プロローグ 半醒半睡もいいもんだ。
初めて書きます!拙い文ですがよろしくお願いします。感想とかあると嬉しいです!
夢を見ている。
甘く儚い夢を見ている。
長い黒髪が風になびき太陽の光を反射して輝いている。白い肌をした彼女はこちらを振り返る。
眩しい。ただ俺はそう感じた。
眩し過ぎて見ることも叶わない程に彼女は輝きを見せる。俺には手が届かない所に居る天使のようだ。
周りにはなにも見えない。地面や空さえも彼女の放つ光に溶けて消えている。俺もいつか消えてしまうのだろうか。
彼女は微笑み、少しずつ俺の方へと近付いてきた。しかし、まだその距離は遠い。
長い長い道程が其処にある事がわかった。そして、その道程が決して無くなることは無いということも理解した。
遠くから彼女の声が聞こえる。何を言っているのだろう? うまく聞き取ることが出来ない。
段々と彼女の声が大きくなる。
俺は彼女の声を聞き取ることが出来るように耳を澄ます。
もう少し。もう少しで聞こえる。
一段と彼女の声は大きくなり、
そして----
俺の目前には、天使のような輝きを持つ美しい彼女の代わりに、見知った眼鏡の顔があった。
眼鏡の顔が口を開く。
「私の授業中に寝るとはいい根性しているな」
その言葉で俺は一気に現実に引き戻される。覚醒していく意識の中で、俺は思った。
畜生。やっぱ昨日、徹夜でゲームしたのが悪かったか……。