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そのいち

―私の顔は誰のモノ…?

 朝、顔を洗い終わると、私は刷り込まれた機械的な動きで、化粧台へと向かう。

 そして、自身の顔に化粧水を塗ると、化粧下地に手を伸ばす。


―会社に行くぐらいなら、死にたい。


 ふと、自分が何かを思った気がするが、私はすぐに忘れてしまう。そして、ほぼ無意識的な動作で、ファンデーションのパクトを手に取った。





「おはようございます」

 顔に笑顔を張り付け、職場の扉を開ける。

 中には、先に出勤していた先輩女性が一人いて、「おはよう」と返してくれる。


 そして、私が自分の机へと視線を向けた、その刹那、視界の端に彼女が、『はあ』と音を立てないようにため息をついたのが映る。


―使えない奴が今日もきた。


と即座に読めた。

 ついでに彼女が思っているだろう言葉を、後一言付け加えるとすれば、『こいつのせいで、今日も私の仕事がまた増える』だろうか。


――今日も良い天気ですね。


でも、私は、全く気付いていないふり―笑顔を張り付けたまま、自分の椅子を引く。


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