ユングのタイプ論で自分を知ろう
私は学生時代、ユングの『心理学的類型』にハマりました。
何しろ100年前の心理学理論なので今でも通用しているのかはわかりませんが、私はとても納得し、影響を受けました。
人間の性格タイプを大きく2つに分けて、それぞれをさらに4つのタイプに分けるというものなんですが、
これ、自分がどういうタイプの作者あるいは読者なのか知るためにとても有用だと思います。
では、それぞれのタイプを紹介しますが、
私は心理学者ではありませんし、私が独断と偏見で理解したものであることを先に断っておきます。
まずは『外交的なタイプ』と『内向的なタイプ』の2つに大きく分かれます。
・外交的タイプ
社交的で明るいタイプ、と思われがちですが、必ずしもそうではないようです。自分の求めるものが外に得られなかったりすると反動で引きこもりになったりもします。極端な言い方をすると世界は外側にあると思ってるタイプ。躁鬱タイプとも呼ばれるようです。
・内向的タイプ
暗くて1人が好きなタイプ、と思われがちですが、こちらも必ずしもそうではないようです。社会生活の中で社交的に、明るく育つ人もいます。極端な言い方をすると世界は自分が見ているから存在すると思ってるタイプ。分裂タイプとも呼ばれるようです。
私の知り合いに1人、どう見ても外交的タイプなのに、自分は内向的なタイプだと思い込んでいる子がいます。病んだ外向はとても内向的になったりするようです。わかりやすい判断の仕方は、『自分を認めてくれるなら誰とでも付き合う人は外向』『自分の認める人となら誰とでも付き合う人は内向』みたいな感じだと思います。
では次に、それぞれに4つのタイプに分かれます。
『思考型』『感情型』『感覚型』『直観型』の4つが外向、内向それぞれにあり、心理学的類型はユングでは全部で8つということになります。
ちなみにこのうちのどれか1つのタイプしか1人が持たないというわけではなくて、誰でもすべてのタイプを持っています。ただ、どのタイプが最も分化しているかによって『この人はこのタイプ』と分けることが出来ます。
また、メインタイプの次に強いものはサブタイプとして補助的な役割をします。
では、とりあえず、どうぞ。
あなたはどのタイプ?
《外向的合理的性格タイプ》
・外向的思考型
論理的な思考を得意とし、社会性を重んじ、社会の歯車となるのをよしとするタイプです。男性に多いです。女性がこのタイプだとバリキャリの百合姉さんになりそう。理論立てたプロットを綿密に組み、社会派小説や豪華絢爛な歴史小説を書くイメージです。
・外向的感情型
豊かな感情を自分のものとして流されることなく駆使し、面倒見がよく、いいお母さんになれそうなタイプです。女性に多いです。男性がこのタイプだと色々悩むようです。感情豊かな童話や女性らしい恋愛ものが似合いそう。
《外向的非合理的性格タイプ》
・外向的感覚型
音楽を聴いて『色が見える』とか言いそうなタイプ。デザインや絵画、ファッション等のセンスが良く、モテそう(笑)。刹那主義的な印象もあります。センスの良さを活かして色彩感覚豊かなものを書きそう。ファム・ファタールとかドン・ファンみたいな感じ?
・外向的直観型
思考型と似ていますが、思考型が理論と実験に基づいて時間をかけて辿り着く結論に一瞬でぽん!と辿り着くタイプ。しかも4割ぐらいの正確さで正しい答えを導き出すそうです。もちろん思考型は100%を目指しているので正確さでは負けますが、ひらめきによる速さが売りです。ファッションに無頓着な人が多いようです。探偵推理ものやホラーが似合う感じ。
《内向的合理的性格タイプ》
・内向的思考型
何やらブツブツと静かに考え事をいつもしているようなタイプ。外向型なら同じ思考でも現実社会に向かうのが、こちらは内省的で抽象的な、哲学的な感じ。男性に多い。とても難解な哲学的文学作品を得意げに産み出すイメージがあります。
・内向的感情型
自分の好きなものを自分だけで楽しむタイプという印象があります。愛を目の前の相手にではなく、自分の中の神聖なものに対して捧げる、みたいな。才能があればマリア様みたいになるのではないでしょうか。神秘的で世界への愛に満ち溢れた詩などを書きそうです。
《内向的非合理的性格タイプ》
・内向的感覚型
最も何を考えているのかわからないタイプだと聞きます。外向的な同タイプがその色彩や音を外に表現するのに対して、このタイプは内側にあるので誰にも感じることができません。じつは私のタイプの対逆のタイプとなるので、私には最もわからないタイプ。なのであまり語ることができません。
・内向的直観型
外向的な同タイプが例えば一本の樹木を見て『これは何千年も前からここに生えとる木やな』とか一瞬で見抜くのに対し、内向は『この木には何千年も前の怨霊が籠っている』みたいなエキセントリックなことを言い出します。とにかくぽん!と頭の上から降りて来るイメージに従って行動し、支離滅裂なことを言います。
私は完全にこのタイプで、頭で考えて小説を書くとろくなものになりません。ぽん!とアイデアが降りて来るからそれをそのまま書いているだけで、幅広いのも速いのもべつに神に愛されているからではありません。
それぞれ《》で括ったタイプ同士は相反するもので、例えば外向的思考型の人は外向的感情型は必ず未分化しています。
思考型の人が感情に流されると本来の自分じゃなくなって変な行動をしはじめるとか、感情型の人が考えて行動したらろくなことにならないみたいな感じです。
とにかく論理的なのが思考型。
感情で合理的にものを考えるなら感情型。
感覚に任せてあまり考えないのが感覚型。
パッと見てサッと判断するのが直観型。
それぞれにそれが外へ向くなら外向、内に向くなら内向。
メインのタイプとは別に、それを補助するサブタイプも必ずある。
ちなみに私は内向的直観型が強すぎて、サブがどれなのやらさっぱりわかりません。
たぶん、内向的感情型かなぁ……。
とりあえず私はぽん!と降りて来たものに忠実に、それを頭で考えて壊したりしないようにやって行きたいと思います。
思考型の人は得意の論理的頭脳でよく練って! 感情型の人は柔らかい感情で作品世界を抱き締めて! 感覚型の人は私の対逆だから私にはよーわかんけど頑張って(笑)!
あなたのタイプの得意なそれぞれのやり方で!