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今川転生伝 〜41歳のおっさんだけど異界に転生したので、れっつ☆えんじょい。なのじゃ〜  作者: テト式
第3章 学園は恋をする場所ではありませんっ!
52/115

40話 芸術鑑賞なのじゃ!!

 

 さて、退屈なれど多忙で多彩な学園生活も幾らか慣れた今日この頃。


 他の貴族の娘らは時折街へ出かける等、自由があるようであるが、残念ながら皇家側室の私にはあまりそういうのがない。


 いつぞやの妹の襲撃事件により警備が厳重となったが、それは学園も同じであった。


 無用不急な外出は控えるようにとの事で中々外出許可がでない。


 それは仕方ない。幸いにも学園内には城以上の鍛錬場があり、その他施設も充実している。


 なので、授業のない日でも退屈せずに過ごすことができるのである。


 その他施設と言ったが、ここ学園要塞はエルディバ随一の学術機関なので、本当に様々な学問の機関が入っている。


 植物に動物、音楽や数学。本当に様々な種類の学問があり、この世の者はこんな物でも学問にしてしまうのか。と驚く程である。


 それに伴い、図書館の所蔵も多く、学園中に図書館が幾つもある始末である。


 ……今更であるし、もう何度も言っているが、やはり前世せんごくのよの日ノ本はあらゆる面で遅れていると言わざるを得ない。

 前世に生きていた時点でもそう感じていたのだから多分そうなのであろう。



 それはそうと、学園にあるのは書籍物だけではない。


 芸術の部署ももちろんあり、絵画や彫像等様々な作品が展示されている。


 有象無象の輩の作品や、高名な芸術家と思う程の作品等、多くの作品が展示されている所があるのだ。


 もっとも、基本的に作品は美術部署の隣にある展示室にあるが、通路や広場や正面玄関等、人の目の付くところに大体展示されている為、見て回るだけでも面白いのである。


 そんな訳で私は、クラリエルとオレイユを引き連れて展示室に来ている。


 展示室。先ほども言ったように美術部署の隣にあり、そこでできた作品が展示されている場所なのだが、美術部署自体が主要な学園施設と離れた場所にあるため、ここを訪れる者はほとんどいない。(噂では逢引き場所として使われていた過去もあるとかないとか……)


 「様々な作品がありますね」


 クラリエルは珍しそうに言う。


 「そうじゃの。城にも幾らかあったが、こちらはこちらで趣が違ってよいのじゃ」


 城にも様々な調度品や絵画、彫像があった。


 大陸随一の大国たる皇国の居城であるからして、それはそれは素晴らしい、名のある芸術家が仕上げた物であるのが一目でわかった。


 私にとって、現世はいわゆる『南蛮の国』であり、その風習や文化、感性は前世せんごくのよとは全く違う部分も多数あるが、それでも素晴らしい作品である事ぐらいは分かる。


 風習が違う。で思い出したが、この国では()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 前世せんごくのよにおいて肖像画はあまり良い意味を持っていない。


 有り体に言えば、肖像画は供養の為に描かれる。現世風に言えば『魂を絵に封印する為』に描かれるのである。

 無論、供養なので基本的に死んだ後に描かれる。重い病に掛かった場合は事前に描かれる場合もあるが……。

 描かれた肖像画は寺や神社に納められ、供養される。


 なので、最初婚約者用に送る絵として、魔法水晶による摸写画を撮ると聞いた時は心底驚いた。(魔法水晶による摸写画は水晶絵ないし魔法絵と言われている)


 多分、事前に親達の肖像画を見てなければ、馬の去勢以上に泣いてしまっていたかもしれない。


 というか、事前に『別に魂抜かれる訳ではない』と分かっていてもやはり怖いのだ。


 あまりの恐怖に、思わず片手で顔を隠してしまったのだ。


 その後に続くビビアーヌも面白がって片手で顔を隠しだして、時間が掛かってしまったらしい。



 さて、何故そんな昔の話を今しているかというと……。


 「……何故。女性の肖像画の一部が顔を片手で隠しているのじゃ?」


 「さあ……?」


 不思議な事に、絵画なり魔法絵による女性の絵が、片手で顔を隠しているものが全てではないにせよ、割とある。


 「……あれ、貴方様は……まさかオドレイ様!?」


 そう不思議に思っていた所、奥の方に居たここの学生と思われる少女が声を掛けてきた。


 「んっ。お主、どこかであったかの?」


 その少女は背丈がほぼわたしと同じのホビエルフで、黒髪ですらりと長い長髪で、フリフリの服を着ている少女であったが、以前にどこかであった気がする。主に教室で。


 「申し遅れました。わたくしヴァレリー・メサ=マゾビーアと申します。お会いできて光栄でございますわ。オドレイ様」


 ヴァレリーと名乗った少女は華麗にお辞儀を行う。


 しばし、このヴァレリーという少女の為にお互い自己紹介を行う。


 少々手間がかかるが、これが皇国貴族の挨拶であるから仕方ない。


 「そう言えば、オドレイ様は先ほど肖像画の一部を不思議がっておられましたが……」


 しばらくの自己紹介の後、ヴァレリーはそう尋ねる。


 「うむ、何故片手で顔を隠す絵が幾らかあるのか不思議じゃったのじゃ。いや、なに、こういう絵の流行は疎いのじゃ……」


 そう私が言うと、ヴァレリーは意外そうな声でこう言った。


 「えっと……ご存知、なかったのですか?」


 「んんっ……!?」



 どうやら私、何かをしてしまったらしいのである。


 つづく。

またまた遅れて大変申し訳ありませんでした。


次回は10月の7日ですが、9日を目安にした方がいいのかも知れません(


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