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果てなき航路を進む為に  作者: 高災禍=1
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第006話 『チッ』

よろしくお願いします。

 「え~っと、何か御用でしょうか?」

 

 冒険者達は、恐る恐る聞いてきた。無理難題を要求してこないか恐々としているだろう。


 「近くの村の冒険者じゃろう?」

 「そうですが……」


 レナは早速、本題を切り出した。


 「願いというのはじゃな、近くの村で少しの間、休ませてくれんかの?」


 冒険者達は、とても驚いた。自分達5人を助けてくれた恩に対して軽過ぎるからだ。金を払うぐらいは覚悟していたようだ。

 実はレナは、ある考えを持っていたからだ。今後自己紹介は、遠い所から来たと言うつもりである。その場合、あまり疲れていないというのは可笑しいだろう。その為、こういったのである。最も一番は、野宿したくないということだろう。


 「いいですけど……」

 「何か問題があるかの?」


 冒険者達は、必死に首を振るった。弁解をする為にリーダー格の冒険者が一人、前へ出て来ては話始めた。

 

 「いえ、少し軽すぎると思いまして」

 「しっかり休める所は、大事じゃぞ」


 リーダー格の人は、少し納得できない様子だったが、何か思いついたように話始めた。


 「だったら、何か出来る事があったら言って下さい」

 「そうじゃのう」


 冒険者達は、その答えを待った。そしてレナは言った。


 「はよ村に行かんかの、疲れたのじゃが」


 その言葉に冒険者達は、項垂れた。



 ♦  ♦  ♦  ♦



 村に向かっている途中、レナは忘れていた事をした。


 「そういえばじゃが、自己紹介はまだだったのう。童の名は、レナじゃ。そしてこの者はレティシアじゃ」


 レナは、自己紹介を始めた。そして冒険者達は、驚いて自分達の自己紹介を始めた。礼儀知らずと思われたくなかったのだろう。


 「あぁ、俺達は右から順に、盾役のテドルフ、魔法使いのマリィー、弓使いのサーシャ、それで俺がユウキで剣士をしています。みんな冒険者です」

 

 自分達の名前を言われた時、少し会釈した。


 「ほぅ、良い名じゃのう」

 「あぁ、ありがとう」


 レナは、少しだけこの人達の好感を持てた。しかし、ただ態々助けたりしないが。


 「レナちゃんだっけ」

 「そうじゃが」


 冒険者の一人のマリィーが話し掛けてきた。レナは、疑問に思いつつそう返した。その時、マリィーはレナにいきなり抱きついてきた。


 「なっ、何をするのじゃ!」

 「あぁ、可愛いよぉ~」


 レナは、あまりの出来事に驚いた。いきなり抱きつくとは思わなかったからだ。そして身長差を考えるとレナの頭の位置が、丁度胸の位置にくるからだ。ちなみにマリィーは、そこそこ胸がある。


 「フガー!(離すのじゃー)

 「可愛いよう、可愛いよう」


 レナは、相手が怪我をしないように腕を叩くが気付かないようだ。一瞬の隙をついて周りを見てみた。他のメンバーは、苦笑いをしていた。そういえばレティシアはと見てみようと探そうとすると。


             チッ


 そんな声が聞こえたような気がした。


 


 

 ありがとうございました。

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