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魔王の娘ですが、継ぐ気は一切ありません!  作者: グレープヒヤシンス
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パトリックとウェンディ

 皆んなに勧められ、パトリシアはパトリックになった。

「うん、やっぱり似合う!」

自慢げなジョージは、自分の着替えを仕入れた時に パトリックの分も一緒に用意していた。

「魔族とのハーフは、人族の母体には負担が大きいから、ちゃんと避妊するんだぞ。」

ジョナサンの忠告にウェンディは言葉を失っていた。

 コソドロは一旦ヒールして自白魔法を掛け、余罪を洗いざらい吐かせ、雷の魔法で再度意識を奪ってから自分が乗って来ていた馬車に放り込んで、ギルドに運んだ。

「良かったら討伐の依頼、請けて頂けませんか?」

 コソドロ一味のアジトの討伐だが、顔の割れた地元の冒険者では警戒されるので、パトリック一行が適任と白羽の矢が立った。急ぐ旅でも無いので請負う事にした。

 セレス達とウェンディは、子供達と宿で留守番。コソドロの証言通りの山小屋に、盗賊団が潜んでいた。満月の前後は、夜間の活動はお休みとの事で、満月を明後日にひかえた今夜は、ほぼ全員がアジトで休んでいた。

 結界でアジトの周りを迷路で囲み、魔物の幻覚を放り込んだ。蜂の巣を突付いた様に盗賊達が飛び出て、結界を彷徨う。ある程度消耗したら出口を示し、解放感を味わった所で体力を吸い取って眠らせていった。中にいた17人を拘束した頃、出掛けていた4人が戻り、仕掛けてあった罠で確保してコンプリート。アジトの中の現金やお宝を回収してギルドに戻った。


 深夜にも関わらす、ギルドには大勢の人が集まり、ざわめいていた。盗賊達を引き渡すのは、朝になってからの積もりでいたが済ましてしまって落ち着こうと人垣を掻き分けてカウンターに辿り着いた。

 騒ぎの中心では、宿で待っているはずのウェンディとスヤスヤ眠った子供を抱いたセレス達が手続きをしていた。

「あなた達が夜出掛けるのを知って狙われちゃったみたいなの。」

 人攫いを返り討ちにしたそうだ。一応ここのギルドで冒険者として登録している5人組みのパーティーだが、他のパーティーが苦労して仕留める寸前の魔物を横取りしたり、報奨金を水増し請求しようとしたりと迷惑な連中との事。カウンターでの話を立ち聞きして、犯行を思い付いたようだ。

「腕力が足りなくて、ちょっと苦労したわ。」

ウォーレンとして鍛錬していた武術は健在だが、筋力が足りなく思うように戦え無かったそうだ。

「鎖骨を折るのがやっとだったわ。トドメは皆んなが刺してくれて・・・。」

視線でベスタに解説をバトンタッチ、

「実戦デビューだったから魔力の加減が解らなくてアレ!」

人攫い未遂の5人が、ほぼ死体状態で転がっていた。

「皆さんが戻られてからヒールしようと思って、放置していました。」

ギルドの職員が拘束を確かめてから、喋られるだけヒールを掛けた。職員の尋問に黙認を決め込んでいたが、ウェンディが歩み寄り、折った鎖骨を突くと素直に喋り出した。

 身分証明書代わりに、冒険者登録していたので、報奨金の対象になるし、余罪によってはその金額も釣り上がる可能性もあるので、尋問をサポート。結構なワルだったらしく、革袋は金貨でずっしりになっていた。

 騒ぎを聞いて駆け付けたギルドマスターが討伐の手続きをして明るくなる前に完了した。

「宿の壁ちょっと壊しちゃったの。修理費掛かりそうなのよね。」

パラスが困り顔で呟くと、

「ギルドで負担しますから、安心して下さい!大体、狙われたのだって、コチラのミスですから。」

マスターがポンと胸を叩いて送り出してくれた。


 宿に戻り、フロントで挨拶すると、担当の若い男性がセレス達に反応したと思われるが、極度に怯えていた。

「お、お、お部屋の鍵で御座います。」

鍵を5本カウンターに並べた。

 部屋のある3階に昇り、奥まで移動。

「鍵1本で良かったかも!」

ベスタが1番手前の部屋のドアを開けると1番奥の部屋を突き抜け外迄見える大穴が貫いていた。

 ギュウギュウで寝る位の別の部屋を用意してくれると宿から申し入れが有ったが、しばらくは使えて無さそうなので、復旧工事が終わる迄ここに宿泊して、宿の負担を軽くしたいと考えて断った。中で結界を張れば、特に問題無く寝泊まり出来るので、しばらくは宿泊費を落としていく積もりでいた。


 壁の大穴は、取り敢えずシーツで塞いてくれたので、各自結界を張って休む。どさくさ紛れで緊張するのを忘るていたパトリックは、ガチガチのウェンディに反応して、一緒にガチガチ。何とか行動に移し、唇を重ねてから、お姫様抱っこでベッドに運んだ。優しく脱がせ、逆の立場の時にして欲しい攻めを丁寧に進めた。ウェンディは終始目を閉じたまま全てをパトリックに委ねて、普段は聞かな声を漏らしていた。寝落ちする迄揺れ続け、気が付くと重なったまま朝を迎えていた。


 昼間は、子連れでも安心なピクニックに毛が生えた位の依頼を熟し、その間に復旧工事。

 夜は満月で、パトリシアとウォーレンとして夜を過ごした。二人とも意識を保ったまま過ごせる様になっていて、ウォーレンは昨夜の記憶を辿り、ウェンディが悦んだ事をなぞった。パトリシアはぎこちなさは否めないが、意思の無い頃とは比べ物にならない悦びを堪能、充実した満月を過ごした。


 ギルドの依頼は3日で安全なモノは無くなり、4日目はパトリックとウェンディが子守をして、残りのメンバーで簡単な魔物退治に向かった。セレス達の魔力を制御して、防御重視の戦闘系の魔法を扱う訓練を目的にしている。

 四段校の勉強と同様に、マンツーマンでの指導はメキメキと効果を現し、元々魔力は充分持っていた4人は、3日間で結界と、麻酔銃的な魔力弾をマスター、余程の事が無ければ、自分と子供を護り切れるだけの戦力を確保していた。

こんばんは、こんにちは、グレープヒヤシンスです。

極々少ない読者の皆さん(あっ皆さんと言える人数かな?)いつも有難うございます。

元々、そんなに読んで頂けるとは思っていませんが、先に書いていたモノと比べて、圧倒的にアクセス数が少ないので書き貯めていた分でエンディングにしようと思います。

取り敢えず、エンディングに辻褄が合うように後ろのほう書き直しています。しばらくは詰めて投稿しますので宜しくお願い致します。

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