表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/25

七話目

セーフだと思ってる


「痒いところはありますかー?」

「ないですよー」


 なんとも可愛らしいんだろうか。

 必死に俺の頭を洗ってくれる綾瀬。

 お風呂に入ることになり、裸でくっついて来たことにより、我慢が出来なくなった。


 お風呂ということで、全部を洗い流してから、綾瀬が洗いっこがしたいという申し出に、断わりきれず、流れる身に任せてしまった。


「えへへ。私ね、夢だったんだ」

「え? なにが?」

「こうやって、一緒にお風呂入るの」

「そうなの?」


 突然のカミングアウトに、度肝を抜かれ。

 つい聞いてしまった。


「一緒って、誰かと一緒に入らなかったんだ?」

「うん。天川くんが初めてだよ。それに、誰かと入りたいんじゃなくて、天川くんと入りたかったの」

「……そ、そっか」 


 好きな人に、そんなことを言われて照れないやつはいないだろう。

 頭を洗っているので、顔を見られずに済んだのは不幸中の幸いだ。


「頭流すね」

「はいよ」


 熱すぎず、冷たすぎないお湯が頭にかけられる。


「えへへー。……えいっ!」

「おっと」


 お湯が頭から流れてるのにも関わらず、突然後ろから抱きしめられた。

 柔らかいものが背中に当たる。


「い、いきなりどうしたんだ綾瀬っ」

「んー? なんでもな〜いっ」


 随分とご機嫌が良さそうだ。

 一体どうしたんだろう。


「ていうか早く頭流してくれ」

「はーい」


 お湯がちゃんと頭にかけられ、泡などが落ちていく。

 目を開けてるから分かるので、ずっと先のままだと目が痛くなるので助かった。


「綺麗だー」


 なんて言いながら強く抱き着いてくる綾瀬。

 正直可愛過ぎるから全力で辞めてほしい。

 尊さが限界点を超えて、魂が抜けそうになる。


「それじゃ、お風呂に入ろうか?」

「ほぇ? 何言ってるの天川くん」

「……ん?」


 嫌な予感がマッハ。


「洗いっこなんだよ? 私の体も洗ってほしいなー?」


 予 感 的 中


 いくらさっき、出したからって、もう一度触れたらまた同じことになってしまう。

 いやでも……、


「はーやーくー」


 この可愛い天使様を満足させるには、洗うしかないわけで。


「……分かった」

「垢すりは肌を痛めるから、手洗いがいいなー」


 なん……だと……。

 その柔らかくてもちもちでスラッとした、触れただけでもご利益がありそうな肌を、俺が洗う……だと……!?

 緊張しかしない。


「えっと、その……」 

「? どうかしたの?」


 どうかしてる。

 おそるおそる彼女のお腹に手を触れる。


「んっ……」

「あっ、ご、ごめんっ! い、痛かった?」

「あ、ううん。気にしないで。少しだけびっくりしただけだから」

「あ、そ、そうか」


 もう一度触れ直す。


 ☆☆☆☆


 ど、どうしよう。

 いまさっき、触られただけで気持ち良かった。

 ずっと触られたら、どうなっちゃうの。


「んんっ……!」


 お風呂が熱いからなのか、熱の入った声が出ちゃう。

 なんだが、体全体が熱くなってきたがする。


「ね、ねぇ天川くん……」

「な、なに……?」


 ちゃんと喋れる余裕もない。

 そんなときに、天川くんに両肩を強く握られ、そのまま強引にキスをされる。


「あっ……、んん……、あま、かわ……、く……っ」

「じゅる、れろ……!」


 天川くんのザラザラとした舌が、私の口内を犯していく。

 頬の裏、歯、舌。

 ありとあらゆる部分が、私を犯していく。

 ほとんどむりやりみたいな感じなのに、嬉しくて喜んでる自分が、なんだかチョロいんだなと実感する。


「あ、綾瀬……」

「天川くん……」


 熱い眼差しが、私の鼓動を早くする。


 これからすることは、互いに理解してるんだと思う。


「いっぱい、注いでほしいな」


 かっこいい狼さんに襲われた。


 ☆☆☆☆


 やっちまった。

 またやっちまった。

 まさかお風呂場でもう一度やらかすとは思わなかった。


「んふふ〜」


 結局、もう一度各自で洗い、一緒に湯船に浸かる。

 足を開き、その間に綾瀬が入って来ている。

 腕を回し、強く抱き締めている状況で、綾瀬に頬ずりをされた。


「えへへ〜」


 すごく可愛い。

 笑顔がこんなにも似合ってる女の子は、綾瀬しかいないだろう。

 いや贔屓目だけど。


「ご機嫌だね、綾瀬」

「そう〜? あ、天川くん」

「ん?」

「すごく、気持ち良かったよ」

「っ!?」


 顔が一瞬で熱くなるのを感じた。

 いやホテルのあとのときもそうだけど、そういうストレートな言葉は言われ慣れてないので、できれば辞めてほしい。


「俺も……、気持ち良かったよ」

「ふふふ。すごく幸せ。外からは天川くんに抱き締められて、中でも天川くんのことを感じれる」

「…………」

「あ、照れてるのー?」

「て、照れてないわっ」

「ふふっ」


 のんびりとした空間が、お風呂場で続いた。


 流石に二回もやったので、それ以降お風呂場ですることはなかった。

これにて日常シーンは終わりになります


次話から新たな章です


日常章からいちゃいちゃ章に切り替えですよ!


……いつもと変わらないね。


感想を送ってくださった方、ブクマをしてくださった方、お読みいただきありがとうございますっ



PS.これからも変わらずいちゃいちゃしていきます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ