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管理人の語り
二つの物語を少しずつ狂わしていく変異細胞「イシス」
研究者は躍起になって解明に乗り出そうとしたが、ことごとく失敗した。
一部の人間にしか知られてない「イシス」
九条家だけが唯一、握る特権であり、力でもある。
二人の蒼生は生き方は違えど目的は似てくるのかもしれない……
しかし
一人の蒼生は何も気づいていなかった。
一人の蒼生は何も出来ない自分を嫌いになった。
二人が望んで、歩む道は茨、それでも願望は夢は希望は捨てる事が出来なかった。
「助けたいからこそ、私が動くのお父様を敵にしても、妹を土台にしてでも」
「何かが動いている、自分の人生を操られるのなら、自分で選択するんだ、何があってでも」
──二人を翻弄させようとする人物が怪しく微笑みながら物語を繋げようとしている。