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今川転生伝 〜41歳のおっさんだけど異界に転生したので、れっつ☆えんじょい。なのじゃ〜  作者: テト式
第3章 学園は恋をする場所ではありませんっ!
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50話 危うく死にかけたのじゃ!


 「オドレイ様。これはアレルギーというものです。病の一種です。 ……正確には病と言われているものです」


 「なんじゃそのアレルギンとかいう名前の病ハッッッジュンンンン!!」


 オレイユがそう告げ、詳細を聞こうにもクシャミにより妨げられる。


 もう先ほどから数え切れぬ程のクシャミである。大事はないと言ってはいるが、流石に生徒会の皆が心配してこちらを見ている。


 「説明すると長くなるので、一旦医務室へ行きましょう」


 オレイユはいつものように感情の起伏のない涼し気な顔で言う。


 「む、そうか。じゃが一つ聞きたいのじゃ。これは死ぬ病なのじゃか?」


 奇跡的にクシャミが出ずに用件を言う事ができた。


 オレイユは私の言葉にハッとして作り笑いをしてこう言った。


 「ご安心ください。()()()()()()命に別状はありません」


 この段階では。……だと……?


 じゃあ次の段階だと死に至るという事なのか……? なにそれ超怖い。


 等とクシャミをしつつ、オレイユに連れられて、楽しい筈のお食事会は私不在で進む事となった。かなしい。


 そんな訳で医務室につられられてきた。


 そこでは水を多めに飲まされ、安静にしてるように言われた。


 オレイユが医務室の医学知識のある先生に何かを伝えると驚愕の顔をして慌てて奥の自室と思われる部屋へ行ったかと思うと巨大な本を抱えて来たり、生徒数人を連れて来ていいかと言われたり、せわしく状況が動いているようであった。


 え、なに。私の病、そんなに危険なのか……?


 今更ながら身の危険を感じてしまう。生徒会室に居た時より今はもう落ち着いてきてクシャミが止まり、痒みも引いてきたようであるが、心配である。


 「私は、死ぬのか」


 恐る恐るオレイユに尋ねる。


 「大丈夫です。オドレイ様。とりあえず死ぬような病ではありません。安心してください」


 「その言いようが心配なのじゃ!」


 オレイユは言うが、それでも皆の慌てぶりからして、心配なのである!


 たかが蕎麦の実を嗅いだだけでクシャミは止まらないわ痒くはなるわ!美味しそうな他国の料理は食い損ねるわ!木幡殿は全力で謝り続けるわ!クラリエルは超心配そうにしてるし、ここの先生は慌ててるわ!お前もお前でこの段階で死なないから安心しろと逆に心配にさせるわ!!


 「全然安心できる要素が全くないのじゃああ!!!」


 と、一気に怒ってしまった。


 これにより、皆、私の前に2列にひれ伏し、反省会のような状態になってしまった。



 「大変申し訳ございません。オドレイ様。納得のいく説明ができずに皆慌ててしまいました」


 先頭にひれ伏すのはオレイユ。


 「いいから早く納得のいく説明を致すのじゃ。 まず、アレルギィなる病とは何なのじゃ。死ぬのか。死なぬのか」


 その言葉に、皆押し黙る。否、医務室の先生とその生徒が顔を見合わせてひそひそと会話をしている。


 「……恐れながらに申し上げます。アレルギーなる病は、まだ完全に分かっていない部分が多くあり、満足していただける説明ができない状態です……」


 先生が震えながらに答える。


 「未知の病なのじゃな?」


 私のこの言葉に「ああーそう解釈しちゃうかー」みたいな顔をする先生。


 「簡単に言えば、アレルギーとはある食物が特定の人間の腹の中で、毒に変わってしまう。という極めて珍しい病なのです」


 オレイユが手を上げて発言をする。


 「む、初めてわかりやすい説明じゃの」


 「そのある食物とは、エビやカニ、魚や豆等があると言われてますが、その数すら判明されておらず、発症する人間も少なく、薬もありません。本来なら食して症状が出て初めて判明するものですが、今回のように匂いを嗅いだだけで発症するのは初めてでした」


 オレイユは淡々と語る。


 まさか学問が盛んな異界でも分からない病があるとは思わなかった。


 「私はエビやカニや貝や魚、豆も食べてきたが、大丈夫じゃったぞ?」


 皆美味しかった。


 「はい、ですから今回蕎麦の実なる物でも起こるとは全く分からなかったのです」


 なるほど。そうであったか。


 うむ、まさか己の身体がそのような病があるとは思わなかった。


 額に汗を蓄えている先生もおおむねそのような説明を行う。


 なんでも、古代の医学の書物にのみ<ある特定の食べ物を食べると体内で毒に変わる者がいる>と書かれている記述により、やっとわかった病気である事。

 とりあえず発症すると腕のみならず体内に蕁麻疹ができて呼吸が苦しくなる事、対処方法は吐き出して安静にして水を大量に飲む以外ないという事。


 等が語られた。


 今回は匂いだけだったのでしばらく経過した今ならばもう大丈夫との事である。とも言われ、ようやく安心できるようになった。


 「多分、匂いだけでクシャミが止まらず体が痒くなるので、もしこの蕎麦の実を砕いて麺にした物を食せばさらに酷くなり、命を落とす可能性が極めて高いかと……」


 しかし、最後にオレイユがそうぼそりと言ったが為に、さらなる不安が掻き立てられるのであった……


 とりあえず、蕎麦は食べられない体である事が判明したので、皆にそうきつく伝える事となった。


 つづく。

説明が難しくなるからと説明しないとめっちゃ大変な事になるよね。って話。

現実でもアレルギーが認知されますように……


次回は1月の20日に行います。

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