞ〜陽〜 食料も沢山じゃな✌】
食料があるのはかなり助かるし、この世界の事
もっと詳しく聞かないとな~
「もう腹ペコだよ~まず
飯にしようぜ!アル……シエル………………?」
陽が見たものは、無造作に放置されている死体の山だった。おそらく魔物だと思われが、甲冑を着た人間と思われる死体もちらほらと目に止まった
「うぷっ!!おぇぇぇぇええ……ぅゔ……
なんだよこれ!?アルシエル!!?」
【陽の奴………感動しすぎて腰を抜かしておるな!
腹が空き過ぎてヨダレまみれじゃなwww
感動するのも良いが早くこっちにこんか〜】
「感動してねぇよ!!!死体の山じゃねぇか!?
油断してたぜ……ここは異世界だ……気を引き締
めないとな」
陽はアルシエルの声のする方へ歩だした…
暫く歩くと不思議な事に死体の山を見ると何故かわからないが、最初に見た時程落ち着いている自分がいた…なんか美味そうだな………
美味そう!?俺は何を言ってんだ……
まあそんな事よりアルシエルのやつどこまで行ったんだよ!とぶつぶつ小言を言っていると、流水音らしき音と聞き覚えのある鼻歌が聞こえてきた
「なんだよ……これ……嘘だろ」
陽は目の前の光景に思考が停止した……
数十メートルはあるだろうか?魔物か人間か区別出来ない白骨化した亡骸の山に、その山を中心に
透明度の高い美しい湖が辺り一面に広がっていた
良く見ると魔法陣みたいなものや、見たことのない文字が彫られた石版があちこちにあった……
【陽!遅いぞ〜とうじゃ?絶景じゃろ!?
そうじゃ?飯の前にまずはこれじゃな
スキル発動!】
「ちょっと待ってぇぇ!えっっっっ?
何これ……………?」
アルシエルがスキルを発動した瞬間、美しかった湖は真っ黒に染まり、そこら中にある石版が光出した…
【どうした陽?何を呆けておるwww早くこの湯
に浸かってみろ】
何言ってだこいつ……この真っ黒な液体に浸かれと?無理だろ……ん?スキル発動って言ってたよな?
「アルシエル…これはお前のスキルなんだよな?
また今度にするよ!なぁアルシエル?」
【また今度か……妾が信用出来ないのか…?
妾の事嫌いなのか……?】
「アルシエル…すまんすまん!冗談だって!
飯の前に一風呂入るかな!」
【ん!?そうかそうか!さすが陽じゃな♡
早う浸かってよろ!びっくりするぞ!】
陽はなんとなくだが、アルシエルが悲しんでいる気がして、胸がチクリとした……
かなりビビってはいるがこの真っ黒な水に浸かる事にした……汗臭い服を脱ぎ捨て、恐る恐る近づき、真っ黒な水に足を入れた
「ん!?温かい!ふぅぅぅ~良い湯だ〜ホクホク
温泉に浸かっているみたいだな~」
陽は気付いていないようだが、額に黒い太陽の紋様が現れ、身体付きも少し筋肉質になっていた…
【どうじゃ?気持ちいじゃろ?紋様も馴染んで
おるし、まずは第一段階クリアじゃな!
失敗すると体が木端微塵じゃしなwww】
「おいいいい!!木端微塵ってなんだよ!
さきに言えよ!死んだらどうすんだ!!」
【陽なら大丈夫じゃよ~信じておったもん♡】
「信じておったもん♡って…たく…
ん?第一段階クリアってなんか俺変わった?」
【あ!良いものがあるこの前冒険者が持っておっ
たものが…何処にしまったかの………】
アルシエルは体の中に手も突っ込み何かを探し始めた…てか体の中どうなってんだよ…
【あった!あった!これじゃ!女冒険者が持って
おった手鏡じゃキラキラ☆これで見てみろ】
見てみろって…てかやっぱり冒険者とかこの世界にはいるんだな……あの死体もやっぱり……
まぁ今はいいかwwwなんか知らんけど最初ほど嫌悪感はないな~不思議だ…てかさっきまで額が温かくてふわふわしてたけど、今はスッキリしてる気がする…一先ず鏡で見て見ますか
「ちょっと痩せたな~ん!?なんだこの黒い紋様
は?黒色の太陽?」
【妾の黒い太陽は破壊と再生を司るスキルで
水をスキルで破壊し冒険者達が使う回復スキル
を魔族に合わせて造り直したものがこの黒い水
の正体じゃ!しかもこの水は我ら魔族にとって
最悪な代物………聖水からできておる!
ラッキーじゃたな~この体だど何故か聖水が効
かないから、怖いもの無しじゃ✌】
「なるほど…転生してきたばかりで、まだ体が
馴染んなくて、魔族として完全に再生された訳
か……魔族じゃないともしかして……?」
【そう言う事よ!そうじゃな〜人間がこの湯に浸
ると木端微塵じゃなwww】
あぶねぇよ!魔族で良かったとこの世界に来て、はじめて思ったは……ん?なんか良い匂いがする?
【陽〜腹が空いたじゃろ?肉が焼けたぞ〜一緒に
食べようぞ!】
「これは!?マンガ肉ぅぅぅぅ!!一度は食べて
みたいと夢見た男の嫌!男も女も絶対食いたい
に決まっている!!最高だぜ!!!!!!!
はぁはぁジュルル……もう食べていいか♡」
【まったく陽はしょうがないの♡ヨダレ垂れす
ぎじゃなwww食べて良いぞ!】
「よっしゃ!!いっただきま~す!
んんん♡美味すぎるよぉぉぉぉおお!
肉汁半端ねぇよ!しかもこの皮は口の中で弾
け、肉は柔らかくジューシー♡ん!?こっちの
肉なんだ?んんん♡砂肝みたいにコリコリとし
た歯ごたえがたまらん♡」
完全に魔族として覚醒した陽は気づいていない…
アルシエルは気を遣って魔物の肉だけにした事を…覚醒する前ならおそらく躊躇したはずだ…
ここまでの道のりに人間の死体もあった事を…
「アル!最高に美味いぜぇ~お前は天才か!?
俺と結婚してくれ〜」
【!?何をバカなことを言っとるっ
良く噛んで食うじゃぞ〜じゃんじゃん
焼くからの〜陽のやつ…「アル」か…
なんか胸の辺りがぽかぽかするし、不思議な
感じじゃなwww】
「サンキューアル!愛してるぜ~てかなんか顔
が赤いぞ?どうした?大丈夫か?」
【愛して!だだ大丈夫じゃ!!こっちを見るな
!!!なんでもない!ちっと暑いだけじゃ】
アルシエルは、このぽかぽかするようなむず痒いような今まで感じた事はなかったが、知識として
知ってはいた…人間の書物にはこう記されている
恋は!暴風!天災級!……コントロール不能で、
身を滅ぼす病と……なんと恐ろしい病じゃ!
このぽかぽかが身を滅ぼす天災になると?
まぁ妾は暗黒神!天災など恐るるに足らず!
いつでも来るがよい!ハ〜ハッハッハ!
何言ってんだアルシエル……
次回は修行編突入!




