十三話目
ここがノクターンだったら、わかめ酒をやっていたのかもしれない
ただ、果たして綾瀬は生えてるのかは○いは○んなのか、そこが大事
エロゲなら大体JKで『まだ生えてない』という描写になるけど、流石に二十歳でそれはどうかと思う。
だからここで出てくるのは、剃ってるのか剃ってないか。
剃ってたらわかめ酒できないね、という作者の疑問が浮かび上がった
「天気の良い日。丁度いい気温。そして休日。こんなときは昼寝が一番だと思うんだ」
「お兄ちゃん、早く行こうよー」
「ちょっと待ってね」
「早く車出しなさいよ」
「自分で運転すればいいよ」
「天川くん、お願いしていい?」
「よし行くか!」
車を走らせる。
今日は珍しく、母親も参加することになった。
なんでも、今日は町内でも集まりがあり、これから向かう場所と同じらしく、俺達と一緒に行動することに。
「いやーまさか、みんな来れるなんてねー」
「そうだな。個人的には、百合の行動力に驚きだよ」
遡ること一週間前──
☆☆☆☆
「お兄ちゃん」
「んー? どうしたー?」
「来週お花見が決定した」
「ふーん、そっかー。良かったな」
「お兄ちゃんたちも参加だよ?」
「え?」
「ほら」
そう言って見せてくるのは、俺の携帯画面。
トークには、クラスメイトたちで集まることになっていた。
「勝手なことをしてくれたものだ」
「桜も咲いてきたから、やっぱりお花見かな、って」
どちらかと言えばお前は花より団子だろうに。
この前も告白されたと言ってたじゃないか。
大体、来年は受験だろ。
花見なんかしていいのか。
……いいんだろうな。頭の出来が違うからな。
「いつ行くんだ?」
「来週の土曜日!」
「結構急だな……」
「お兄ちゃんがいつも暇なのは知ってるから、あとはみんなの予定を聞いたの。そしたら来週の土曜が丁度当たったんだー」
「あぁ、そう……」
暇なのは事実なので否定できない。
しかし来週の土曜か……。
「俺はその日予定あるんだ」
「腹痛や頭痛の予定だったら嫌うからね」
「俺もその日暇なんだ。花見するか」
「うん!」
妹に頭の上がらない兄がいるらしい。
俺です。
「綾瀬は来週の土曜大丈夫ー?」
「えっとー……、大丈夫だよー」
台所でなにか作ってる綾瀬は、少しだけ考えてすぐに答えてくれた。
流石は綾瀬。やはり頭のデキが違う。
「……よし。おやつできたよー」
「え?」
「おやつ!? なになにー!?」
「パンケーキ!」
さっき晩ごはん食べたばかりでしょうに。
やめておけやめておけ、太るぞ。
という言葉が喉まで出て来たが、なんとか呑み込む。
「ハチミツとー、バターを足してー。完成ー」
お皿を持ってきて、それをテーブルの上に置く。
そこには、キレイな形で作られたパンケーキがある。
甘い匂いがするな、と思ったら、デザート作ってたのか。
「一応、さっき晩ごはん食べたばかりだから、色々気にしちゃうからあまり作ってないけどね」
体重かな?
気にするなら作らなきゃいいのに……。
絶対に言わないけど。
まあ例え綾瀬が太ったとしても、俺なら人生を捧げて愛し続けることを誓うが。
「……そういえば」
「んー? なぁに?」
軽く微笑みながら問い掛けてくる綾瀬可愛い。
じゃなくて。
「たまにこうしてお菓子作ってるけど、うちにあったっけこんなの」
少なからず俺は、一度も作ってもらったことはない。
とすると、考えれることは2つ。
あの人が買ってきたか。
それとも綾瀬が自腹で、俺たちのために買ってきたか。
「私が買ってきたんだよ?」
なにも無さそうに言う綾瀬。
「気付かなくてごめん。いくら?」
「え? あ、いいよいいよ! 私の好きで買ってるだけだから」
「いやだからと言って、それに甘えるわけにはいかないよ。これでバイトしてればまだ良いかもしれないけど、綾瀬はしてないだろ?」
「ま、まあそうだけど……」
「それに日頃から家事をしてもらってるんだ。そこまで甘えていいわけない」
「いただきまーす」
「いや百合もなにか言えよ!?」
なんで何食わぬ顔で食べ始めてるんだ。
誰に似たんだ誰に。
俺でさえそんなことはたまにしかしないぞ。
「ん〜? でもさお兄ちゃん」
「なんだ?」
「お姉ちゃんが好きで買ってきてるわけで、尚かつ本人はお金を要求してない。なら、私たちがヘタにあれこれ言うよりも、厚意に甘えるべきじゃない?」
「大人になると、そういうわけにはいかないんだよ」
おまけに好きな人が相手だと特にな。
「気にしないで天川くん。私は、ただ自分の作った料理を、美味しそうに食べてくれるだけで幸せだから」
なんという尊さ。
仰げば尊死とはこのことか。
むっちゃええ子やん。
思わず関西弁になった。
「それより、来週の土曜日だよね?」
「ん? ああ、まあ、そう、だな……?」
画面ロックせずに設定してある携帯を見る。
ライムを見れば、そこには確かに来週の土曜日と言ってある。
てか『初めまして、天川貴一の妹です』じゃねえよ。
あとお前らもなんでそんなに反応してるんだ。
「じゃあ、その日に備えて重箱用意しておくね!」
「いや、そこまでしなくても……」
「せっかくのお花見なんだから、気合いを入れないとっ」
なぜかやる気を出す綾瀬のことを眺めながら、とりあえずパンケーキを食べ始めた。
☆☆☆☆
「……本当、なんでこんなことに」
「文句言うんじゃないわよ。それより、目的地に着いたんだなら停めなさい」
停めるよちゃんと。
バッグセンサーを見ながら駐車する。
エンジンを止めて車から出れば、時刻はまだ午前二時。
太陽も昇らず月が見える時刻だ。
「場所確保、ねぇ」
トランクから道具や荷物を取り出しながら呟く。
台車を取り出し、荷物を全部載せて動き始める。
「いくら言い出しっぺだからって、この仕打ちはないと思うんだ」
見ろよこれ。
道具とか揃ってるだろ?
これ、全部実費なんだぜ……?
「あれ? お兄ちゃんお酒は?」
「俺は飲まないんだ。運転するしな」
ライムで聞いたところ、既に酒類はスーパーで買い占めたらしい。
買い占めたと言っても、他のお客さんに迷惑が掛からない程度には。
「だから俺達は、場所を作って待ってればいいんだよ」
「ふーん、そっか……」
こいつ、飲みたかったんだろうか。
未成年だから駄目とか、そういう法律の偽善じゃなくて、純粋に未成年がお酒を飲むと身体に影響が出るから、飲ませないようにしないといけない。
甘酒ならまあいいだろう。
アイツ等は酒が好きらしいから、買って来ないだろうが。
「さて、ビニールシート広げるぞー」
「おー!」
「うん」
百合の頼もしい声と、綾瀬の声を聞き、俺は動き出した。
☆☆☆☆
「すぅ……すぅ……」
頭を撫でる。
とにかく頭を撫でる。
「お義姉ちゃんってさ、本当にお兄ちゃんのこと好きだよね」
百合ちゃんのつぶやきが耳に入った。
「好きじゃないよ。大好きなんだよ」
「あ、はい」
それにこんなにも良い人、なかなかいないよ。
妹ちゃんのお願いで車を出して、更にはこうやって場所確保にも付き合う。
優しいお兄ちゃんだと思う。
嫉妬するくらいには。
でも、百合ちゃんと私では決定的な違いがある。
だって、体を重ねることをしないもん。
「つんつん、つんつん」
「ん、ん〜っ」
天川くんの頬をつついて遊ぶと、少しだけ身じろぎをする。
ぁ〜!!
か わ い い
「ねぇ百合ちゃん」
「どうしたのお義姉ちゃん」
「なんで天川くんって、普段は凛々しいのに寝てるときはこんなにも可愛いの? 母性本能をくすぐられるとかギャップ萌えだとか、そんな言葉じゃ言い表せられない、なにかがあると思うんだ」
「あ、うん」
「あ、だからと言って、普段は常に凛々しくてかっこいいからって、可愛いときがないとか、そんなことはないよ? 例えば、私が愛情込めて作ったご飯を食べるときとか、すごく子供っぽくて可愛いし大好き。おまけに仕事終わりにソファで横になってて、気付いたら寝てたりするときとか、すごく愛おしく感じる。かわいいすき、ってすごく思う。でもやっぱり、今この瞬間この時この現在この刹那に寝てるときが一番可愛いんだけどっ」
「…………」
百合ちゃんが変な人を見る目で見てきた。
なにかおかしなこと言ったかな……?
「お母さん、どう思う?」
「ウチの息子がそこまで思われるなんて良いことじゃない。もう大人だし、母親の出る幕は無いわ。だから、あとのことは任せるわ」
親公認!!
嬉しすぎて涙が出そう。
あ、天川くんが寝返り打った。
後頭部しか見えなくなってしまった。
「いや、そんな残念そうな顔しなくても……」
百合ちゃんがなにか言ってるけど、よく聞こえない。
あれでも、よく考えてみて?
顔を太ももに押し付けてる体制じゃない?
これつまり、天川くんの若きパトスが無意識に発動して、私とシたいということ?
私のアソコを舐めようとしてるの?
あ、やばい。そう思うと濡れてきたし垂れてきた。
い、いくら夜だからって、そんな……っ!!
そりゃ夜の外で天川くんにめちゃくちゃにされたいとか、誰かに見られるかもしれないとか、そういう妄想は結構な頻度でしてるけど。
だ、だからって急にそんなことをされても心の準備が……!
でも、天川くんがしたいって言うなら、旦那さんの要望に応えるのも妻の務め。
そう思えばいついかなるときも万事イけるよ!
「んっ……」
天川くんが抱きついてくる。
腕を腰の後ろに回してきた。
少しだけ腕が下がっていて、私のお尻に手のひらが当たっている。
も、もしかして両方責める気!?
確かに、布団の上で天川くん、私がお尻が大きいことを気にしてることを話しても『そんなところも可愛くて好きだよ(脳内変換)』って言ってくれたけれども。
で、でもだからと言って、外で二穴は……!!
「あっ……、ま、まっ……!」
揉む力が強くなってくる。
少し強引にされるのも好きな私には、昇天してしまいそうになる。
「すぅ……、すぅ……」
「あ……」
天川くんは倒れるように力が無くなった。
少しだけ寂しい気持ちと、少しだけムラムラしたままにさせるのは、少し酷い。
もしかして焦らしプレイ……!?
「もう、天川くんは……」
「はいお義姉ちゃん、毛布」
「あ、ありがとう、百合ちゃん」
「帰って来てすぐに寝てたけど、流石に仕事終わりだもんね。疲れが取れなくとも仕方ないよ」
「うん、そうだね」
天川くんに毛布をかける。
それから、右手が疲れたら左手。
左手が疲れたら右手。
というやり方をして、ずっと天川くんの頭を撫で続けた。
新作書こうと思ったんだ。
ただ何種類かあって、
1.彼女に振られた主人公が知り合いと風俗に行き、風俗譲と仲良くなって恋人になる話
2.一本の間違いメールから始まる、主人公とヒロインの恋物語。
3.完全王純物語。幼い頃から一緒にいる幼馴染ヒロインで、描写は幼少期から。
どれ書くか迷ってる。全部? 無理ゲー\(^o^)/
感想をしてくださった方、ブクマをしてくださった方、お読みいただきありがとうございます




