カメラのためにランクアップ目指すぞー
今回短めです。
すみません。
エレンの鑑定リング購入のためにこっそり手伝うぞー、なんて思っていたけど、私もカメラが欲しくなってしまった。
カメラもお高いので、お手伝いはちょっと先になりそう。でもね、桁が違うのでカメラ入手後にお手伝いできるんじゃないかな、なんて思ってる。
「カメラ購入のため、ランクアップを目指したいです!」
食後、居間での団欒。決意表明です。
子犬になってる天狼のおなかをこちょこちょしながら、エレンは顔を上げて頷いた。
「賛成です。鑑定リング購入のためにもお金貯めたい」
ですよね。
「倒したモンスターの一部を納品してるのもあってランクポイント、ちょっとは貯まってるんだよね」
「なんだかんだ毎回襲われてるからね」
そう、そして我らの食材ともなっているのです。
肉以外の部位はギルドに売ってる。
「明日、薬草採取以外の依頼があるか確認に行きたいと思います」
「いいね」
ランクアップを目指すとなると、薬草採取でもらえるポイントだけだと足りないんだよね。かなり長期間ここにいることになっちゃう。
急ぐ旅ではないけど、目標があるのだからそこに向かっていきたい!
ギルドに来てみると、なにやら騒がしい。何事かと思って見ると、クルックさんのお店で見かけた感じ悪い少年が受付のおねーさん相手にギャンギャン騒いでる。
横暴だとか、差別だとか聞こえる。これはアレですかね、年齢制限に引っかかってるんじゃないかなー?
「なんと仰られても、絶対に覆せない規則です」
慣れたものなのか、おねーさんも負けてない。
私達には関係ないので依頼掲示板をエレンと二人で眺める。薬草採取以外のFランク向け依頼ないかなー。
「なんでアイツらは大丈夫でオレは駄目なんだ!」
周囲の視線が私達に注がれる。受付を見ると少年が私達を指差してた。人を指差すな、ぶれーもの!
「お二人は規定をクリアしてます」
「はぁ!? どう見ても幼稚園児じゃん!」
その単語が出てくるということは賢者くんかー……。
「実年齢よりも幼くなってらっしゃるだけで、条件をクリアされてますので」
えっ、ということはあの賢者くんは十二歳未満なのか。前世何歳までご存命だったのかは分からんけれども。
「そんなことだろうと思ったよ。どうせババアなんだろ!」
「いえ、十二歳ちょうどです」
賢者くんの目がなんでその年齢でもっと幼く見える見た目にしてんだよ? と訴えてるけど、皆色々と事情があるんだって。
クルックさんのお店でも思ったけど、前世で拗らせちゃった人っぽいからお触り厳禁だな、あの賢者くん。今何歳なのか知らないけど、ここにいるということは、この領都出身? それともギルドのない村出身なのかな? どっちでもいいか。
気を取り直して依頼書を見ていく。
Fランクだと圧倒的に薬草採取が多いなぁ。あ、ゴブリンの巣の有無を調査する仕事があるぞ? これ、殲滅していいなら受けたいなー。
足音とともに人が近寄って来た気配がした。
「おい」
無視ですよー。
「おいってば!」
私もエレンもスルー。
「無視すんな!」
腕を掴まれた瞬間、小さくなっていたキトラが元々ほどではないものの大きさを戻して吠えた。見るとビビった賢者くんが床にへたり込んでいた、けど、先に手を出したのはそっちだから謝らないぞ。
「なんでだよ! 魔女で使い魔もいて、ズルすぎんだろ!」
えー、全然ズルしてないのにしつれーな。
「私達は十二歳になるのを待ってから登録に来たし、使い魔は選ぶのではなく選ばれるもの。何一つズルはしていない」
ギルド内なのでね、ちょっとツンとした感じで話しますよ。
「何でオレは選ばれないんだよ!」
……そんなだからでは? と言いそうになったけどガマン。
クルックさんのお店でリードさんと話してたのは使い魔のことだったのかなー。でも私達に関係ないなー? 突っかかられる理由が一つもない。
「早く冒険者になって無双してーのに!」
こういう人達が押し寄せた結果の十二歳規定。納得。
「あと一週間なんですからお待ちください」
そばにやって来た受付のおねーさんが言った。
……一週間?
「あと一週間なんて誤差じゃん!」
「……一週間後に十二歳になるの?」
「そうだよ!」
待とうよ……。




