表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

彼の想い

彼は自分の衣服を返り血に染めて

心の中で嘆く


かつては殺めても 無感だった心


しかし今は

殺めたという揺るがない事実

そこから生じる罪悪感が


彼女の――想い人との約束を反故が

彼の心を締め付ける


彼女を想い続けるがゆえに

彼は殺める度に 

心を苦痛の鎖で縛り付ける


彼女を想うことを止めれば

苦痛からの解放がある

しかし 彼はそうしない


彼女のことが 心の底から好きだから


だからこそ 彼は刃を振るう

大好きな彼女が 好きだった場所を守るために


好きだった場所を

蹂躙しようとする者らをこの手にかける


遥かな時を経て それを知った彼女が

嘆くとしても


それでも彼は 刃を衣服を 返り血で濡らすだろう


守るために汚れるだろう


彼女が愛した場所を守り続けるために――


《終》



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ